特許ウォッチ

公開番号2025107157
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-17
出願番号2024230421
出願日2024-12-26
発明の名称熱可塑性樹脂組成物、成形体、熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び熱可塑性樹脂組成物の評価方法
出願人ダイキン工業株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類C08L 101/02 20060101AFI20250710BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】加工性が良好な熱可塑性樹脂組成物、成形体及び熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂(A)及び熱可塑性樹脂(B)を含み、前記樹脂(A)が、下記式1で表される構造単位を含み、前記樹脂(A)の分散粒子径が、1～100μmである熱可塑性樹脂組成物。
-X-(CR¹R²)_n-Y-(CR³R⁴)_m-Z- (式1)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
樹脂（Ａ）及び熱可塑性樹脂（Ｂ）を含み、前記樹脂（Ａ）が、下記式１で表される構造単位を含み、前記樹脂（Ａ）の分散粒子径が、１～１００μｍである熱可塑性樹脂組成物。
－Ｘ－（ＣＲ
１
Ｒ
２
）
ｎ
－Ｙ－（ＣＲ
３
Ｒ
４
）
ｍ
－Ｚ－（式１）
（式１中、Ｘは、単結合又は官能基を有していてもよい２価の基であり、
Ｙ及びＺは、それぞれ独立して、単結合、－Ｏ－、－Ｃ（＝Ｏ）－、－Ｃ（＝Ｏ）Ｏ－、－ＯＣ（＝Ｏ）Ｏ－、－Ｃ（＝ＮＲ’）－、－Ｃ（＝ＮＲ’）Ｏ－、－ＯＣ（＝ＮＲ’）Ｏ－、－Ｓ－、－Ｓ（＝Ｏ）－、－Ｓ（＝Ｏ）Ｏ－、－ＯＳ（＝Ｏ）Ｏ－、－Ｓ（＝Ｏ）
２
－、－Ｓ（＝Ｏ）
２
Ｏ－、－ＯＳ（＝Ｏ）
２
Ｏ－、－Ｐ（＝Ｏ）－、－Ｐ（＝Ｏ）Ｏ－、－ＯＰ（＝Ｏ）Ｏ－、－Ｐ（＝Ｏ）
２
－、－Ｐ（＝Ｏ）
２
Ｏ－、－ＯＰ（＝Ｏ）
２
Ｏ－、－ＮＲ’－、及び、－Ｃ（ＯＲ’）Ｒ’－（式中、Ｒ’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数１～１０の炭化水素基である。）からなる群より選択される少なくとも１種で構成される基であり、
Ｒ
１
、Ｒ
２
、Ｒ
３
及びＲ
４
は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数１～１０の炭化水素基であり、
ｎ及びｍは、それぞれ独立して、０～１０の整数であり、
Ｘ、Ｙ及びＺの少なくとも一つが、－Ｃ（＝Ｏ）－、－Ｃ（＝Ｏ）Ｏ－、－ＯＣ（＝Ｏ）Ｏ－又は－Ｃ（ＯＲ’）Ｒ’－である。）
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
フッ素を実質的に含まない請求項１記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項３】
前記式１中、Ｘが、Ｘ
１
及びＸ
２
からなる群より選択される少なくとも１種で構成される２価の基であり、
Ｘ
１
は、－Ｃ（＝Ｏ）－、－Ｃ（＝ＮＲ’）－、－Ｓ（＝Ｏ）
２
－、－ＮＲ’－、－ＣＲ’Ｒ’－、及び、－Ｃ（ＯＲ’）Ｒ’－（式中、Ｒ’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数１～１０の炭化水素基である。）からなる群より選択される少なくとも１種で構成される基であり、
Ｘ
２
は、置換基を有してもよい炭素数１～１２の芳香族炭化水素基である請求項１又は２記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項４】
前記式１中、Ｘが、－Ｃ（＝Ｏ）－、－ＣＲ’Ｒ’－、及び、－Ｃ（ＯＲ’）Ｒ’－（式中、Ｒ’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数１～１０の炭化水素基である。）からなる群より選択される少なくとも１種を含む２価の基である請求項３記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項５】
前記式１中、Ｙ及びＺが、それぞれ独立して、単結合、－Ｏ－、－Ｃ（＝Ｏ）－、－Ｃ（＝Ｏ）Ｏ－、－Ｃ（＝ＮＲ’）－、－Ｃ（＝ＮＲ’）Ｏ－、－Ｓ－、－Ｓ（＝Ｏ）２－、－Ｓ（＝Ｏ）２Ｏ－、－ＮＲ’－、及び－Ｃ（ＯＲ’）Ｒ’－（式中、Ｒ’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数１～１０の炭化水素基である。）からなる群より選択される少なくとも１種で構成される基である請求項１又は２記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項６】
前記式１中、Ｙ及びＺが、それぞれ独立して、単結合、－Ｏ－、－Ｃ（＝Ｏ）－、－Ｃ（＝Ｏ）Ｏ－からなる群より選択される少なくとも１種で構成される基である請求項５記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項７】
前記樹脂（Ａ）が、エチレン－ビニルアルコール共重合体及びポリ乳酸からなる群より選択される少なくとも１種である請求項１又は２記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項８】
前記樹脂（Ａ）の分散粒子径が、５～１００μｍである請求項１又は２記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項９】
