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公開番号2024042251
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022146839
出願日2022-09-15
発明の名称ヨウ素の取得方法
出願人国立大学法人長岡技術科学大学,株式会社 東邦アーステック
代理人個人,個人,個人
主分類C01B 7/14 20060101AFI20240321BHJP(無機化学)
要約【課題】酸化剤を別途添加することなく、容易な操作で、安価で効率よく、ヨウ素分子を取得することができるヨウ素の取得方法を提供すること。
【解決手段】本発明のヨウ素の取得方法は、ヨウ化物イオン、水、および、前記水と任意の割合では溶解せずかつ前記水と共沸混合物を形成する有機溶媒を含む混合液を用意する混合液用意工程と、酸素分子の存在下で前記混合液を加熱することにより、前記水および前記有機溶媒を蒸留するとともに前記混合液中に含まれる前記ヨウ化物イオンの少なくとも一部をヨウ素分子に酸化して、気化後に液化した相として、主として前記水で構成された水相、および、主として前記有機溶媒で構成されるとともに前記ヨウ素分子を含み前記水相と分離した有機溶媒相を得る蒸留工程と、前記有機溶媒相中に含まれる前記有機溶媒の少なくとも一部と分離して、前記ヨウ素分子を含む組成物を得るヨウ素取得工程とを有することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ヨウ化物イオン、水、および、前記水と任意の割合では溶解せずかつ前記水と共沸混合物を形成する有機溶媒を含む混合液を用意する混合液用意工程と、
酸素分子の存在下で前記混合液を加熱することにより、前記水および前記有機溶媒を蒸留するとともに前記混合液中に含まれる前記ヨウ化物イオンの少なくとも一部をヨウ素分子に酸化して、気化後に液化した相として、主として前記水で構成された水相、および、主として前記有機溶媒で構成されるとともに前記ヨウ素分子を含み前記水相と分離した有機溶媒相を得る蒸留工程と、
前記有機溶媒相中に含まれる前記有機溶媒の少なくとも一部と分離して、前記ヨウ素分子を含む組成物を得るヨウ素取得工程とを有することを特徴とするヨウ素の取得方法。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
ディーン・スターク水分離装置を用いて、前記蒸留工程を行う請求項1に記載のヨウ素の取得方法。
【請求項3】
前記水相と分離した状態で得られた前記有機溶媒相を、選択的に、前記混合液が収容された部位に戻し、前記有機溶媒を循環利用する請求項2に記載のヨウ素の取得方法。
【請求項4】
前記有機溶媒として、20℃における水への溶解度が9.0g/100mL水以下の成分を用いる請求項1に記載のヨウ素の取得方法。
【請求項5】
大気圧下における前記水と前記有機溶媒との共沸点が95.0℃以下である請求項1に記載のヨウ素の取得方法。
【請求項6】
前記有機溶媒として、酢酸エチル、トルエン、m-キシレンおよびシクロヘキサンよりなる群から選択される少なくとも1種を用いる請求項1に記載のヨウ素の取得方法。
【請求項7】
前記混合液は、前記ヨウ化物イオンおよび水を含む被処理物と、前記有機溶媒とを混合することによりに調製されたものであり、
前記被処理物として、かん水を用いる請求項1に記載のヨウ素の取得方法。
【請求項8】
前記蒸留工程を行いつつ、前記混合液が収容された部位に、前記被処理物を補充する請求項7に記載のヨウ素の取得方法。
【請求項9】
前記ヨウ素取得工程で除去された前記有機溶媒を前記混合液の調製に再利用する請求項1ないし8のいずれか1項に記載のヨウ素の取得方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヨウ素の取得方法に関する。特に、ヨウ化物イオンおよび水を含む被処理物から、ヨウ素分子を取得する方法に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
工業的にヨウ素を製造する方法としては、主に、かん水を原料とするブローイングアウト法やイオン交換樹脂法が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-035482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の方法では、かん水に含まれるヨウ化物イオンを酸化してヨウ素分子とするために、塩素、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤を多量に用いていた。
【0005】
このため、得られる生成物中には、酸化剤由来の不純物が含まれることとなり、不純物を除去するための処理が必要となり、ヨウ素の生産性が低く、生産コストが高い等の問題があった。
【0006】
本発明の目的は、酸化剤を別途添加することなく、容易な操作で、安価で効率よく、ヨウ素分子を取得することができるヨウ素の取得方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のヨウ素の取得方法は、ヨウ化物イオン、水、および、前記水と任意の割合では溶解せずかつ前記水と共沸混合物を形成する有機溶媒を含む混合液を用意する混合液用意工程と、
酸素分子の存在下で前記混合液を加熱することにより、前記水および前記有機溶媒を蒸留するとともに前記混合液中に含まれる前記ヨウ化物イオンの少なくとも一部をヨウ素分子に酸化して、気化後に液化した相として、主として前記水で構成された水相、および、主として前記有機溶媒で構成されるとともに前記ヨウ素分子を含み前記水相と分離した有機溶媒相を得る蒸留工程と、
前記有機溶媒相中に含まれる前記有機溶媒の少なくとも一部と分離して、前記ヨウ素分子を含む組成物を得るヨウ素取得工程とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明のヨウ素の取得方法では、ディーン・スターク水分離装置を用いて、前記蒸留工程を行うことが好ましい。
【0009】
本発明のヨウ素の取得方法では、前記水相と分離した状態で得られた前記有機溶媒相を、選択的に、前記混合液が収容された部位に戻し、前記有機溶媒を循環利用することが好ましい。
【0010】
本発明のヨウ素の取得方法では、前記有機溶媒として、20℃における水への溶解度が9.0g/100mL水以下の成分を用いることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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