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公開番号
2025101775
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023218744
出願日
2023-12-26
発明の名称
導電性分散体および導電膜
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
H01B
1/24 20060101AFI20250701BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】
アルコール系有機溶剤またはケトン系有機溶剤を分散媒体中に含み、黒鉛とカーボンブラックとを高濃度で含有しても、低粘度で流動性に優れた導電性分散体を提供することである。また、黒鉛とカーボンブラックとを含む導電性が良好な導電膜を提供すること。
【解決手段】
黒鉛、カーボンブラック、分散剤(C)および媒体(D)を含む導電性分散体であって、黒鉛は、平均一次粒子径が3~12μmである黒鉛(A)を含み、カーボンブラックは、BET比表面積が130~1400m
2
/gであるカーボンブラック(B)を含み、分散剤(C)は、両性界面活性剤および/またはポリビニルアセタールを含み、媒体(D)は、アルコール系有機溶剤またはケトン系有機溶剤を含む、導電性分散体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
黒鉛、カーボンブラック、分散剤(C)および媒体(D)を含む導電性分散体であって、
黒鉛は、平均一次粒子径が3~12μmである黒鉛(A)を含み、カーボンブラックは、BET比表面積が130~1400m
2
/gであるカーボンブラック(B)を含み、分散剤(C)は、両性界面活性剤および/またはポリビニルアセタールを含み、媒体(D)は、アルコール系有機溶剤またはケトン系有機溶剤を含む、導電性分散体。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
黒鉛100質量部に対して、カーボンブラックを5~50質量部含む、請求項1に記載の導電性分散体。
【請求項3】
黒鉛とカーボンブラックとの合計量100質量部に対して、分散剤(C)を10~50質量部含む、請求項1に記載の導電性分散体。
【請求項4】
分散剤(C)が、酸価5~30mgKOH/gかつアミン価10~50mgKOH/gの両性界面活性剤を含む、請求項1に記載の導電性分散体。
【請求項5】
媒体(D)が、下記一般式(1)で表される構造を有するアルコール系有機溶剤(D1)を含む、請求項1に記載の導電性分散体。
一般式(1)
R
1
R
2
C(OH)CR
3
R
4
(OR
5
)
〔一般式(1)中、R
1
、R
2
、R
3
およびR
4
は、それぞれ独立に、水素原子または一価の炭化水素基であり、R
5
は、一価の炭化水素基である。〕
【請求項6】
媒体(D)100質量%中、アルコール系有機溶剤(D1)を50質量%以上含有する、請求項5記載の導電性分散体。
【請求項7】
更に、エポキシ樹脂(E)を含む、請求項1~6いずれか記載の導電性分散体。
【請求項8】
黒鉛、カーボンブラックおよび分散剤(C)を含む導電膜であって、黒鉛は、平均一次粒子径が3~12μmである黒鉛(A)を含み、カーボンブラックは、BET比表面積が130~1400m
2
/gであるカーボンブラック(B)を含み、分散剤(C)は、両性界面活性剤またはポリビニルアセタールを含み、黒鉛とカーボンブラックとの合計量が、50~91質量%である、導電膜。
【請求項9】
更に、エポキシ樹脂(E)を含み、黒鉛とカーボンブラックとの合計量100質量部に対して、分散剤(C)とエポキシ樹脂(E)との合計量を25~100質量部含む、請求項8に記載の導電膜。
【請求項10】
黒鉛とカーボンブラックとの合計量100質量部に対して、分散剤(C)を10~50質量部含む、請求項8に記載の導電膜。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性分散体および導電膜に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
カーボン等の導電性材料は、塗料、塗工材、コーティング材、フィルム、シート、インキ、磁石改質材、各種電子機器部材、電池用電極材等に広く用いられている。このような導電性材料を含む導電性分散体を製造する際、生産プロセス効率化または導電性向上のためには、導電性材料を溶媒中に、いかに高濃度かつ均一に分散して、容易に塗布可能とするかが重要である。