前記熱可塑性樹脂（Ｂ）が、ポリオレフィン樹脂である請求項１又は２記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項１０】
前記熱可塑性樹脂（Ｂ）が、メタロセン触媒型直鎖状低密度ポリエチレンである請求項１又は２記載の熱可塑性樹脂組成物。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、熱可塑性樹脂組成物、成形体、熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び熱可塑性樹脂組成物の評価方法に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
溶融加工可能な熱可塑性樹脂の加工において、生産性の向上及び低コスト化を実現するためには速い速度で押出する必要がある。しかしながら、溶融加工可能な熱可塑性樹脂組成物には必ず臨界剪断速度があり、この速度を上回るとメルトフラクチャーと呼ばれる表面が粗くなる状態が発生し、良好な成形品が得られなくなる。
【０００３】
熱可塑性樹脂の加工性を改善する手法として、例えば、特許文献１では、エチレンビニルアルコールを含む手法が提案されており、特許文献２では、界面活性剤とポリエチレングリコールを含む手法が提案されている。しかしながら、その効果は十分ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開平１－２１５８４０号公報
米国特許出願公開第２０２３／００３１０００号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本開示は、加工性が良好な熱可塑性樹脂組成物、成形体及び熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供することを目的とする。本開示はまた、樹脂の分散粒子径を高精度に評価できる熱可塑性樹脂組成物の評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示（１）は、樹脂（Ａ）及び熱可塑性樹脂（Ｂ）を含み、前記樹脂（Ａ）が、下記式１で表される構造単位を含み、前記樹脂（Ａ）の分散粒子径が、１～１００μｍである熱可塑性樹脂組成物である。
－Ｘ－（ＣＲ
１
Ｒ
２
）
ｎ
－Ｙ－（ＣＲ
３
Ｒ
４
）
ｍ
－Ｚ－（式１）
（式１中、Ｘは、単結合又は官能基を有していてもよい２価の基であり、
Ｙ及びＺは、それぞれ独立して、単結合、－Ｏ－、－Ｃ（＝Ｏ）－、－Ｃ（＝Ｏ）Ｏ－、－ＯＣ（＝Ｏ）Ｏ－、－Ｃ（＝ＮＲ’）－、－Ｃ（＝ＮＲ’）Ｏ－、－ＯＣ（＝ＮＲ’）Ｏ－、－Ｓ－、－Ｓ（＝Ｏ）－、－Ｓ（＝Ｏ）Ｏ－、－ＯＳ（＝Ｏ）Ｏ－、－Ｓ（＝Ｏ）
２
－、－Ｓ（＝Ｏ）
２
Ｏ－、－ＯＳ（＝Ｏ）
２
Ｏ－、－Ｐ（＝Ｏ）－、－Ｐ（＝Ｏ）Ｏ－、－ＯＰ（＝Ｏ）Ｏ－、－Ｐ（＝Ｏ）
２
－、－Ｐ（＝Ｏ）
２
Ｏ－、－ＯＰ（＝Ｏ）
２
Ｏ－、－ＮＲ’－、及び、－Ｃ（ＯＲ’）Ｒ’－（式中、Ｒ’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数１～１０の炭化水素基である。）からなる群より選択される少なくとも１種で構成される基であり、
Ｒ
１
、Ｒ
２
、Ｒ
３
及びＲ
４
は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数１～１０の炭化水素基であり、
ｎ及びｍは、それぞれ独立して、０～１０の整数であり、
Ｘ、Ｙ及びＺの少なくとも一つが、－Ｃ（＝Ｏ）－、－Ｃ（＝Ｏ）Ｏ－、－ＯＣ（＝Ｏ）Ｏ－又は－Ｃ（ＯＲ’）Ｒ’－である。）
【０００７】
本開示（２）は、フッ素を実質的に含まない本開示（１）記載の熱可塑性樹脂組成物である。
【０００８】
本開示（３）は、前記式１中、Ｘが、Ｘ
１
及びＸ
２
からなる群より選択される少なくとも１種で構成される２価の基であり、
Ｘ
１
は、－Ｃ（＝Ｏ）－、－Ｃ（＝ＮＲ’）－、－Ｓ（＝Ｏ）
２
－、－ＮＲ’－、－ＣＲ’Ｒ’－、及び、－Ｃ（ＯＲ’）Ｒ’－（式中、Ｒ’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数１～１０の炭化水素基である。）からなる群より選択される少なくとも１種で構成される基であり、
Ｘ
２
は、置換基を有してもよい炭素数１～１２の芳香族炭化水素基である本開示（１）又は（２）記載の熱可塑性樹脂組成物である。
【０００９】
本開示（４）は、前記式１中、Ｘが、－Ｃ（＝Ｏ）－、－ＣＲ’Ｒ’－、及び、－Ｃ（ＯＲ’）Ｒ’－（式中、Ｒ’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数１～１０の炭化水素基である。）からなる群より選択される少なくとも１種を含む２価の基である本開示（３）記載の熱可塑性樹脂組成物である。
【００１０】
本開示（５）は、前記式１中、Ｙ及びＺが、それぞれ独立して、単結合、－Ｏ－、－Ｃ（＝Ｏ）－、－Ｃ（＝Ｏ）Ｏ－、－Ｃ（＝ＮＲ’）－、－Ｃ（＝ＮＲ’）Ｏ－、－Ｓ－、－Ｓ（＝Ｏ）２－、－Ｓ（＝Ｏ）２Ｏ－、－ＮＲ’－、及び－Ｃ（ＯＲ’）Ｒ’－（式中、Ｒ’は、各出現において独立して、水素原子又は炭素数１～１０の炭化水素基である。）からなる群より選択される少なくとも１種で構成される基である本開示（１）～（４）のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物である。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許