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公開番号2025125330
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-27
出願番号2024021312
出願日2024-02-15
発明の名称アタッチメント仮支持クリート
出願人中国電力株式会社
代理人弁理士法人維新国際特許事務所,個人,個人
主分類H01H 85/02 20060101AFI20250820BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電線の腕金に対する取り付けや取り外しを安全かつ容易に短時間で効率良く行うことが可能なアタッチメント仮支持クリートを提供する。
【解決手段】本発明のアタッチメント仮支持クリート1aは、アタッチメントが装着される仮支持手段2と、電柱の腕金51に掛止させるための掛止手段3を備えており、仮支持手段2は取付板4、取付部材5、仮支持部材6及び保持部材7によって構成されている。掛止手段3は、腕金51の上方に設置される掛止部材9と、掛止部材9に連結された座板10と、掛止部材9と座板10を接続する接続部材11と、平面視矩形状をなし、腕金51を挟んで掛止部材9の下方に設置される掛止補助具12と、掛止補助具12に一端が連結されて上下方向へ移動可能に座板10によって保持され、他端に共用操作棒の先端が着脱自在に連結される連結部材13と、座板10の下面10aに設けられたバネ収容部15を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電柱の腕金に掛止させるための掛止手段と、アタッチメントが装着される仮支持手段を有し、前記腕金に支持された状態の高圧カットアウトに共用操作棒を用いて前記アタッチメントを接続する際に用いられるアタッチメント仮支持クリートであって、
前記掛止手段は、
前記腕金の上方に設置される掛止部材と、
前記腕金を挟んで前記掛止部材の下方に設置される掛止補助具と、
前記掛止補助具に上端が連結されるとともに前記共用操作棒が下端に連結される軸体と、
前記掛止部材に連結されるとともに前記軸体を中心軸と平行な方向へ移動可能に保持する座板と、
この座板に前記軸体を固定する位置決め手段と、を備えていることを特徴とするアタッチメント仮支持クリート。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記軸体の前記上端は、前記掛止補助具に対して前記中心軸を中心として回動可能に連結され、
前記位置決め手段は、前記軸体の側面に円の半径方向へ突出するように設けられて前記座板に対して係止可能な棒状の第1の突起部及び第2の突起部と、前記座板に設けられた貫通孔と、からなり、
前記貫通孔は、内径が前記軸体の外径よりも大きく、かつ、前記外径と前記第2の突起部の長さの和よりも小さい円形の挿通部と、この挿通部に前記軸体が遊挿された状態で前記第2の突起部を遊挿可能なガイド部と、からなり、
前記第1の突起部が前記座板に係止すると、前記座板に対し、前記掛止部材と前記掛止補助具によって前記腕金が挟持される位置に前記掛止補助具が固定され、
前記第2の突起部が前記座板に係止すると、前記座板に対し、前記掛止部材と前記掛止補助具の前記腕金からの取り外しが可能となる位置に前記掛止補助具が固定されることを特徴とする請求項1に記載のアタッチメント仮支持クリート。
【請求項3】
前記座板と前記掛止補助具の間に設置されて前記掛止補助具を前記掛止部材に向かって付勢する圧縮バネを備え、
前記軸体は、
前記第2の突起部を有し、前記掛止補助具に連結されるとともに係止部が設けられた連結部と、
前記第1の突起部を有するとともに前記係止部に係止して、前記中心軸を中心とする前記連結部の回動を阻止しつつ、前記連結部を前記中心軸と平行な方向へ移動可能に保持する挿通孔を有する筒体と、からなり、
前記筒体には、前記係止部に係止して前記連結部が前記挿通孔から抜け出ないようにする抜け止め部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のアタッチメント仮支持クリート。
【請求項4】
前記掛止部材は、前記腕金の角部に掛止可能な段状の第1の掛止部が下方へ向かって突出するように設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のアタッチメント仮支持クリート。
【請求項5】
前記掛止補助具は、前記腕金の前記角部に掛止可能な段状の第2の掛止部が前記第1の掛止部と対向する箇所に上方へ向かって突出するように設けられていることを特徴とする請求項4に記載のアタッチメント仮支持クリート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、架空配電線の地絡事故点の探査を目的としてアタッチメントを高圧カットアウト(三相三線式高圧開閉器)に接続する際に用いられる支持部材(アタッチメント仮支持クリート)に係り、特に、共用操作棒を用いて高圧カットアウトの近傍に対する取り付けと取り外しを容易に行うことが可能な支持部材に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
高圧カットアウトは電柱に取り付けられた腕金の先端に支持された状態で柱上変圧器に接続されている。この高圧カットアウトに内蔵されたヒューズを取り替えたり、高圧配電線の地絡事故点の探査装置を取り付けたりする作業は、蓋体が開放された状態で行われるが、高圧カットアウトの蓋体は共用操作棒によって開閉される。
事故点探査時に高圧カットアウトに接続される3本のアタッチメントは、通常、アタッチメント仮支持クリートにセットされた状態で共用操作棒を用いて腕金の中間部に引っ掛けられた後、1本ずつ取り出されて各高圧カットアウトにそれぞれ接続される。
【0003】
図7はアタッチメント52が従来技術に係るアタッチメント仮支持クリート50に装着された状態を表した図である。なお、図7ではアタッチメント52が装着されている部分の状態が分かるように1本のアタッチメント52のみがアタッチメント仮支持クリート50に装着された状態を示している。
