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公開番号2025001877
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023101614
出願日2023-06-21
発明の名称有機電界発光素子
出願人株式会社日本触媒,日本放送協会
代理人弁理士法人WisePlus
主分類H10K 50/844 20230101AFI20241226BHJP()
要約【課題】 大気安定性の向上した有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】 陽極、陰極の一方を下部電極、他方を上部電極とし、下部電極と上部電極との間に複数の層が積層された構造を有する有機電界発光素子であって、該有機電界発光素子は、基板、基板上に隣接して形成された厚さ210nm~30μmの有機材料及び/又は無機材料の塗膜層、下部電極、有機化合物層、上部電極をこの順に有することを特徴とする有機電界発光素子。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
陽極、陰極の一方を下部電極、他方を上部電極とし、下部電極と上部電極との間に複数の層が積層された構造を有する有機電界発光素子であって、
該有機電界発光素子は、基板、基板上に隣接して形成された厚さ210nm~30μmの有機材料及び/又は無機材料の塗膜層、下部電極、有機化合物層、上部電極をこの順に有することを特徴とする有機電界発光素子。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記塗膜層は、有機材料の塗膜層であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項3】
前記有機材料は、ガラス転移温度が基板よりも高いことを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光素子。
【請求項4】
前記下部電極が陰極であり、上部電極が陽極であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
前記塗膜層と下部電極との間に酸化物層を有することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の有機電界発光素子を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項1~5のいずれかに記載の有機電界発光素子を備えることを特徴とする照明装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電界発光素子に関する。より詳しくは、電子機器の表示部等の表示装置や照明装置等としての利用可能な有機電界発光素子に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
表示用デバイスや照明に適用できる新しい発光素子として有機電界発光素子(有機EL素子)が期待されている。
有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に発光性有機化合物を含んで形成される発光層を含む1種または複数種の層を挟んだ構造を持ち、陽極から注入されたホールと陰極から注入された電子が再結合する時のエネルギーを利用して発光性有機化合物を励起させ、発光を得るものである。有機電界発光素子は電流駆動型の素子であり、流れる電流をより効率的に活用するため、素子構造や、素子を構成する層の材料について種々検討されている。
【0003】
最も基本的で数多く検討されている有機電界発光素子の構造は、安達らによって提案された3層構造のものであり(非特許文献1参照。)、陽極と陰極との間に正孔輸送層、発光層、電子輸送層をこの順で挟んだ構造をとっている。この提案以降、有機電界発光素子は3層構造を基本とし、より役割を分担することで、効率、寿命等の性能向上を目指して数多くの研究がなされている。この考えの基本は、注入される電子はその時点で(電極中において)高いエネルギーを有していることである。
それ故、有機電界発光素子は一般的に酸素や水によって劣化しやすく、これらの侵入を防ぐために厳密な封止が不可欠であった。劣化の原因としては、有機化合物への電子注入の容易さから、陰極として用いることができる材料がアルカリ金属やアルカリ金属化合物等、仕事関数の小さなものに限られていることや、使われる有機化合物自体が酸素・水と反応しやすいことが挙げられる。厳密な封止を施すことにより、有機電界発光素子は他の発光素子と比べて優位となったが、同時に安価、フレキシブルといった特長を犠牲にすることにもなった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
「ジャパニーズ ジャーナル オブ アプライドフィジクス(Japanese Journal of Applied Physics)」、1988年、第27巻 L269
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的に有機電界発光素子は厳密な封止が施され、それによって安価、フレキシブルといった特長を犠牲にしてきた。ウェアラブルデバイス等、今後の発展が予想される分野への有機電界発光素子の適用を進めるためにはフレキシブル性の向上を可能とするため、厳密な封止なしでも使用できるよう、有機電界発光素子の大気安定性の更なる向上が求められている。
【0006】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、大気安定性の向上した有機電界発光素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、有機電界発光素子の大気安定性を向上させる方法について種々検討し、基板の上に付着した不純物は完全に除去することが難しいこと、及び、このような不純物が付着した基板上に直接下部電極を蒸着により形成すると電極層内にピンホールが発生し、これが素子の大気安定性を低下させる原因となることを見出した。そして、基板上に厚さ210nm~30μmの有機材料及び/又は無機材料の塗膜層を形成することで素子の大気安定性が向上することを見出し、本発明に到達したものである。
【0008】
すなわち本発明は、以下のとおりである。
[1]陽極、陰極の一方を下部電極、他方を上部電極とし、下部電極と上部電極との間に複数の層が積層された構造を有する有機電界発光素子であって、
該有機電界発光素子は、基板、基板上に隣接して形成された厚さ210nm~30μmの有機材料及び/又は無機材料の塗膜層、下部電極、有機化合物層、上部電極をこの順に有することを特徴とする有機電界発光素子。
【0009】
[2]前記塗膜層は、有機材料の塗膜層であることを特徴とする[1]に記載の有機電界発光素子。
【0010】
[3]前記有機材料は、ガラス転移温度が基板よりも高いことを特徴とする[2]に記載の有機電界発光素子。
(【0011】以降は省略されています)

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