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公開番号
2025109997
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-28
出願番号
2024003658
出願日
2024-01-15
発明の名称
絶縁フィルム、リード線および非水電解質電池
出願人
住友電気工業株式会社
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
H01M
50/198 20210101AFI20250718BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】封入容器の金属層と導体との短絡の発生を抑制できる絶縁フィルム、リード線及び非水電解質電池の提供。
【解決手段】第一層を含む絶縁フィルムであって、第一層は、ポリオレフィンを含み、ポリオレフィンの一部は架橋ポリオレフィンであり、第一層のDSC曲線において、40℃以上120℃以下に1以上の融解ピークが存在し、かつ、130℃以上170℃以下に1以上の融解ピークが存在し、DSC曲線は、示差走査熱量計を用いて、-50℃から250℃の範囲で、昇温速度10℃/分の条件で測定して得られ、第一層のTDに沿った厚み方向の断面をルテニウム系色素で染色した後に、断面を透過型電子顕微鏡で観察して得られた第一画像において、染色領域と、非染色領域と、からなる相分離構造が観察され、第一画像において、染色領域の面積百分率は、10%以上70%以下であり、絶縁フィルムの加熱変形残率は、15%以上である、絶縁フィルムである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第一層を含む絶縁フィルムであって、
前記第一層は、ポリオレフィンを含み、
前記ポリオレフィンの一部は架橋ポリオレフィンであり、
前記第一層のDSC曲線において、40℃以上120℃以下に1以上の融解ピークが存在し、かつ、130℃以上170℃以下に1以上の融解ピークが存在し、
前記DSC曲線は、示差走査熱量計を用いて、-50℃から250℃の範囲で、昇温速度10℃/分の条件で測定して得られ、
前記第一層のTDに沿った厚み方向の断面をルテニウム系色素で染色した後に、前記断面を透過型電子顕微鏡で観察して得られた第一画像において、染色領域と、非染色領域と、からなる相分離構造が観察され、
前記第一画像において、前記染色領域の面積百分率は、10%以上70%以下であり、
前記絶縁フィルムの加熱変形残率は、15%以上である、絶縁フィルム。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記ポリオレフィンは、超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンおよび直鎖状ポリエチレンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の絶縁フィルム。
【請求項3】
前記第一層の透過法でのフーリエ変換赤外分光法で測定した赤外吸収スペクトルにおける波数1082cm
-1
のピーク強度IAと、前記ピーク強度IAの膜厚補正後のピーク強度IBとの比IA/IBは、0.20以上であり、
前記第一層のICP発光分光分析法により測定される珪素の含有率は、0.04質量%以上1.0質量%以下である、請求項1または請求項2に記載の絶縁フィルム。
【請求項4】
前記第一層は、第一主面を含み、
前記絶縁フィルムは、前記第一主面上に設けられた第二層をさらに備え、
前記第二層は、酸変性ポリプロピレン、および、オレフィン系エラストマーからなる第1群より選ばれる少なくとも1種、または、前記第1群より選ばれる2種以上の複合体からなる、請求項1または請求項2に記載の絶縁フィルム。
【請求項5】
前記第一層は、前記第一主面と反対側の第二主面を含み、
前記絶縁フィルムは、前記第二主面上に設けられた第三層をさらに備え、
前記第三層は、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、酸変性ポリプロピレン、および、オレフィン系エラストマーからなる第2群より選ばれる少なくとも1種、または、前記第2群より選ばれる2種以上の複合体からなる、請求項4に記載の絶縁フィルム。
【請求項6】
前記絶縁フィルムの平均厚さTAに対する、前記第一層の平均厚さT1の百分率(T1/TA)×100は、20%以上である、請求項1または請求項2に記載の絶縁フィルム。
【請求項7】
前記絶縁フィルムのゲル分率は、5%以上40%以下である、請求項1または請求項2に記載の絶縁フィルム。
【請求項8】
導体と、
前記導体の外周面の少なくとも一部を被覆する請求項1または請求項2に記載の絶縁フィルムと、を有する、リード線。
