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公開番号2024129179
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023038204
出願日2023-03-13
発明の名称ジオポリマー組成物及びジオポリマー硬化体
出願人太平洋マテリアル株式会社
代理人
主分類C04B 28/26 20060101AFI20240919BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】フレッシュ時のワーカビリティを著しく改善できるジオポリマー組成物を提供する。また、乾燥収縮率を大幅に低減できるジオポリマー硬化体を提供する。
【解決手段】ケイ酸アルミニウムを主成分とする活性フィラーと、アルカリ溶液と、水と相溶性を有する有機溶媒を含むジオポリマー組成物。また、該ジオポリマー組成物が硬化してなるジオポリマー硬化体。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
ケイ酸アルミニウムを主成分とする活性フィラーと、アルカリ溶液と、水と相溶性を有する有機溶媒を含むジオポリマー組成物。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記有機溶媒が、アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル及びアルキレンオキサイド付加物からなる群から選ばれる1種以上である請求項1に記載のジオポリマー組成物。
【請求項3】
前記活性フィラーが、高炉スラグ、フライアッシュ、メタカオリン及び石炭ガス化溶融スラグからなる群から選ばれる1種以上である請求項1又は2に記載のジオポリマー組成物。
【請求項4】
前記アルカリ溶液が、ケイ酸アルカリ及び/又は水酸化アルカリを含む請求項1~3いずれか1項に記載のジオポリマー組成物。
【請求項5】
請求項1~4いずれか1項に記載のジオポリマー組成物が硬化してなるジオポリマー硬化体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ジオポリマー組成物及びジオポリマー硬化体に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ジオポリマーは、ケイ酸アルミニウムを主成分とする原料(活性フィラー)とアルカリ溶液を用いて硬化させた無機ポリマーである。セメントのように、製造過程において脱炭酸を含まないこと、またバイプロ(製造副産物)の使用により製造時の焼成過程がない若しくは少ないため、温暖化ガスの発生が少ないことからセメントに代わる建設材料として期待されている。
【0003】
しかしながら、ジオポリマーの硬化はシリカ鎖が脱水縮合してポリマー化する脱水反応であるため、硬化に伴う収縮、硬化後の乾燥収縮が著しいのが課題である。また、フレッシュ時(硬化前)には、水溶したケイ酸が水素結合による相互作用のため粘性が非常に高くなり、練り混ぜや運搬(圧送)のワーカビリティが著しく悪い。また、ケイ酸と金属との相互作用により、施工器具への付着性が高く、施工作業に支障をきたすという問題があった。こうした性質がジオポリマーの普及を妨げる大きな要因の一つとなっている。
【0004】
上記の乾燥収縮の課題を解決する手段として、ジオポリマー用収縮低減剤を添加する方法が開示されている。例えば、特許文献1ではエステル化合物を含むジオポリマー用収縮低減剤が、特許文献2では、エーテル系化合物を含むジオポリマー用収縮低減剤が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-202963号公報
特開2017-202964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ジオポリマーの課題である、フレッシュ時のワーカビリティを著しく改善できるジオポリマー組成物を提供する。また、硬化時の乾燥収縮率を大幅に低減できるジオポリマー硬化体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記課題解決のため鋭意検討した結果、特定の有機溶媒を添加することによって、前記課題を解決することを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、以下の〔1〕~〔5〕である。
〔1〕ケイ酸アルミニウムを主成分とする活性フィラーと、アルカリ溶液と、水と相溶性を有する有機溶媒を含むジオポリマー組成物。
〔2〕前記有機溶媒が、アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル及びアルキレンオキサイド付加物からなる群から選ばれる1種以上である〔1〕のジオポリマー組成物。
〔3〕前記活性フィラーが、高炉スラグ、フライアッシュ、メタカオリン及び石炭ガス化溶融スラグからなる群から選ばれる1種以上である〔1〕又は〔2〕のジオポリマー組成物。
〔4〕前記アルカリ溶液が、ケイ酸アルカリ及び/又は水酸化アルカリを含む〔1〕~〔3〕いずれかのジオポリマー組成物。
〔5〕〔1〕~〔4〕いずれかのジオポリマー組成物が硬化してなるジオポリマー硬化体。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ジオポリマー組成物のフレッシュ時のワーカビリティを著しく改善でき、また、ジオポリマー組成物が硬化してなるジオポリマー硬化体の乾燥収縮率を大幅に低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<ジオポリマー組成物>
本発明のジオポリマー組成物は、ケイ酸アルミニウムを主成分とする活性フィラーと、アルカリ溶液と、水と相溶性を有する有機溶媒を含む。以下、詳しく説明する。
【0010】
(活性フィラー)
本発明で用いる活性フィラーは、ケイ酸アルミニウムを主成分とする粉体である。活性フィラーとしては、フライアッシュ、高炉スラグ微粉末、メタカオリンやラテライト焼成物等の非晶質アルミノケイ酸塩を含む焼成粘土、ごみ焼却灰溶融スラグ微粉末、下水汚泥溶融スラグ微粉末、石炭ガス化溶融スラグ微粉末、ゼオライト微粉末、火山灰等が挙げられる。特に高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、メタカオリン及び石炭ガス化溶融スラグからなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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