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公開番号2025127129
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-01
出願番号2024023664
出願日2024-02-20
発明の名称推進薬プラントシステム
出願人三菱重工業株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類B64G 1/40 20060101AFI20250825BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約【課題】宇宙空間における効率的な推進薬の製造、貯蔵及び補給を可能とする推進薬プラントシステムを提供する。
【解決手段】推進薬プラントシステムは、水資源を回収して液体の水として貯留する取水装置と、前記水を電気分解して水素ガスと酸素ガスとを生成する電解装置と、前記水素ガスと前記酸素ガスとの少なくとも一方である対象ガスを液化する液化装置と、液化した前記対象ガスである対象液体を貯蔵する貯蔵タンクと、前記貯蔵タンクを冷却する第1冷凍機と、前記第1冷凍機と熱交換する第1放熱器と、月極域の日向領域に設置可能であって、太陽光の照射により発電して前記電解装置、前記液化装置、及び前記第1冷凍機の少なくとも1つに電力を供給する発電装置と、を備え、前記第1放熱器は、月極域の日陰領域に設置された場合、前記日陰領域に排熱して前記第1冷凍機を当該日陰領における環境温度で冷却する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水資源を回収して液体の水として貯留する取水装置と、
前記水を電気分解して水素ガスと酸素ガスとを生成する電解装置と、
前記水素ガスと前記酸素ガスとの少なくとも一方である対象ガスを液化する液化装置と、
液化した前記対象ガスである対象液体を貯蔵する貯蔵タンクと、
前記貯蔵タンクを冷却する第1冷凍機と、
前記第1冷凍機と熱交換する第1放熱器と、
月極域の日向領域に設置可能であって、太陽光の照射により発電して前記電解装置、前記液化装置、及び前記第1冷凍機の少なくとも1つに電力を供給する発電装置と、
を備え、
前記第1放熱器は、月極域の日陰領域に設置された場合、前記日陰領域に排熱して前記第1冷凍機を当該日陰領域における環境温度で冷却する、
推進薬プラントシステム。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記電解装置は、
前記水を加圧した状態で電気分解して、前記水素ガス及び前記酸素ガスを生成する、
請求項1に記載の推進薬プラントシステム。
【請求項3】
前記液化装置は、
前記対象ガスと熱交換する第2放熱器を有する第1熱交換器と、
前記第1熱交換器で冷却された前記対象ガスを断熱膨張させて冷却する膨張タービンと、
前記膨張タービンで冷却された前記対象ガスと第2冷凍機とで熱交換することで前記対象ガスを冷却して液化する第2熱交換器と、
前記第2冷凍機と熱交換する第3放熱器と、
を備え、
前記第2放熱器は、月極域の日陰領域に設置された場合、前記日陰領域に排熱して前記対象ガスを当該日陰領域における環境温度で冷却し、
前記第3放熱器は、月極域の日陰領域に設置された場合、前記日陰領域に排熱して第2冷凍機を当該日陰領域における環境温度で冷却する、
請求項1に記載の推進薬プラントシステム。
【請求項4】
前記第1放熱器は、移動可能に設けられる、
請求項1から3のいずれか1項に記載の推進薬プラントシステム。
【請求項5】
月極域における日照時間を予め記憶し、日照時間に基づいて前記第1放熱器の移動を制御する制御装置をさらに備える、
請求項4に記載の推進薬プラントシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、推進薬プラントシステムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球と宇宙基地又は静止衛星との間等を航行する軌道間輸送機の燃料となる、液体水素や液体酸素等の推進薬に関し、この製造、貯蔵及び補給のための設備を宇宙空間に設けることが検討されている。例えば、特許文献1には、宇宙空間において、水タンクに貯蔵した水から液体水素及び液体酸素を製造する推進薬製造貯蔵装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平3-186500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の装置は、宇宙空間まで水を運搬する必要がある上、液化ガスの貯蔵タンクや液化機の冷却のための多大なエネルギーが必要とされ、コスト面での課題が残る。
【0005】
本開示は、上述した課題を解決するものであり、宇宙空間における効率的な推進薬の製造、貯蔵及び補給を可能とする推進薬プラントシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本開示の一態様に係る推進薬プラントシステムは、水資源を回収して液体の水として貯留する取水装置と、前記水を電気分解して水素ガスと酸素ガスとを生成する電解装置と、前記水素ガスと前記酸素ガスとの少なくとも一方である対象ガスを液化する液化装置と、液化した前記対象ガスである対象液体を貯蔵する貯蔵タンクと、前記貯蔵タンクを冷却する第1冷凍機と、前記第1冷凍機と熱交換する第1放熱器と、月極域の日向領域に設置可能であって、太陽光の照射により発電して前記電解装置、前記液化装置、及び前記第1冷凍機の少なくとも1つに電力を供給する発電装置と、を備え、前記第1放熱器は、月極域の日陰領域に設置された場合、前記日陰領域に排熱して前記第1冷凍機を当該日陰領域における環境温度で冷却する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、宇宙空間において、効率的に推進薬の製造、貯蔵及び補給ができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本実施形態に係る推進薬プラントシステムの概略構成を示す模式図である。
図2は、図1に示す水素液化装置の概略構成を示す模式図である。
図3は、図1に示す酸素液化装置の概略構成を示す模式図である。
図4は、図1に示す放熱器の配置例を示す模式図である。
図5は、図1に示す放熱器の別の配置例を示す模式図である。
【0009】
(実施形態)
以下に、本開示に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、実質的に同一のもの、あるいは均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態における構成要素は、本開示の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。下記実施形態では、実施形態を例示する上で、必要となる構成要素を説明し、その他の構成要素を省略するとともに、同一構成には同一符号を付し、異なる構成には異なる符号を付すものとする。
【0010】
図1は、本実施形態に係る推進薬プラントシステムの概略構成を示す模式図である。図1に示す推進薬プラントシステム1は、月面で用いられるシステムである。推進薬プラントシステム1は、月極域に設置された場合に、月の資源及び環境を利用して推進薬となる液体水素及び液体酸素を製造する設備である。月極域は、月面の極を含む緯度60度以上90度以下、好ましくは緯度85度以上90度以下、より好ましくは緯度89度以上90度以下の領域を示す。以降においては、推進薬プラントシステム1が月面に配置された場合を例として、説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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