一般にアタッチメント仮支持クリート50は、電柱の腕金51に対する取り付けや取り外しの作業を短時間で行うことができるように、腕金51に対して引っ掛けられるようにして設置されることが多い。そのため、図7に示すようにアタッチメント52を取り外す際に、アタッチメント仮支持クリート50が揺動して腕金51から外れ易いという課題があった。また、アタッチメント仮支持クリート50は、腕金51に引っ掛ける際にも外れ易いため、従来、腕金51に対してアタッチメント仮支持クリート50を簡単に外れないように短時間で効率良く取り付けることは困難であった。
【0004】
このような課題に対処するものとして、例えば、特許文献1には「アタッチメント仮支持クリート」という名称で、架空配電線の地絡事故点の探査時に用いられるアタッチメントを仮支持するための部材に関する発明が開示されている。
特許文献1の図面に記載された符号を用いて説明すると、特許文献1には、カットアウト20が複数併設されたカットアウト用アーム15が先端部に固定された支持アーム5に対して着脱自在に固定される固定手段2と、アタッチメント21を仮支持する仮支持体3が一体に形成されたアタッチメント仮支持クリート1が記載されている。また、固定手段2は、立設板4と、支持アーム5に掛止させるために先端下部が下方に向けて段状に形成された掛止部6と、この掛止部6に対向配置された座板部7と、この座板部7に螺進退可能に取り付けられたネジ棒8によって構成されており、ネジ棒8は、操作棒の先端部を接続するための接続金具9が下端に設置されるとともに支持アーム5を掛止部6との間で挟持可能とする抜け止め部材10が上端に設置された構造となっている。
このような構造によれば、アタッチメント21が斜めに仮支持されるため、振動や課電ケーブルの干渉によってアタッチメント21が落下するおそれがない。
【0005】
また、特許文献2には「アタッチメント仮支持クリート」という名称で、仮支持されたアタッチメントが周囲から容易に視認可能な支持部材に関する発明が開示されている。
特許文献2の図面に記載された符号を用いて説明すると、特許文献2には、ポリカーボネート等の透視可能な絶縁性素材からなる取付板1と、取付板1の前面に設けられたアタッチメント2を仮支持するための弾発性を有する絶縁性素材からなる仮支持部材3と、高圧カットアウト4を支持するPC支持アーム5に掛止させるために取付板1の背面上部に設けられるとともに先端下部が下方に向けて段状に形成された掛止部6aと、取付板1の背面下部に設けられ、絶縁作業棒7の先端に接続するための接続部材8を下部に有するネジ棒9を螺合させる座板10を備えたアタッチメント仮支持クリートが記載されている。
このような構造によれば、取付板1が透視可能な絶縁性素材で形成されているため、周囲からアタッチメント2の仮支持状態を視認することができる。また、弾発性を有する仮支持部材3によってアタッチメント2が着脱自在に挟持された状態となるため、アタッチメント2を脱落し難い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-115449号公報
特開2006-318720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示された発明では、支持アーム5を掛止部6と抜け止め部材10によって挟持する際にネジ棒8を回転させなければならず、また、支持アーム5が掛止部6と抜け止め部材10によって挟持された状態を解消する際にもネジ棒8を回転させなければならないことから、支持アーム5に対する取り付けや取り外しの作業に時間を要するという課題があった。また、抜け止め部材10を回転させる際にネジ棒8の動きが座板部7に伝わって掛止部6が揺動する結果、掛止部6が支持アーム5から外れ易いという課題があった。
また、特許文献2に開示された発明では、仮支持部材3からアタッチメント2が外れ難いものの、PC支持アーム5に取り付けたり、PC支持アーム5から取り外したりする作業を行う際にネジ棒9を回転させて抜け止め部材11を上下方向へ移動させなければならないため、当該作業を短時間で効率良く行うことが難しいという課題があった。また、掛止部材6に形成される掛止部6aの下方へ突出する部分が長いと、抜け止め部材11を上下方向へ移動させる距離が長くなり、その分、ネジ棒9を多く回転させなければならない。そのため、掛止部6aの下方へ突出する部分を長く形成することができず、その結果、掛止部材6がPC支持アーム5から外れ易くなるという課題があった。
【0008】
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、電線の腕金に対する取り付けや取り外しを安全かつ容易に短時間で効率良く行うことが可能なアタッチメント仮支持クリートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、第1の発明は、電柱の腕金に掛止させるための掛止手段と、アタッチメントが装着される仮支持手段を有し、腕金に支持された状態の高圧カットアウトに共用操作棒を用いてアタッチメントを接続する際に用いられるアタッチメント仮支持クリートであって、掛止手段は、腕金の上方に設置される掛止部材と、腕金を挟んで掛止部材の下方に設置される掛止補助具と、掛止補助具に上端が連結されるとともに共用操作棒の先端が下端に連結される軸体と、掛止部材に連結されるとともに軸体を中心軸と平行な方向へ移動可能に保持する座板と、この座板に軸体を固定する位置決め手段と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
第1の発明においては、共用操作棒を操作して掛止部材を腕金の上方に配置するとともに、共用操作棒で軸体を押し上げるようにして掛止補助具を腕金に当接させた後、位置決め手段によって軸体を座板に固定すると、腕金が掛止部材と掛止補助具によって挟持されることにより仮支持手段が腕金に固定された状態が維持されるという作用を有する。また、掛止部材と掛止補助具によって腕金が挟持された状態において、位置決め手段によって軸体が座板に固定された状態を解消するとともに、共用操作棒を操作して軸体を下方へ移動させるようにして掛止補助具を腕金から離すと、掛止部材と掛止補助具によって腕金が挟持された上述の状態が解消され、仮支持手段の腕金からの取り外しが可能になるという作用を有する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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