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公開番号2025093044
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-23
出願番号2023208522
出願日2023-12-11
発明の名称炉心溶融物の冷却装置および原子力設備
出願人三菱重工業株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G21C 9/016 20060101AFI20250616BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】原子炉容器から流出した炉心溶融物を早期に冷却することを可能とする。
【解決手段】原子炉格納容器の基礎部に設置された構造物により原子炉が支持され、原子炉容器の下部から落下する炉心溶融物を冷却する炉心溶融物の冷却装置において、原子炉容器の下方に設けられて冷却水を貯留する貯水槽と、貯水槽の内部に配置されて側部に冷却水流入部が設けられる炉心溶融物受部材と、炉心溶融物受部材を支持すると共に炉心溶融物の有無に応じて上昇位置と下降位置とに移動自在に支持する支持部材と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
原子炉格納容器の基礎部に設置された構造物により原子炉が支持され、原子炉容器の下部から落下する炉心溶融物を冷却する炉心溶融物の冷却装置において、
前記原子炉容器の下方に設けられて冷却水を貯留する貯水槽と、
前記貯水槽の内部に配置されて側部に冷却水流入部が設けられる炉心溶融物受部材と、
前記炉心溶融物受部材を支持すると共に前記炉心溶融物の有無に応じて上昇位置と下降位置とに移動自在に支持する支持部材と、
を備える炉心溶融物の冷却装置。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記支持部材は、前記炉心溶融物受部材が前記炉心溶融物を受け止めていないとき、前記炉心溶融物受部材を前記冷却水流入部から冷却水が流入しない前記上昇位置に支持し、前記炉心溶融物受部材が前記炉心溶融物を受け止めたとき、前記炉心溶融物受部材を前記冷却水流入部から冷却水が流入する前記下降位置に支持する、
請求項1に記載の炉心溶融物の冷却装置。
【請求項3】
前記支持部材は、前記炉心溶融物受部材の下方に配置され、前記炉心溶融物受部材が前記炉心溶融物を受け止めることで変形するクラッシャブルビームを有する、
請求項2に記載の炉心溶融物の冷却装置。
【請求項4】
前記貯水槽に対して前記炉心溶融物受部材を鉛直方向に沿って移動自在に支持するガイド機構が設けられる、
請求項1に記載の炉心溶融物の冷却装置。
【請求項5】
前記炉心溶融物受部材の内部に犠牲材が配置される、
請求項1に記載の炉心溶融物の冷却装置。
【請求項6】
前記冷却水流入部は、前記炉心溶融物受部材の側部に設けられる冷却水流入孔または冷却水流入切欠を有する、
請求項1に記載の炉心溶融物の冷却装置。
【請求項7】
前記貯水槽に冷却水を補充する冷却水補充機構が設けられる、
請求項1に記載の炉心溶融物の冷却装置。
【請求項8】
原子炉格納容器と、
前記原子炉格納容器の内部に配置される原子炉と、
請求項1に記載の炉心溶融物の冷却装置と、
を備える原子力設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、炉心溶融物の冷却装置および原子力設備に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
原子炉格納容器は、岩盤等の堅固な地盤上に立設され、内部に原子炉が配置される。原子炉は、原子炉格納容器の基礎部に設けられたコンクリート構造物により支持される。原子力設備では、シビアアクシデントとして、炉心溶融物が原子炉容器から流出する事故が想定される。炉心溶融物は、原子炉容器の下部を溶融して下方に落下することから、原子炉容器の下方にキャビティを設け、キャビティにより炉心溶融物を受け止め、冷却水により炉心溶融物を冷却する。このような原子力設備としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭59-196498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の原子力設備では、炉心溶融物が原子炉容器から流出する事故が発生すると、ポンプを作動することで、キャビティに落下した炉心溶融物に対して冷却水を供給して冷却している。ところが、原子力設備における電源が喪失した場合、ポンプを作動することができず、早期に炉心溶融物を冷却することができないおそれがある。また、特許文献1に記載された冷却装置は、炉心溶融物を非直接接触冷却するものであり、炉心溶融物を早期に冷却することが困難である。
【0005】
本開示は、上述した課題を解決するものであり、原子炉容器から流出した炉心溶融物を早期に冷却することを可能とする炉心溶融物の冷却装置および原子力設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための本開示の炉心溶融物の冷却装置は、原子炉格納容器の基礎部に設置された構造物により原子炉が支持され、原子炉容器の下部から落下する炉心溶融物を冷却する炉心溶融物の冷却装置において、前記原子炉容器の下方に設けられて冷却水を貯留する貯水槽と、前記貯水槽の内部に配置されて側部に冷却水流入部が設けられる炉心溶融物受部材と、前記炉心溶融物受部材を支持すると共に前記炉心溶融物の有無に応じて上昇位置と下降位置とに移動自在に支持する支持部材と、を備える。
【0007】
また、本開示の原子力設備は、前記原子炉格納容器の内部に配置される原子炉と、前記炉心溶融物の冷却装置と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の炉心溶融物の冷却装置および原子力設備によれば、原子炉容器から流出した炉心溶融物を早期に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、第1実施形態の原子力設備を表す概略図である。
図2は、第1実施形態の炉心溶融物の冷却装置を表す概略図である。
図3は、炉心溶融物の冷却装置の作用を表す概略図である。
図4は、第2実施形態の炉心溶融物の冷却装置を表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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