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公開番号2024101936
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-30
出願番号2023006177
出願日2023-01-18
発明の名称状態監視システムおよび状態監視方法
出願人日立造船株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類F03D 17/00 20160101AFI20240723BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】風力発電装置の稼働可能性をより適切に判断する。
【解決手段】状態監視システム(100)は、タワー(20)上で回転するブレード(40)を備える風力発電装置(101)の状態を監視する。状態監視システム(100)は、タワー(20)の振動によるタワー(20)の水平方向の変位量を検出する検出部(110)と、変位量に基づいてブレード(40)の異常の有無を判定する判定部(108)と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
タワー上で回転するブレードを備える風力発電装置の状態を監視する状態監視システムであって、
前記タワーの振動による前記タワーの水平方向の変位量を検出する検出部と、
前記変位量に基づいて前記ブレードの異常の有無を判定する判定部と、を備える、状態監視システム。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記判定部は、前記変位量が所定の基準値以下であるときに、前記ブレードが異常ではないと判定するとともに、前記変位量が前記基準値を超えるときに、前記ブレードが異常であると判定し、
前記基準値は、許容残留不釣り合いに基づいて定められる、請求項1に記載の状態監視システム。
【請求項3】
前記判定部は、前記ブレードが正常に回転している状態において予め検出された前記変位量に対する、前記ブレードが継続して回転している状態において検出される前記変位量の比が所定値以下であるときに前記ブレードが異常ではないと判定するとともに、前記比が前記所定値を超えるときに前記ブレードが異常であると判定する、請求項1に記載の状態監視システム。
【請求項4】
前記検出部は、前記タワー上に配置された、前記ブレードの回転力によって回転する回転要素に配置された振動センサを含み、前記振動センサの出力から前記変位量を抽出する、請求項1から3のいずれか1項に記載の状態監視システム。
【請求項5】
前記検出部は、前記タワーに設けられ、水平面で直交する2方向の振動を検出する振動センサを含み、前記振動センサの出力から前記変位量を抽出する、請求項1から3のいずれか1項に記載の状態監視システム。
【請求項6】
前記判定部は、前記変位量が、前記ブレードが異常でないと判定できる許容値の範囲内にある場合、前記許容値の範囲と当該範囲内にある前記変位量とを可視化するための可視化情報を出力する、請求項1から3のいずれか1項に記載の状態監視システム。
【請求項7】
タワー上で回転するブレードを備える風力発電装置の状態を監視する状態監視方法であって、
前記タワーの振動による前記タワーの水平方向の変位量を検出する検出工程と、
前記変位量に基づいて前記ブレードの異常の有無を判定する判定工程と、を含む、状態監視方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレードを備える風力発電装置の状態を監視する状態監視システム等に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
風力発電装置を構成する風車には、多くの回転要素が設けられているため、回転要素に異常が生じると、風力発電装置の正常な運転が難しくなることがある。特に、ブレードは、経年劣化だけでなく、落雷などの突発的に生じる衝撃により損傷することがある。ブレードの損傷は、重度になると破壊が進む結果、破片が飛散することから、周辺への影響が大きい。このため、ブレードの状態を監視することが行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、風車のブレードをロータヘッドに回転可能に支持する軸受に設けられた振動センサによりブレードの固有振動数を検出し、検出した固有振動数の変化により、ブレードのクラック発生などを検出することが記載されている。特許文献1に記載されている装置では、具体的には、ブレードの傾き変形の固有振動数があまり変化していないのに、ブレードの曲げ変形の固有振動数が大きく変化した場合には、ブレード自体にクラックなどの損傷が生じていると判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-185632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、当該装置では、損傷の有無を判定したブレードの状態が、経過観察で足りるような風車を再稼動できる状態にあるのか、あるいは風車を直ちに停止させる必要がある状態または停止状態から稼働を再開できない状態にあるのかということについて判断できない。
【0006】
本発明の一態様は、風力発電装置の稼働可能性をより適切に判断することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る状態監視システムは、タワー上で回転するブレードを備える風力発電装置の状態を監視する状態監視システムであって、前記タワーの振動による前記タワーの水平方向の変位量を検出する検出部と、前記変位量に基づいて前記ブレードの異常の有無を判定する判定部と、を備える。
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る状態監視方法は、タワー上で回転するブレードを備える風力発電装置の状態を監視する状態監視方法であって、前記タワーの振動による前記タワーの水平方向の変位量を検出する検出工程と、前記変位量に基づいて前記ブレードの回転の異常の有無を判定する判定工程と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、風力発電装置の稼働可能性をより適切に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態1および2に係る状態監視システムが監視の対象とする風力発電装置の構成を、一部を切り欠いて示す側面図である。
本発明の実施形態1に係る状態監視システムの構成を示すブロック図である。
上記状態監視システムによる風力発電装置の状態を監視する処理の手順を示すフローチャートである。
上記処理において取得される振動センサの出力を示す波形図である。
上記処理においてFFT処理が施された振動センサの出力を示す波形図である。
上記処理においてFFT処理が施された振動センサの出力から抽出された、タワーの固有振動数に相当する変位量を示す波形図である。
上記処理において風力発電装置を稼働させる根拠となる、基準値に対するタワーの揺れを示すグラフである。
本発明の実施形態2に係る状態監視システムの構成を示すブロック図である。
図8に示す状態監視システムによる異常有無の判定の根拠となる、ブレードの回転数に対するタワーの振動変位を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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