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公開番号2025101561
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023218486
出願日2023-12-25
発明の名称非水二次電池の製造方法、及び非水二次電池の製造管理装置
出願人トヨタバッテリー株式会社,国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人個人
主分類H01M 10/058 20100101AFI20250630BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】非水二次電池に求められる性能をより確実に得る。
【解決手段】非水二次電池の製造方法は、計測工程と、注液工程と、設定工程と、エイジング工程とを備えている。計測工程では、正極シート及び負極シートを含む電極体に含まれる水分量を計測する(S61)。注液工程では、電極体が収容されたケース内にイソシアネート化合物を含む非水電解液を注液する(S18)。設定工程では、計測工程で計測した水分量が第1値である場合に、水分量が第1値よりも小さい第2値である場合に比べて規定期間を長く設定する(S62)。エイジング工程では、電極体がケース内に収容され、且つ、ケース内に非水電解液が注液された電池中間体を、規定期間以上、予め定められた規定温度で保管する(S20)。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
正極シート及び負極シートを含む電極体に含まれる水分量を計測する計測工程と、
前記電極体が収容されたケース内にイソシアネート化合物を含む非水電解液を注液する注液工程と、
前記計測工程で計測した前記水分量が第1値である場合に、前記水分量が前記第1値よりも小さい第2値である場合に比べて規定期間を長く設定する設定工程と、
前記電極体がケース内に収容され、且つ、前記ケース内に前記非水電解液が注液された電池中間体を、前記規定期間以上、予め定められた規定温度で保管するエイジング工程と、
を備える
非水二次電池の製造方法。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
正極シート及び負極シートを含む電極体に含まれる水分量を計測する計測工程と、
前記電極体が収容されたケース内にイソシアネート化合物を含む非水電解液を注液する注液工程と、
前記計測工程で計測した前記水分量が第1値である場合に、前記水分量が前記第1値よりも小さい第2値である場合に比べて規定温度を高く設定する設定工程と、
前記電極体がケース内に収容され、且つ、前記ケース内に前記非水電解液が注液された電池中間体を、予め定められた規定期間以上、前記規定温度で保管するエイジング工程と、
を備える
非水二次電池の製造方法。
【請求項3】
前記注液工程に供するべき複数の前記電極体からなる1グループの前記電極体のうちのいずれかを対象に前記計測工程を実行し、
前記注液工程では、前記1グループの前記電極体のうちの前記計測工程に供していない前記電極体が収容されたケース内に前記非水電解液を注液する
請求項1又は請求項2に記載の非水二次電池の製造方法。
【請求項4】
前記計測工程では、当該計測工程を実施するときの前記電極体の周辺湿度を計測し、前記周辺湿度に基づいて前記水分量を推定する
請求項1又は請求項2に記載の非水二次電池の製造方法。
【請求項5】
実行装置と、記憶装置とを備え、
前記実行装置は、
正極シート及び負極シートを含む電極体がケース内に収容され、且つ、前記ケース内にイソシアネート化合物を含む非水電解液が注液された電池中間体を、予め定められた規定期間以上、予め定められた規定温度で保管するエイジング工程についての開始タイミングを取得する時刻取得処理と、
前記電極体に含まれる水分量を取得する水分量取得処理と、
前記規定期間を設定する設定処理と、
前記開始タイミングからの経過時間が前記規定期間以上になったか否かを判定する判定処理と、
を実行可能であり、
前記記憶装置は、前記水分量を入力することにより前記規定期間を出力するデータであって、前記水分量が第1値である場合に、前記水分量が前記第1値よりも小さい第2値である場合に比べて前記規定期間が長くなるような相関関係を規定した関係規定データを記憶しており、
前記実行装置は、前記設定処理において、前記関係規定データに前記水分量を入力することで前記規定期間を設定する
非水二次電池の製造管理装置。
【請求項6】
前記実行装置は、
前記設定処理において、当該設定処理で設定した前記規定期間と当該規定期間に対応する前記電池中間体の識別番号とを関連付けて前記記憶装置に記憶させ、
前記判定処理において、前記電池中間体の識別番号毎に、前記経過時間が前記規定期間以上になったか否かを判定し、前記経過時間が前記規定期間以上になった前記識別番号と、出荷可能であることを示す情報とを関連付けて前記記憶装置に記憶させる
請求項5に記載の非水二次電池の製造管理装置。
【請求項7】
実行装置と、記憶装置とを備え、
前記実行装置は、
正極シート及び負極シートを含む電極体がケース内に収容され、且つ、前記ケース内にイソシアネート化合物を含む非水電解液が注液された電池中間体を、予め定められた規定期間以上、予め定められた規定温度で保管するエイジング工程についての開始タイミングを取得する時刻取得処理と、
前記電極体に含まれる水分量を取得する水分量取得処理と、
前記規定温度を設定する設定処理と、
前記開始タイミングからの経過時間が前記規定期間以上になったか否かを判定する判定処理と、
を実行可能であり、
前記記憶装置は、前記水分量を入力することにより前記規定温度を出力するデータであって、前記水分量が第1値である場合に、前記水分量が前記第1値よりも小さい第2値である場合に比べて前記規定温度が高くなるような相関関係を規定した関係規定データを記憶しており、
