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公開番号
2025116146
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-07
出願番号
2025090156,2021049059
出願日
2025-05-29,2021-03-23
発明の名称
粘着剤組成物、粘着剤および粘着シート
出願人
日東電工株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C09J
133/00 20060101AFI20250731BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】光学用途にも適した手法により屈折率を向上させた粘着剤、該粘着剤を形成可能な粘着剤組成物および上記粘着剤を含む粘着シートを提供する。
【解決手段】芳香環含有モノマー(m1)をモノマー単位として含むアクリル系ポリマー(A)と、上記アクリル系ポリマー(A)よりも高屈折率の有機材料である添加剤(H
RO
)と、を含む粘着剤組成物が提供される。また、上記粘着剤組成物から形成された粘着剤を有する粘着シートが提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
芳香環含有モノマー(m1)をモノマー単位として含むアクリル系ポリマー(A)と、
前記アクリル系ポリマー(A)よりも高屈折率の有機材料である添加剤(H
RO
)と、
を含む、粘着剤組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記添加剤(H
RO
)の屈折率は1.60以上である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項3】
前記アクリル系ポリマー(A)100重量部に対する前記添加剤(H
RO
)の含有量は、0重量部を超えて60重量部以下である、請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
【請求項4】
前記添加剤(H
RO
)は、芳香環含有化合物および複素環含有化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
【請求項5】
前記添加剤(H
RO
)は、1分子内に2以上の芳香環を有する化合物を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
【請求項6】
前記添加剤(H
RO
)は、前記1分子内に2以上の芳香環を有する化合物として、
(i)2つの非縮合芳香環が直接化学結合した構造を含む、および
(ii)2つの芳香環が縮合した構造を含む、
の少なくとも一方を満たす化合物を含む、請求項5に記載の粘着剤組成物。
【請求項7】
前記アクリル系ポリマー(A)を構成するモノマー成分において、前記芳香環含有モノマー(m1)の含有量は50重量%以上である、請求項1~6のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
【請求項8】
前記アクリル系ポリマー(A)を構成するモノマー成分において、前記芳香環含有モノマー(m1)の含有量は70重量%を超えて100重量%未満であり、
前記芳香環含有モノマー(m1)のうち50重量%以上は、ホモポリマーのガラス転移温度が10℃以下のモノマーである、請求項1~7のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
【請求項9】
前記アクリル系ポリマー(A)を構成するモノマー成分は、水酸基およびカルボキシ基の少なくとも一方を有するモノマー(m2)をさらに含有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の粘着剤組成物から形成された粘着剤であって、屈折率が1.570より高い、粘着剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着剤組成物、粘着剤および粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は、室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する。このような性質を活かして、粘着剤は、家電製品から自動車、各種機械、電気機器、電子機器等の様々な産業分野において、接合や固定、保護等の目的で広く利用されている。粘着剤の用途の一例として、液晶表示装置や有機EL表示装置等のような表示装置において、偏光フィルム、位相差フィルム、カバーウィンドウ部材、その他種々の光透過性部材と、他の部材とを接合する用途が挙げられる。光学部材用の粘着剤に関する技術文献として特許文献1、2が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-169382号公報
特開2017-128732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1、2は、モノマー単位として芳香環を複数有するモノマーを含有する(メタ)アクリル酸エステル重合体を主成分とする粘着剤組成物、および該粘着剤組成物を架橋してなる粘着剤を提案している。しかし、特許文献1、2に記載の技術では、上記(メタ)アクリル酸エステル重合体の屈折率よりも高屈折率の粘着剤を得ることは困難である。一方、高屈折率の無機材料からなる粒子(例えば、酸化ジルコニウム粒子や酸化チタン粒子等の無機粒子)を樹脂に配合して屈折率を高める技術も知られているが、無機粒子が配合された粘着剤は屈折率と粘着特性(例えば剥離強度、柔軟性等)とがトレードオフの関係にあるため、粘着剤の分野への適用は難しい。光学用途向けの粘着剤では、無機粒子を配合することによる光学特性の低下も懸念される。
【0005】
そこで本発明は、光学用途にも適した手法により屈折率を向上させた粘着剤を提供することを目的とする。関連する他の目的は、そのような粘着剤を形成可能な粘着剤組成物および該粘着剤を含む粘着シートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この明細書により提供される粘着剤組成物は、芳香環含有モノマー(m1)をモノマー単位として含むアクリル系ポリマー(A)と、上記アクリル系ポリマー(A)よりも高屈折率の有機材料である添加剤(H
RO
)と、を含む。モノマー単位として芳香環含有モノマー(m1)を含むアクリル系ポリマー(A)は、屈折率の高いものとなり得る。ここに開示される粘着剤組成物は、かかるアクリル系ポリマー(A)に加えて該アクリル系ポリマー(A)よりも高屈折率の有機材料である添加剤(H
RO
)をさらに含むことにより、上記該添加剤(H
RO
)による屈折率向上と粘着特性の低下抑制とがバランスよく両立した粘着剤を形成し得る。また、上記添加剤(H
RO
)によると、光学特性(例えば透過率、ヘイズ等)の低下を抑制しつつ、粘着剤の屈折率を効果的に向上させ得る。
【0007】
ここに開示される技術(粘着剤組成物、粘着剤、粘着シートおよびその他の形態で実施される技術を包含する。以下同じ。)のいくつかの好ましい態様において、上記添加剤(H
RO
)の屈折率は、例えば凡そ1.60以上であり得る。アクリル系ポリマー(A)よりも高屈折率および屈折率が凡そ1.60以上を満たす有機材料である添加剤(H
RO
)によると、粘着剤の屈折率を効果的に向上させ得る。
【0008】
いくつかの態様では、アクリル系ポリマー(A)100重量部に対する上記添加剤(H
RO
)の含有量は、例えば0重量部を超えて60重量部以下であり得る。かかる含有量で添加剤(H
RO
)を含む粘着剤組成物は、該添加剤(H
RO
)の使用による屈折率向上と粘着特性および/または光学特性の低下抑制とがバランスよく両立した粘着剤を形成しやすいので好ましい。
【0009】
いくつかの態様では、上記添加剤(H
RO
)は、芳香環含有化合物および複素環含有化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む。ここに開示される技術は、かかる化合物を添加剤(H
RO
)として用いる態様で好ましく実施され得る。
【0010】
いくつかの態様では、上記添加剤(H
RO
)は、1分子内に2以上の芳香環を有する化合物を含む。ここに開示される技術は、かかる化合物を添加剤(H
RO
)として用いる態様で好ましく実施され得る。上記1分子内に2以上の芳香環を有する化合物は、例えば、
(i)2つの非縮合芳香環が直接化学結合した構造を含む、および
(ii)2つの芳香環が縮合した構造を含む、
の少なくとも一方を満たす化合物であり得る。ここに開示される技術は、このような化合物を添加剤(H
RO
)として用いる態様で好ましく実施され得る。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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