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公開番号
2025130856
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-09
出願番号
2024028198
出願日
2024-02-28
発明の名称
モノフィラメント及び釣り糸
出願人
東レ・モノフィラメント株式会社
代理人
個人
主分類
D01F
6/12 20060101AFI20250902BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】本発明は上記課題を解決し、従来技術では成し得なかった、高強度かつ高耐摩耗性を持ちながら、長時間のリールへの巻き付けにおいても巻き癖が発現しにくいフッ素樹脂系モノフィラメントを提供することにある。
【解決手段】フッ素樹脂を主成分として含むモノフィラメントであって、前記モノフィラメントに含まれる樹脂成分は、結晶化度が40%以上70%以下であり、ラマンスペクトルにおける式(1)で表されるラマンピーク強度比が5以上12以下であるモノフィラメント。
繊維方向に平行な偏光測定におけるバンド相対強度(I1275/I2975)/繊維方向に垂直な偏光測定におけるバンド相対強度(I1275/I2975)・・(1)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
フッ素樹脂を主成分として含むモノフィラメントであって、前記モノフィラメントに含まれる樹脂成分は、結晶化度が40%以上70%以下であり、ラマンスペクトルにおける式(1)で表されるラマンピーク強度比が5以上12以下であるモノフィラメント。
TIFF
2025130856000003.tif
189
152
続きを表示(約 220 文字)
【請求項2】
前記モノフィラメントに含まれる樹脂成分の結晶子サイズが6nm以上15nm以下である、請求項1記載のモノフィラメント。
【請求項3】
前記フッ素樹脂がフッ化ビニリデン単独重合体である、請求項1または2に記載のモノフィラメント。
【請求項4】
請求項1または2に記載のモノフィラメントからなる釣り糸。
【請求項5】
請求項3に記載のモノフィラメントからなる釣り糸。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い強度、摩耗性を持ちながら、柔軟性に優れ、巻き癖が付きにくいフッ素樹脂を主成分として含むモノフィラメントに関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
水産用資材である釣り糸や漁網に使用される繊維は、古くは、天蚕糸や絹などが使用されてきたが、合成繊維の登場以降、その経済性や均一形成性、強度や透明性等の観点から、現代ではナイロン、フッ素樹脂、ポリオレフィンなどが広く使用されている。
【0003】
特に1970年代に登場したポリフッ化ビニリデン樹脂は、その強固なポリマー分子構造に由来して、水中の障害物に擦れる「根ズレ」や、摩擦に強く、傷がつきにくいので、ハリスやリーダーラインに多用されている。また、吸水性が低いため劣化しにくく、ナイロンに比べて糸伸びが少ないことから、高感度で魚の小さなアタリもとりやすく、屈折率は水に近いため水中で見えにくいなどの利点があるため釣り人に好まれている。
【0004】
一方で、繊維構造に由来する結晶性や弾性率の高さに起因して、ナイロンなど他の合成繊維に比べて剛直であり、針やサルカン等の釣金具、糸-糸での結びを行う際には、均質な結び目をつくりづらく、結果として強度低下を招きやすいことから、釣り人に一定の技量が要求される。また、道糸としてリールに巻いて使用した場合には、スプールやリールに巻いた後の巻き癖が付きやすい欠点があり、バックラッシュと呼ばれるラインが絡まる現象が一度起こると、その際に糸に付いた折れ癖を起点としてバックラッシュが頻発してしまう等の問題があった。このように、釣糸が剛直で直線性に乏しく糸癖が付きやすいことは、取扱い性を低下させるばかりか、ルアーや釣り餌の不自然な動きを引き起こすことにもなり、釣果を損なう原因となっていた。
【0005】
かかる問題の解決を目的として、PVdFモノフィラメントの柔軟化が従来から試みられており、そのような技術としては、コモノマー成分を1質量%以上含むフッ化ビニリデン系共重合体を含有するPVdF組成物からなるモノフィラメント(例えば、特許文献1参照)などが既に提案されているが、これらのモノフィラメントは、柔軟にはなるものの、共重合体を含むことに起因し、結晶性が低くなり、ポリマーの強度及び融点が低くなることから、釣り糸として使用した際に摩擦熱による物性低下が起きてしまい、特に耐根ずれ性や結節強度が低下しやすいため、未だに十分満足できるものではなかった。
【0006】
また、特定の延伸温度、倍率で延伸を行うことで高配向度の繊維となり、高強度かつ屈曲回復率に優れたPVdF繊維及びその製造方法ならびに水産資材用繊維(例えば、特許文献2参照)なども既に提案されているが、この方法では、配向度の高さから、短時間での屈曲回復率は高いものの、リールに長時間巻き付けた際の巻き癖については、十分満足できるものではなかった。
【0007】
また、特定のメルトフローレート、分子量分布を持つ原料を用いて、高強度かつ糸癖がつきにくいフッ化ビニリデン系樹脂モノフィラメント(例えば、特許文献3参照)なども既に提案されているが、使用できる原料に制約があり、かつ、特定の原料同士の混合が必要であることから設備上の制約が大きいことが課題であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO2002/064867号公報
特開2000-192327号公報
特許5309968
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記課題を解決し、従来技術では成し得なかった、高強度かつ高耐摩耗性を持ちながら、長時間のリールへの巻き付けにおいても巻き癖が発現しにくいフッ素樹脂を主成分として含むモノフィラメントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意検討を重ねた結果、モノフィラメントを構成するポリマーの結晶状態及び配向状態を特定の構造に制御することにより、高強度かつ高耐摩耗性を持ちながら、長時間のリールへの巻き付けにおいても巻き癖が発現しにくいフッ素樹脂モノフィラメントが得られることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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