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公開番号2024016031
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-06
出願番号2023175743,2020130704
出願日2023-10-11,2018-10-31
発明の名称固定式時計又は携行式時計のムーブメントのための渦巻き状のばね及びその製造方法
出願人ニヴァロックス-ファー ソシエテ アノニム
代理人個人
主分類G04B 17/06 20060101AFI20240130BHJP(時計)
要約【課題】固定式時計と携行式時計のための優れた渦巻き状のばねを提供する。
【解決手段】渦巻き状のばねであって、100重量%までの残りの量のニオブと、46.5~47.5重量%のチタンと、O、H、C、Fe、Ta、N、Ni、Si、Cu、Alからなる群から選ばれた微少量の元素とによって構成するニオブベースの合金で作られており、
前記微少量の元素がそれぞれ0~1600重量ppmの量含有され、前記微少量の元素のすべての合計量が0~0.3重量%であり、チタンは、実質的に、β相でありニオブとの固溶体の形態であり、α相のチタンの含有量は、10体積%以下であり、前記合金は、600MPa以上の弾性限界及び100GPa未満の弾性係数を有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
固定式時計又は携行式時計のムーブメントのバランス車が取り付けられるように意図さ
れた渦巻き状のばねであって、
100重量%までの残りの量のニオブと、
40~49重量%のチタンと、
O、H、C、Fe、Ta、N、Ni、Si、Cu、Alからなる群から選ばれた微少量
の元素と
によって構成するニオブベースの合金で作られており、
前記微少量の元素がそれぞれ0~1600重量ppmの量含有され、
前記微少量の元素のすべての合計量が0~0.3重量%であり、
チタンは、実質的に、β相でありニオブとの固溶体の形態であり、
α相のチタンの含有量は、10体積%以下であり、
前記合金は、600MPa以上の弾性限界及び100GPa未満の弾性係数を有する
ことを特徴とする渦巻き状のばね。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記α相のチタンの含有量は、5体積%以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の渦巻き状のばね。
【請求項3】
前記合金は、チタンを44~49重量%含有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の渦巻き状のばね。
【請求項4】
前記合金は、チタンを46~48重量%含有する
ことを特徴とする請求項3に記載の渦巻き状のばね。
【請求項5】
前記合金は、チタンを46.5重量%以上含有する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の渦巻き状のばね。
【請求項6】
前記合金は、チタンを47.5重量%未満含有する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の渦巻き状のばね。
【請求項7】
固定式時計又は携行式時計のムーブメントのバランス車が取り付けられるように意図さ
れた渦巻き状のばねの製造方法であって、
100重量%までの残りの量のニオブと、40~49重量%のチタンと、及びO、H、
C、Fe、Ta、N、Ni、Si、Cu、Alからなる群から選ばれそれぞれの元素を0
~1600重量ppmの量含有しすべての合計量が0~0.3重量%である微少量の元素
とによって構成するニオブベースの合金製のブランクを作るステップと、
α相のチタンの含有量が10体積%以下である、ニオブベースの合金のチタンが、実質
的に、β相でありニオブとの固溶体の形態であるように、所与の直径の前記ブランクをβ
型硬化させるステップと、
少なくとも1回の熱処理ステップと代わる代わる行われる前記合金を変形させる少なく
とも1回の変形ステップと
を有し、
この熱処理ステップと変形ステップの回数は、得られた前記ニオブベースの合金が、前
記ニオブベースの合金のチタンが、実質的に、β相でありニオブとの固溶体の形態である
構造を保持するように制限されており、
α相のチタンの含有量は、10体積%以下であり、
前記合金は、600MPa以上の弾性限界と100GPa以下の弾性係数を有し、最後
の熱処理ステップの前に、渦巻き状のばねを形成するように前記合金を巻くステップを行

ことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記変形ステップは、線引及び/又は圧延を伴う
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記合金に対して行われる最後の変形処理は、圧延である
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
変形度が1~5である単一の変形ステップを有する
