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公開番号2024123707
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031334
出願日2023-03-01
発明の名称循環水の回路構造
出願人ダイハツ工業株式会社,株式会社デンソー
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類F01P 7/16 20060101AFI20240905BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】電動車両に搭載される循環水の回路構造のコストを減らし、且、管内圧力の増加を逃せるようにする。
【解決手段】水が流れて所定部品を冷却する冷却水回路と、水を加熱する加熱ヒータが配設されたヒータ回路と、前記冷却水回路と前記ヒータ回路とを直結させた状態と、前記冷却水回路と前記ヒータ回路とを分断させた状態と、を切り替える4方向バルブと、前記冷却水回路及び前記ヒータ回路のうち一方に配設されたリザーブタンクと、を備え、前記4方向バルブによって前記冷却水回路と前記ヒータ回路とが分断された状態において、前記冷却水回路及び前記ヒータ回路のうち他方の圧力が上昇した際に前記冷却水回路と前記ヒータ回路とを連通させて圧力逃しを行う圧力逃し経路が、該4方向バルブに設けられた循環水の回路構造。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水が流れて所定部品を冷却する冷却水回路と、
水を加熱する加熱ヒータが配設されたヒータ回路と、
前記冷却水回路と前記ヒータ回路とを直結させた状態と、前記冷却水回路と前記ヒータ回路とを分断させた状態と、を切り替える4方向バルブと、
前記冷却水回路及び前記ヒータ回路のうち一方に配設されたリザーブタンクと、を備え、
前記4方向バルブによって前記冷却水回路と前記ヒータ回路とが分断された状態において、前記冷却水回路及び前記ヒータ回路のうち他方の圧力が上昇した際に前記冷却水回路と前記ヒータ回路とを連通させて圧力逃しを行う圧力逃し経路が、前記4方向バルブに設けられた循環水の回路構造。
続きを表示(約 65 文字)【請求項2】
前記圧力逃し経路は、前記4方向バルブの外周に沿うように設けられた請求項1に記載の循環水の回路構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、循環水の回路構造に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、BEV(Battery Electric Vehicle)等の電動車両に搭載される循環水の回路構造は、通常時において、水をヒータによって加熱して循環させて車両内の暖房とするヒータ回路と、車両のバッテリ等を冷却するための冷却水回路と、ヒータ回路と冷却水回路とを接続しヒータ回路と冷却水回路とを分断させた状態とする4方向バルブと、リザーブタンクと、を備えているタイプがある。このような循環水の回路構造は、車両環境が低温時の場合には、バッテリ加温のため、ヒータ回路と冷却水回路とを4方向バルブで直結した状態に切り替える。なお、HEV(Hybrid Electric Vehicle)では、例えば、水をエンジンで加熱して車両内で循環させる。また、BEVにおいて、車両のバッテリ等を、回路を流れる水ではなく、冷媒で冷却するタイプもある。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されている循環水の回路構造の発明では、独立した冷却水回路を、4方向バルブで独立した状態と連通した状態とに切り換え可能としている。また、例えば、特許文献2又は特許文献3に開示されている発明においては、回路内の水の流れを3方向バルブで制御するとともに、独立した冷却水回路を、リザーブタンクを介して連通させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-218135号公報
特開2017-106432号公報
特開平10-266856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、4方向バルブによってヒータ回路と冷却水回路とが独立した状態(分断された状態)にある場合に、ヒータ回路及び冷却水回路を流れる水の温度変化によって上昇した管内圧力をリザーブタンクに逃がすため、ヒータ回路と冷却水回路との間に金属配管やゴムホースを使用して圧力逃し経路が設定されることがある。したがって、配管又はホースのような種々の部品によりコストが増加する。
【0006】
よって、電動車両等に搭載される循環水の回路構造においては、コストを減らし、且、管内圧力を逃すことができるようにするという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本実施形態の循環水の回路構造は、水が流れて所定部品を冷却する冷却水回路と、水を加熱する加熱ヒータが配設されたヒータ回路と、前記冷却水回路と前記ヒータ回路とを直結させた状態と、前記冷却水回路と前記ヒータ回路とを分断させた状態と、を切り替える4方向バルブと、前記冷却水回路及び前記ヒータ回路のうち一方に配設されたリザーブタンクと、を備え、前記4方向バルブによって前記冷却水回路と前記ヒータ回路とが分断された状態において、前記冷却水回路及び前記ヒータ回路のうち他方の圧力が上昇した際に前記冷却水回路と前記ヒータ回路とを連通させて圧力逃しを行う圧力逃し経路が、前記4方向バルブに設けられている。
【発明の効果】
【0008】
本実施形態の循環水の回路構造によれば、圧力逃し経路が4方向バルブ自体に設けられている。そのため、ヒータ回路及び冷却水回路を流れる水の温度変化によって上昇した回路内圧力(管内圧力)をリザーブタンクに逃がすために、従来のような圧力逃し経路をヒータ回路と冷却水回路との間に配管やホースのような他の部品を用いて配設する必要が無い。したがって、該循環水の回路構造は、圧力逃し経路を形成するための他の部品の分だけ循環水の回路構造を構築するためのコストを減らすことができ、且、4方向バルブによって冷却水回路とヒータ回路とを分断させた状態における管内圧力が上昇した際の圧力逃しも実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、電動車両に搭載される本実施形態の循環水の回路構造、インバータ冷却回路、及びヒートポンプシステムを説明する説明図である。
図2は、循環水の回路構造の4方向バルブの一例を示す斜視図である。
図3は、4方向バルブのディスクを示す斜視図である。
図4は、4方向バルブに設けられた圧力逃し経路を示す斜視図である。
図5は、循環水の回路構造の別例である縦型の4方向バルブを示す斜視図である。
図6は、縦型の4方向バルブに設けられた圧力逃し経路を示す斜視図である。
図7は、縦型の4方向バルブのケースを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、本実施形態の循環水の回路構造1を説明する。本実施形態の循環水の回路構造1は、例えば、BEV等の電動車両9に搭載される。循環水の回路構造1は、例えば、冷却水回路3と、ヒータ回路4とを備えている。冷却水回路3は、バッテリ回路とも称される。
(【0011】以降は省略されています)

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