前記実行装置は、前記設定処理において、前記関係規定データに前記水分量を入力することで前記規定温度を設定する
非水二次電池の製造管理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、非水二次電池の製造方法、及び非水二次電池の製造管理装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1の非水二次電池は、電極体と、ケースと、非水電解液とを備えている。ケースは、電極体を収容している。また、ケースは、非水電解液を貯留している。非水電解液は、イソシアネート化合物を含んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-245923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような非水二次電池を製造する際には、先ず、電極体をケースに収容する。続いて、非水電解液をケース内に注液することで、未エイジング状態の非水二次電池を生成する。そして、未エイジング状態の非水二次電池を、一定の温度で一定の期間保管するエイジング工程を実行することで、最終的な非水二次電池が完成する。しかしながら、未エイジング状態の非水二次電池毎の個体差に拘わらず一定のエイジング工程を実行するのみでは、最終的な非水二次電池に求められる性能を常に得られるとは限らない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための非水二次電池の製造方法は、正極シート及び負極シートを含む電極体に含まれる水分量を計測する計測工程と、前記電極体が収容されたケース内にイソシアネート化合物を含む非水電解液を注液する注液工程と、前記計測工程で計測した前記水分量が第1値である場合に、前記水分量が前記第1値よりも小さい第2値である場合に比べて規定期間を長く設定する設定工程と、前記電極体がケース内に収容され、且つ、前記ケース内に前記非水電解液が注液された電池中間体を、前記規定期間以上、予め定められた規定温度で保管するエイジング工程と、を備える。
【0006】
上記課題を解決するための非水二次電池の製造方法は、正極シート及び負極シートを含む電極体に含まれる水分量を計測する計測工程と、前記電極体が収容されたケース内にイソシアネート化合物を含む非水電解液を注液する注液工程と、前記計測工程で計測した前記水分量が第1値である場合に、前記水分量が前記第1値よりも小さい第2値である場合に比べて規定温度を高く設定する設定工程と、前記電極体がケース内に収容され、且つ、前記ケース内に前記非水電解液が注液された電池中間体を、予め定められた規定期間以上、前記規定温度で保管するエイジング工程と、を備える。
【0007】
上記課題を解決するための非水二次電池の製造管理装置は、実行装置と、記憶装置とを備え、前記実行装置は、正極シート及び負極シートを含む電極体がケース内に収容され、且つ、前記ケース内にイソシアネート化合物を含む非水電解液が注液された電池中間体を、予め定められた規定期間以上、予め定められた規定温度で保管するエイジング工程についての開始タイミングを取得する時刻取得処理と、前記電極体に含まれる水分量を取得する水分量取得処理と、前記規定期間を設定する設定処理と、前記開始タイミングからの経過時間が前記規定期間以上になったか否かを判定する判定処理と、を実行可能であり、前記記憶装置は、前記水分量を入力することにより前記規定期間を出力するデータであって、前記水分量が第1値である場合に、前記水分量が前記第1値よりも小さい第2値である場合に比べて前記規定期間が長くなるような相関関係を規定した関係規定データを記憶しており、前記実行装置は、前記設定処理において、前記関係規定データに前記水分量を入力することで前記規定期間を設定する。
【0008】
上記課題を解決するための非水二次電池の製造管理装置は、実行装置と、記憶装置とを備え、前記実行装置は、正極シート及び負極シートを含む電極体がケース内に収容され、且つ、前記ケース内にイソシアネート化合物を含む非水電解液が注液された電池中間体を、予め定められた規定期間以上、予め定められた規定温度で保管するエイジング工程についての開始タイミングを取得する時刻取得処理と、前記電極体に含まれる水分量を取得する水分量取得処理と、前記規定温度を設定する設定処理と、前記開始タイミングからの経過時間が前記規定期間以上になったか否かを判定する判定処理と、を実行可能であり、前記記憶装置は、前記水分量を入力することにより前記規定温度を出力するデータであって、前記水分量が第1値である場合に、前記水分量が前記第1値よりも小さい第2値である場合に比べて前記規定温度が高くなるような相関関係を規定した関係規定データを記憶しており、前記実行装置は、前記設定処理において、前記関係規定データに前記水分量を入力することで前記規定温度を設定する。
【発明の効果】
【0009】
上記構成によれば、電極体に含まれる水分量に基づいてエイジング工程の条件が設定される。そのため、水分量に応じてエイジング工程を実行すべき条件が変化しても、当該条件に合わせてエイジング工程の条件が設定される。これにより、エイジング工程を実行すべき条件が変化することに起因して非水二次電池の性能が変化、例えば非水二次電池の内部抵抗が大きくなることは抑制される。その結果、非水二次電池に求められる性能をより確実に得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、リチウムイオン二次電池の概略構成を示す斜視図である。
図2は、電極体の一部を展開した説明図である。
図3は、製造装置の概略構成図である。
図4は、製造制御及び設定制御を示すフローチャートである。
図5は、エイジング工程の期間とリチウムイオン二次電池の内部抵抗との関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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