ことを特徴とする請求項7~9のいずれかに記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固定式時計又は腕時計や懐中時計のような携行式時計のムーブメントのバラ
ンス車を取り付けるように意図された渦巻き状のばね、そして、この種の渦巻き状のばね
を製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
固定式時計と携行式時計用の渦巻き状のばねの製造においては、以下のような多くの場
合において一見してすべてを実現させることができないいくつかの制約に対処しなければ
ならない。
- 高い弾性限界を得る必要性
- 製造、特に、線引と圧延、が容易にできること
- 優れた疲労に対する強さ
- 時間にわたって性能が安定していること
- 断面が小さいこと
【0003】
また、渦巻き状のばねの製造における重要な関心事は、規則的なクロノメーター性能を
確実にするための熱補正である。このために、ゼロに近い熱弾性係数を得ることが必要で
ある。別の目的として、磁場から受ける影響が抑えられた渦巻き状のばねを製造すること
がある。
【0004】
したがって、これらの点の少なくとも1つ、特に、磁場からの影響を抑えることと熱補
正、を改善することができれば、大きな前進となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、特定の材料を選択し適切な製造方法を用いることに基づいた固定式時計又は
携行式時計のムーブメントのバランス車を取り付けるように意図された新しい種類の渦巻
き状のばねを定めることを提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このために、本発明は、固定式時計又は携行式時計のムーブメントのバランス車を取り
付けるように意図された渦巻き状のばねに関する。これは、
100重量%までの残りの量のニオブと、
40~49重量%のチタンと、
O、H、C、Fe、Ta、N、Ni、Si、Cu、Alからなる群から選ばれた微少量
の元素と
によって構成するニオブベースの合金で作られており、
前記微少量の元素がそれぞれ0~1600重量ppmの量含有され、
前記微少量の元素のすべての合計量が0~0.3重量%であり、
チタンは、実質的に、β相(体心立方構造)でありニオブとの固溶体の形態であり、
α相(六方最密構造)のチタンの含有量は、10体積%以下であり、
前記合金は、600MPa以上の弾性限界及び100GPa未満の弾性係数を有する。
【0007】
本発明は、さらに、この主の渦巻き状のばねの製造方法に関する。これは、
100重量%までの残りの量のニオブと、40~49重量%のチタンと、及びO、H、
C、Fe、Ta、N、Ni、Si、Cu、Alからなる群から選ばれそれぞれの元素を0
~1600重量ppmの量含有しすべての合計量が0~0.3重量%である微少量の元素
とによって構成するニオブベースの合金製のブランクを作るステップと、
α相のチタンの含有量が5体積%以下である、ニオブベースの合金のチタンが、実質的
に、β相でありニオブとの固溶体の形態であるように、所与の直径の前記ブランクをβ型
硬化させるステップと、
少なくとも1回の熱処理ステップと代わる代わる行われる前記合金を変形させる少なく
とも1回の変形ステップと
を有し、
この熱処理ステップと変形ステップの回数は、得られた前記ニオブベースの合金が、前
記ニオブベースの合金のチタンが、実質的に、β相でありニオブとの固溶体の形態である
構造を保持するように制限されており、
α相のチタンの含有量は、10体積%以下であり、
前記合金は、600MPa以上の弾性限界と100GPa以下の弾性係数を有し、最後
の熱処理ステップの前に、渦巻き状のばねを形成するように前記合金を巻くステップを行
う。
【0008】
本発明に係る渦巻き状のばねは、実質的に単相構造を有し常磁性体であり、ニオブベー
スの合金で作られている。そして、バランス車のための渦巻き状のばねとして用いられる
ために必要な機械的性質及び熱弾性係数を有する。これは、実装することが容易な製造方
法によって得られ、わずか数ステップで、熱補正を容易に形成し容易に補正することを可
能にする。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、固定式時計又は携行式時計のムーブメントのバランス車を取り付けるように
意図されておりニオブとチタンを含有するバイナリータイプの合金で作られた渦巻き状の
ばねに関する。
【0010】
本発明によると、渦巻き状のばねは、
100重量%までの残りの量のニオブと、
40~49重量%のチタンと、及び
O、H、C、Fe、Ta、N、Ni、Si、Cu、Alによって構成する群から選ばれ
た微少量の元素と
によって構成しているニオブベースの合金で作られている。前記元素のそれぞれは、0~
1600重量ppm含有し、前記元素のすべての合計量は、0~0.3重量%であり、チ
タンは、実質的に、β相でありニオブとの固溶体の形態であり、α相のチタンの含有量は
、10体積%以下である。
(【0011】以降は省略されています)

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