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公開番号2025096398
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2025062437,2022552042
出願日2025-04-04,2021-09-22
発明の名称修飾天然物およびその用途
出願人ダイキン工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類D21H 21/14 20060101AFI20250619BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】環境に調和しながら、バイオマス素材である天然物を用いて、充分な耐油性を付与できる耐油剤が提供される。
【解決手段】少なくとも一つのヒドロキシ基を有する天然物のヒドロキシ基の水素原子が、R基で置換されている耐油剤。R基:-Y-Z [式中、Yは、直接結合、-C(=O)-、-C(=O)-NR’-又は-C(=S)-NR’-(R’は水素原子又は炭素数C1~C4のアルキル基である。)であり、Zは、置換基を有していてもよい炭素数1~40の炭化水素基、又はポリシロキサンである。]。天然物が、単糖類、多糖類、グリセリン、またはポリグリセリンであることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも一つのヒドロキシ基を有する天然物のヒドロキシ基の水素原子が、R基で置換されている修飾天然物を含む耐油剤。
R基:-Y-Z
[式中、
Yは、直接結合、-C(=O)-、-C(=O)-NR’-又は-C(=S)-NR’-(R’は水素原子又は炭素数C

~C

のアルキル基である。)であり、
Zは、置換基を有していてもよい炭素数1~40の炭化水素基、又はポリシロキサンである。]
で示される基である。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
天然物が、澱粉以外の天然物である請求項1に記載の耐油剤。
【請求項3】
天然物が、天然物そのままの化合物、あるいは天然物由来の化合物である請求項1または2に記載の耐油剤。
【請求項4】
天然物が、単糖類または多糖類、グリセリン、ポリグリセリンである請求項1~3のいずれかに記載の耐油剤。
【請求項5】
天然物が、高分子天然物および低分子天然物から選択された少なくとも1種であり、
高分子天然物が、セルロース、カードラン、プルラン、アルギン酸、カラギーナン、グアーガム、キチン、キトサン、ローカストビーンガム、カッパカラギーナン、イオタカラギーナン、ポリグリセリン、イソマルトデキストリン、ザンサンガム、ジェラガム、タマリンドシードガムおよびシクロアミロースから選択された少なくとも1種であり、
低分子天然物が、グルコース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、ソルビタン、マルチトール、ステピオキシド、シクロデキストリン、グリセリン、メントール、キシリトール、グルコサミン、カテキン、アントシアニンおよびケルセチン、グルコン酸、リンゴ酸、キシロース、イノシトール、フィチン酸、メントール、スクラロース、フルクトース、マルトース、トレハロース、ラクトスクロース、エリスリトール、エリスリトール、アスコルビン酸、コウジ酸、コレステロール、バニリン、乳酸、酒石酸、クエン酸、およびクロロゲン酸から選択された少なくとも1種である請求項1~4のいずれかに記載の耐油剤。
【請求項6】
ヒドロキシ基の水素原子のRによる置換率が3~100%である請求項1~5のいずれかに記載の耐油剤。
【請求項7】
Zは、置換基を有していてもよい炭素数1~40の脂肪族炭化水素基、又はポリシロキサンであり、置換基が、水酸基、エステル基、R’

Si基、(R’O)

Si基、カルボキシル基、又はカルボキシル基の塩である(R’のそれぞれは、独立に、又は炭素数C

~C

のアルキル基である。)請求項1~6のいずれかに記載の耐油剤。
【請求項8】
耐油剤のn-ヘキサデカンの接触角が10度以上を示す請求項1~7のいずれかに記載の耐油剤。
【請求項9】
修飾天然物の融点が40度以上もしくは存在しない請求項1~8のいずれかに記載の耐油剤。
【請求項10】
耐油剤の溶液濃度14.8 mg/mLの粘度が5cP以上100cP以下であることを示す請求項1~9のいずれかに記載の耐油剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、天然物を修飾して得られる修飾天然物、およびその用途、特に耐油剤に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
使い捨てプラスチック容器の代替として、紙容器が期待されている。紙製の食品包装材及び食品容器は、食品の水分及び油分が染み出すことを防止することが要求され、耐油剤が紙に内添又は外添により適用されている。また、環境配慮の観点から生分解性材料やバイオベース材料のニーズも高まっている。
【0003】
特許文献1(特開2019-99953号公報)は、酸化デンプンまたは疎水化デンプンとエピクロロヒドリン変性脂肪酸系のサイズ剤の組合せで耐油性を発現することを開示している。しかし、酢酸臭いの防止のため、混合物のpH調整が必要である。さらに、変性澱粉と脂肪酸サイズ剤の相溶性が重要であり、組成調整が難しい。
【0004】
特許文献2(特開2020-066805号公報)は、変性デンプンとクレイとスチレンブタジエン共重合体と消泡剤とを用いた耐油剤を開示している。
【0005】
特許文献3(特開2019-70202号公報)は、炭素数7以上のペルフルオロアルキル基を有しない含フッ素ポリマーと、水溶性または水分散性セルロース誘導体の組合せた耐油紙を開示している。
【0006】
特許文献4(国際公開2015/162787号公報)は、酢酸セルロースをアセチル化することにより長鎖アルキル基(炭素数12~18)を有するセルロースを光学フィルム用途に使用することを開示している。耐水性が記載されているが、耐油性は開示されていない。
【0007】
特許文献5(特開2002-012258号公報)は酢酸セルロース被膜により、食品容器に耐油性、耐水性、耐熱性等を付与することを開示している。しかし、実施例において、耐水性および耐熱性が評価されており、耐油性は評価されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2019-99953号公報
特開2020-066805号公報
特開2019-70202号公報
国際公開2015/162787号公報
特開2002-012258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示の目的は、環境に調和しながら、バイオマス素材である天然物を用いて、充分な耐油性を付与できる耐油剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示は、天然物(天然化合物)が、有機修飾基を有するように修飾されている修飾天然物(修飾天然化合物)に関する。有機修飾基の例は、炭素数1~40の脂肪族炭化水素基、置換されている炭素数1~40の脂肪族炭化水素基、又はポリシロキサンである。
修飾天然物は、耐油剤として使用できる。
(【0011】以降は省略されています)

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