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公開番号2025125898
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-28
出願番号2024022155
出願日2024-02-16
発明の名称ハイブリッド車両
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類B60W 20/15 20160101AFI20250821BHJP(車両一般)
要約【課題】エンジンを潤滑するオイルの希釈に起因したエンジン始動によりハイブリッド車両の運転者に違和感を与えることを抑制しつつ、オイルの希釈を低減する。
【解決手段】本開示のハイブリッド車両は、走行用の動力を出力する駆動源としてのエンジンおよび電動機と、制御装置とを含み、制御装置は、エンジンを潤滑するオイルの推定希釈量を取得し、エンジンの運転が停止され、かつ推定希釈量が予め定められたエンジン始動閾値以上であるときに、エンジンを強制的に始動させると共にエンジンが強制的に始動されることをハイブリッド車両の運転者に報知し、エンジンの運転が停止され、かつ推定希釈量がエンジン始動閾値未満であるときに、エンジンの始動の優先度および運転者に対するエンジンの停止可否の報知態様を推定希釈量に基づいて段階的に変化させる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
走行用の動力を出力する駆動源としてエンジンおよび電動機を含むハイブリッド車両において、
前記エンジンを潤滑するオイルの推定希釈量を取得し、前記エンジンの運転が停止され、かつ前記推定希釈量が予め定められたエンジン始動閾値以上であるときに、前記エンジンを強制的に始動させると共に前記エンジンが強制的に始動されることを前記ハイブリッド車両の運転者に報知し、前記エンジンの運転が停止され、かつ前記推定希釈量が前記エンジン始動閾値未満であるときに、前記エンジンの始動の優先度および前記運転者に対する前記エンジンの停止可否の報知態様を前記推定希釈量に基づいて段階的に変化させる制御装置を備えるハイブリッド車両。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
請求項1に記載のハイブリッド車両において、
前記ハイブリッド車両の走行モードは、前記電動機からの動力のみにより前記ハイブリッド車両を走行させる電動走行モードと、前記エンジンおよび前記電動機の双方からの動力により前記ハイブリッド車両を走行させるハイブリッド走行モードとを含み、
前記制御装置は、前記エンジンの運転が停止され、かつ前記推定希釈量が前記エンジン始動閾値よりも小さい予め定められたエンジン停止閾値以下であるときに、前記運転者への報知なしに前記エンジンの運転停止を許容し、前記エンジンの運転が停止され、前記推定希釈量が、前記エンジン停止閾値を上回っており、前記エンジン始動閾値よりも小さく、かつ前記エンジン停止閾値よりも大きい予め定められた移行推奨閾値以下であるときに、前記エンジンの運転停止を許容すると共に前記ハイブリッド走行モードの設定の推奨を前記運転者に報知するハイブリッド車両。
【請求項3】
請求項2に記載のハイブリッド車両において、
前記制御装置は、前記エンジンの運転が停止され、前記推定希釈量が、前記エンジン始動閾値未満であり、かつ前記移行推奨閾値よりも大きいときに、前記ハイブリッド走行モードを前記走行モードに設定すると共に、前記ハイブリッド走行モードが前記走行モードに設定されたことを前記運転者に報知するハイブリッド車両。
【請求項4】
請求項3に記載のハイブリッド車両において、
前記制御装置は、前記推定希釈量が前記エンジン始動閾値未満かつ前記移行推奨閾値よりも大きく、前記ハイブリッド走行モードを前記走行モードに設定すべきときに、前記運転者の要求に応じて前記電動走行モードを前記走行モードに設定するハイブリッド車両。
【請求項5】
請求項1に記載のハイブリッド車両において、
前記電動機と電力をやり取りするバッテリを更に備え、外部電源からの電力により前記バッテリを充電可能なハイブリッド車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、走行用の動力を出力する駆動源としてエンジンおよび電動機を含むハイブリッド車両に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、エンジンを温間始動したときに当該エンジンの運転状態について通常の制御を行う温間始動制御を実行し、エンジンを冷間始動したときに温間始動制御と比較してエンジンの暖機が促進されるようにエンジンの運転状態について冷間始動制御を実行する車両の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この制御装置は、エンジンの潤滑オイルの推定希釈量が閾値以上である場合、ショートトリップが繰り返されていると予測し、冷間始動制御を停止して温間始動制御を実行する。