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公開番号2024118566
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-02
出願番号2023024914
出願日2023-02-21
発明の名称風車用ダイバータストリップ
出願人島根県,株式会社守谷刃物研究所,株式会社朝日ラバー,株式会社北拓,学校法人中部大学
代理人個人,個人
主分類F03D 80/30 20160101AFI20240826BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】 風車用ダイバータストリップの耐久性を向上させる。
【解決手段】 この発明の風車用ダイバータストリップは、ブレード4の先端に受雷用のレセプタ6を設置し、該レセプタ6の周辺に落雷時の電流をレセプタ6に導くダイバータストリップ9を配置し、該ダイバータストリップ9が弾力性を備えブレード4表面に接着される帯状で絶縁性素材からなる基材11と該基材11の表面に帯方向に近接して接着固定される多数の金属製のチップ12を列設して配置した風車用ダイバータストリップであって、上記チップ12の接着面側を含む表面を基材との接着性を保持させる表面処理を施している。
上記チップ12の素材は融点が2500℃以上の金属である。
また基材11はシリコーンゴム又はシリコーン樹脂からなり、チップ12としてモリブデンを主材とする金属を用い、その表面処理はニッケルメッキである。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
ブレード(4)の先端に受雷用のレセプタ(6)を設置し、該レセプタ(6)の周辺に落雷時の電流をレセプタ(6)に導くダイバータストリップ(9)を配置し、該ダイバータストリップ(9)が弾力性を備えブレード(4)表面に接着される帯状で絶縁性素材からなる基材(11)と該基材(11)の表面に帯方向に近接して接着固定される多数の金属製のチップ(12)を列設して配置した風車用ダイバータストリップであって、上記チップ(12)の接着面側を含む表面を基材との接着性を保持させる表面処理を施した風車用ダイバータストリップ。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
チップ(12)の素材が融点が2500℃以上の金属である請求項1に記載の風車用ダイバータストリップ。
【請求項3】
基材(11)がシリコーンゴム又はシリコーン樹脂からなり、チップ(12)としてモリブデンを主材とする金属を用い、その表面処理がニッケルメッキである請求項1に記載の風車用ダイバータストリップ。
【請求項4】
チップ(12)の列方向の長さを15mm以下、望ましくは10mm以下とし、隣接するチップ間の間隔を2mm以下に設定した請求項1に記載の風車用ダイバータストリップ。
【請求項5】
基材(11)の断面内にチップ(12)をインサートさせて一体成形するとともに、基材(11)の左右両側面とブレード表面との間に谷形のコーナー面からなるコーナースペース(16)を形成し、該コーナースペース(16)内にコーナー面に対して接着機能を備えたコーキング剤を充填してコーキング層(17)を形成した請求項1に記載の風車用ダイバータストリップ。
【請求項6】
コーキング層(17)又はコーキング層(17)と基材(11)両側端の上面を外側に向って傾斜する傾斜面に形成した請求項5に記載の風車用ダイバータストリップ。
【請求項7】
基材として予め外側に向かって山形に湾曲した形状に形成したものを接着固定した請求項1~5のいずれかに記載の風車用ダイバータストリップ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は風車用ダイバータストリップに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来風車のFRP製ブレードの先端に設置した受雷用レセプタに避雷回路を設置する技術として特許文献1,同2が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-117446号公報
特開2021-107698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の発明は、風車のFRP製の各ブレードに多数のレセプタを分散配置し、各レセプタで受雷した雷電流をダウンコンダクタ(避雷導線)で地中に導くものであり、レセプタやダウンコンダクタを多数配設しなくてはならないという問題がある。
【0005】
これに対し特許文献2の発明は、ブレード表面に接着された帯状の絶縁部材に多数のプレート状の導電性チップを所定の間隔(チップ間隔)を介して接着して線状に列配したダイバータストリップにより、いずれかのチップで受雷した電流をチップ間に発生するプラズマを介して、ブレード片面あたり単一のレセプタに捕捉させ、ダウンコンダクタを介してアースさせるものである。
【0006】
ダイバータストリップは、元来航空機のレドームのような絶縁性外装の落雷被害防止に用いられるデバイスであり、絶縁部への落雷を導電性のボディーに導くものであるが、これを風車のブレードに適用するには耐久性が不足するという課題がある。
【0007】
その理由は航空機は飛行毎に点検整備を行い、必要があればその都度交換や修理が行われるが、風車ブレードの点検修理は高所作業となる他、設置場所が丘陵地や洋上であるため、半年から1年に1回程度のスパンでしか行われず、長期間の耐久性が求められるためである。この耐久性には落雷時に対する耐久性の他、耐候性(耐水性,耐塩害性,耐紫外線性等)も含まれる。
【0008】
さらに日本列島の日本海沿岸等では、世界的にも珍しい冬季雷と称される一般的な雷より10~100倍超の高エネルギーの雷が発生することが知られており、好風況のため風車設置量も多く、落雷損傷の可能性も高く且つ事故数も多いという問題がある。
【0009】
特に近時のダイバータストリップは、特許文献2に示すように柔軟性に富んだ樹脂テープからなる基材に厚さ数ミリの金属板の小片からなるチップを不連続的に接着配置したもので受雷し、チップ間で放電させて避雷電流を導くものである。このため風車用ダイバータストリップには、耐候性や強い風圧と雨雷の吹き付け等への物理的・機械的耐久性が長期間に亘って求められる。
【0010】
他方、上記のようなダイバータストリップが受雷した際の大気中の絶縁破壊においては、大気が電離したチップ間のプラズマがチップ上で連続形成されて電流の通り道(プラズマチャンネル)を形成することにより、雷電流を低い電気抵抗のチップより、さらに低抵抗のプラズマチャンネルに導くことが可能であれば、チップの溶損防止を図る上でも望ましいとされている。
(【0011】以降は省略されています)

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