【請求項9】
正極と、負極と、前記正極と前記負極とに挟まれた電解質とを含む電池セルと、
前記正極および前記負極のそれぞれに電気的に接続された導体と、
前記電池セルを封止する封入容器と、を備え、
前記導体の一部は前記封入容器の外部に露出し、
前記導体と前記封入容器との間に、請求項1または請求項2記載の絶縁フィルムが配置され、
前記封入容器と、前記絶縁フィルムとが融着されている、非水電解質電池。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、絶縁フィルム、リード線および非水電解質電池に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
電池に使用されるリード線として、電池の正極や負極に接続されるリード導体と前記リード導体を被覆する絶縁性の樹脂層からなるリード線が提案されている。
【0003】
特許文献1には、リード導体と、リード導体の少なくとも一部を直接被覆する第1の絶縁層と、第1の絶縁層を被覆する第2の絶縁層とを有し、第2の絶縁層を、オレフィン結晶・エチレンブテン・オレフィン結晶ブロックポリマーとポリプロピレンとを質量比10:90~40:60で含有する樹脂組成物の架橋体から形成した非水電解質電池用リード線(タブリード)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/074090
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されているように、非水電解質電池用リード線において、第2の絶縁層に架橋体を用いることで、リード導体と絶縁層との熱融着時に絶縁層の溶融による封入容器の金属層とリード導体との短絡を防ぐことができる。架橋体としては通常ポリプロピレンの架橋体が使用されている。
【0006】
ポリプロピレンは架橋しにくい材料であるため、特許文献1の非水電解質電池用リード線では、第2の絶縁層は放射線の照射によって架橋されている。放射線の照射には、特殊な設備が必要であり、設備の導入に多大な費用が発生する。このため、照射線を用いることなく製造できるとともに、封入容器の金属層とリード導体との短絡の発生を抑制でき、導体との接着性に優れる絶縁フィルム、ならびに、それを含むリード線および非水電解質電池が望まれている。
【0007】
そこで、本開示は、照射線を用いることなく製造できるとともに、非水電解質電池に用いた場合に、封入容器の金属層と導体との短絡の発生を抑制でき、導体との接着性に優れる絶縁フィルム、ならびに、それを含むリード線および非水電解質電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の絶縁フィルムは、
第一層を含む絶縁フィルムであって、
前記第一層は、ポリオレフィンを含み、
前記ポリオレフィンの一部は架橋ポリオレフィンであり、
前記第一層のDSC曲線において、40℃以上120℃以下に1以上の融解ピークが存在し、かつ、130℃以上170℃以下に1以上の融解ピークが存在し、
前記DSC曲線は、示差走査熱量計を用いて、-50℃から250℃の範囲で、昇温速度10℃/分の条件で測定して得られ、
前記第一層のTDに沿った厚み方向の断面をルテニウム系色素で染色した後に、前記断面を透過型電子顕微鏡で観察して得られた第一画像において、染色領域と、非染色領域と、からなる相分離構造が観察され、
前記第一画像において、前記染色領域の面積百分率は、10%以上70%以下であり、
前記絶縁フィルムの加熱変形残率は、15%以上である、絶縁フィルムである。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、照射線を用いることなく製造できるとともに、非水電解質電池に用いた場合に、封入容器の金属層と導体との短絡の発生を抑制でき、導体との接着性に優れる絶縁フィルム、ならびに、それを含むリード線および非水電解質電池を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本開示の一実施形態に係る絶縁フィルムの一例の断面図である。
図2は、本開示の一実施形態に係る絶縁フィルムの他の一例の断面図である。
図3は、本開示の一実施形態に係るリード線の斜視図である。
図4は、本開示の一実施形態に係るリード線の部分断面図である。
図5は、本開示の一実施形態に係るリード線を備える非水電解質電池の一例を示す斜視図である。
図6は、図5の非水電解質電池の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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