これにより、エンジンの暖機の促進により希釈燃料の増加を抑えて、希釈燃料の混入による潤滑オイルの希釈を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-101940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、駆動源としてエンジンおよび電動機を含むハイブリッド車両、特にプラグイン式のハイブリッド車両では、エンジンの運転頻度の低下により当該エンジンが暖機される機会が減少する。このため、エンジンの燃焼室の内壁面に付着した燃料がオイルパンへと流下し、潤滑オイルに燃料が混入することにより当該潤滑オイルが希釈されてしまう。更に、燃料による潤滑オイルの希釈量が多くなると、エンジンが暖機されたときに、潤滑オイルの昇温に応じてオイルパンで揮発した燃料が燃焼室へと戻る。そして、揮発した燃料がオイルパンから燃焼室へと戻ると、燃焼室内の空燃比の乱れによる燃焼の悪化を招く。また、フューエルカット中に揮発した燃料が燃焼室から排ガス浄化装置へと流入し、当該排ガス浄化装置での燃料の燃焼により触媒が過熱されてしまうおそれもある。これらの燃焼の悪化や触媒の過熱を抑制するためには、潤滑オイルの希釈量が所定量に達した段階でエンジンを所定時間だけ強制的に運転し、揮発した燃料を燃焼室へと戻すことが考えられる。しかしながら、運転者が電動機からの動力のみによりハイブリッド車両を走行させることを望んでいるときには、エンジンを強制的に運転することで当該運転者に違和感を与えてしまう。
【0005】
そこで、本開示は、ハイブリッド車両のエンジンを潤滑するオイルの希釈に起因した当該エンジンの始動により当該ハイブリッド車両の運転者に違和感を与えることを抑制しつつ、オイルの希釈を低減することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のハイブリッド車両は、走行用の動力を出力する駆動源としてエンジンおよび電動機を含むハイブリッド車両において、前記エンジンを潤滑するオイルの推定希釈量を取得し、前記エンジンの運転が停止され、かつ前記推定希釈量が予め定められたエンジン始動閾値以上であるときに、前記エンジンを強制的に始動させると共に前記エンジンが強制的に始動されることを前記ハイブリッド車両の運転者に報知し、前記エンジンの運転が停止され、かつ前記推定希釈量が前記エンジン始動閾値未満であるときに、前記エンジンの始動の優先度および前記運転者に対する前記エンジンの停止可否の報知態様を前記推定希釈量に基づいて段階的に変化させる制御装置を含むものである。
【0007】
本開示のハイブリッド車両の制御装置は、エンジンを潤滑するオイルの推定希釈量を取得し、エンジンの運転が停止され、かつ推定希釈量が予め定められたエンジン始動閾値以上であるときに、エンジンを強制的に始動させると共にエンジンが強制的に始動されることをハイブリッド車両の運転者に報知する。これにより、推定希釈量がエンジン始動閾値以上になったときに、運転者に違和感を与えないようにエンジンの状況を報知した上で、エンジンを始動させてオイルの希釈を低減することができる。また、当該制御装置は、エンジンの運転が停止され、かつ推定希釈量がエンジン始動閾値未満であるときに、エンジンの始動の優先度および運転者に対するエンジンの停止可否の報知態様を推定希釈量に基づいて段階的に変化させる。これにより、推定希釈量がエンジン始動閾値未満である間に、エンジンを突然に始動させることなく、オイルの推定希釈量に応じて、ハイブリッド車両をエンジンおよび電動機の双方からの動力により走行させるように運転者に促すことができる。この結果、ハイブリッド車両のエンジンを潤滑するオイルの希釈に起因した当該エンジンの始動により当該ハイブリッド車両の運転者に違和感を与えることを良好に抑制しつつ、オイルの希釈を低減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示のハイブリッド車両を示す概略構成図である。
本開示のハイブリッド車両の制御装置により実行されるルーチンの一例を示すフローチャートである。
本開示の他のハイブリッド車両を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
【0010】
図1は、本開示のハイブリッド車両(HEV)1を示す概略構成図である。同図に示すハイブリッド車両1は、エンジン2と、動力分配機構としてのシングルピニオン式のプラネタリギヤ3と、ギヤ列4と、何れも同期発電電動機(三相交流電動機)であるモータジェネレータMG1およびMG2と、バッテリ(蓄電装置)5と、当該バッテリ5に接続されると共にモータジェネレータMG1およびMG2を駆動する電力制御装置(以下、「PCU」という。)6と、車両全体を制御する制御装置としてのハイブリッド電子制御ユニット(以下、「HVECU」という。)100とを含む。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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