【0003】
一般に、カーボン材料を用いた導電性分散体では、導電性を向上させるための手段の1つとして、黒鉛とカーボンブラックが併用される。黒鉛は、炭素原子が二次元的に結合した層が積み重なって構成された、平均一次粒子径がマイクロオーダーの粒子であり、粉体としての導電性が非常に高い。しかし、黒鉛を単独で分散体にして塗工し、導電膜を形成した場合、粒子間の導電パス(経路)がうまく形成されず、導電性の低い導電膜となる問題がある。対して、カーボンブラックは、有機物の不完全燃焼によって生成される平均一次粒子径がナノオーダーの粒子であり、導電性の面では黒鉛に劣る。その一方で、カーボンブラックは粒子同士がストラクチャーと呼ばれる小さな集合体を形成しているため、形態を問わず導電パスが存在しており、高い導電性が得られやすい。したがって、黒鉛とカーボンブラックを併用することにより、カーボンブラックが黒鉛粒子間で導電パスの役割を果たし、導電性の高い導電膜が得られると考えられている。
【0004】
例えば、特許文献1では、イソホロン、ジアセトンアルコール、メトキシプロポキシプロパノール中、黒鉛とカーボンブラックを4:1~1:4の質量比で併用した系が開示されている。また、特許文献2では、媒体として水を、バインダーとしてエポキシ樹脂を用いた、黒鉛とカーボンブラックの併用系が開示されている。さらに、特許文献3では、分散剤として(変性)ポリビニルアルコールまたはアクリル樹脂を、媒体としてアミド系またはアルコール系有機溶剤を用いた、黒鉛とカーボンブラックの併用系が開示されている。
【0005】
一方、黒鉛とカーボンブラックの併用系において、高い導電性を得るためには、黒鉛に対して多量のカーボンブラックを配合することが望ましい。しかし、カーボンブラックは、様々な使用用途で用いられることが多いアルコール系有機溶剤やケトン系有機溶剤に対する濡れ性が一般的に乏しく、分散不良となってしまう場合が殆どであった。したがって、カーボンブラックを含む導電性分散体として従来良く知られているのは、水やN-メチル-2-ピロリドン等といったごく限られた媒体である場合が殆どであった。導電性分散体を用いて導電膜を作製する場合、所望とする特性を得るために樹脂を配合する場合が多いが、このような限られた媒体を用いた導電性分散体を用いて導電膜を作製しようとした場合、併用できる樹脂の種類が大きく制約されてしまうため、所望とする特性を有する導電膜を得ることが困難であった。したがって、様々な使用用途への適用が可能なアルコール系有機溶剤やケトン系有機溶剤を媒体として含む導電性分散体が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2006-512585号公報
特開2003-142105号公報
特開2021-2520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、アルコール系有機溶剤またはケトン系有機溶剤を分散媒体中に含み、黒鉛とカーボンブラックとを含有した低粘度で流動性に優れた導電性分散体を提供することである。また、黒鉛とカーボンブラックとを含む導電性が良好な導電膜を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の平均一次粒子径を有する黒鉛と、特定のBET比表面積を有するカーボンブラックとの組合せにおいて、特定の分散剤を用いることにより、アルコール系有機溶剤またはケトン系有機溶剤を含んだとしても、低粘度で流動性に優れた導電性分散体が得られることを見出すことに成功し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、黒鉛、カーボンブラック、分散剤(C)および媒体(D)を含む導電性分散体であって、黒鉛は、平均一次粒子径が3~12μmである黒鉛(A)を含み、カーボンブラックは、BET比表面積が130~1400m
2
/gであるカーボンブラック(B)を含み、分散剤(C)は、両性界面活性剤および/またはポリビニルアセタールを含み、媒体(D)は、アルコール系有機溶剤またはケトン系有機溶剤を含む、導電性分散体に関する。
【0009】
また、本発明は、黒鉛100質量部に対して、カーボンブラックを5~50質量部含む、上記導電性分散体に関する。
【0010】
また、本発明は、黒鉛とカーボンブラックとの合計量100質量部に対して、分散剤(C)を10~50質量部含む、上記導電性分散体に関する。
(【0011】以降は省略されています)
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