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公開番号2024000985
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-09
出願番号2023099176
出願日2023-06-16
発明の名称時計ムーブメントの香箱ぜんまいの自動巻上げ装置
出願人モントレー ブレゲ・エス アー
代理人個人
主分類G04B 5/14 20060101AFI20231226BHJP(時計)
要約【課題】時計ムーブメントの香箱ぜんまいの自動巻上げ装置を提供する。
【解決手段】振動体11、入口ディスク12、2個の減速ディスク13及びラチェット駆動ディスク14を含む腕時計の香箱ぜんまいの自動巻上げ装置10であって、各減速ディスク13は、少なくとも4個の遊星車131を支持する減速車130、及びその周りに減速車130を緩着する伝達ピニオン132を含み、入口ディスク12を、振動体11が入口ディスク12を駆動させる回転方向に関係なく、入口ディスク12が2個の減速車130を互いに異なる方向に回転させるように、2個の減速車130に運動学的に連結し、遊星車131は、各減速ディスク13において、ラチェットを形成し、ラチェットを、減速車130が所定の回転方向に枢動するときにのみ、伝達ピニオン132と減速車130を回転接続するように構成し、所定の回転方向を、どちらかの減速車130に対して同じにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
振動体(11)、該振動体(11)に運動学的に連結する入口ディスク(12)、2個の減速ディスク(13)及びラチェット駆動ディスク(14)を含む腕時計の香箱ぜんまいの自動巻上げ装置(10)であり、各減速ディスク(13)は、少なくとも4個の遊星車(131)を支持する減速車(130)、及びその周りに前記減速車(130)を緩着する伝達ピニオン(132)を含み、前記入口ディスク(12)を、前記振動体(11)が前記入口ディスク(12)を駆動させる回転方向に関係なく、前記入口ディスク(12)が前記2個の減速車(130)を互いに異なる方向に回転させるように、前記2個の減速車(130)に運動学的に連結し、前記遊星車(131)は、非対称形状の歯を含み、
それによりラチェットを形成し、該ラチェットを、前記各減速ディスク(13)において、前記減速車(130)が所定の回転方向に枢動するときにのみ、前記伝達ピニオン(132)と前記減速車(130)を回転接続するように構成し、前記所定の回転方向を、どちらかの前記減速車(130)に対して同じにする装置であって、前記装置は、前記減速車(130)の一方を前記入口ディスク(12)と、及びもう一方の前記減速車(130)と噛合状態にすることを特徴とする、装置(10)。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記入口ディスク(12)及び前記減速車(130)を、前記振動体(11)と前記減速車(130)との間で、減速比が1:3以上となるように寸法取りする、及び/又は、
前記伝達ピニオン(132)及び前記ラチェット駆動ディスク(14)を、前記伝達ピニオン(132)と前記ラチェットとの間に形成する歯車列が、減速比1:50以下となるように寸法取りする、請求項1に記載の装置(10)。
【請求項3】
前記減速ディスク(13)は、互いに同じである、請求項1に記載の装置(10)。
【請求項4】
前記伝達ピニオン(132)は、前記遊星車(131)と協働する第1歯列(1320)、及び前記ラチェット駆動ディスク(14)と協働する第2歯列(1321)を含む、請求項1に記載の装置(10)。
【請求項5】
前記第1歯列(1320)は、前記第2歯列(1321)より多くの歯を含む、請求項4に記載の装置(10)。
【請求項6】
各減速ディスク(13)において、前記遊星車(131)を、前記伝達ピニオン(132)の周りに規則的に分散させ、前記伝達ピニオン(132)の各回転軸周りで、互いに異なる角度位置にそれぞれ配置する、請求項1に記載の装置(10)。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、時計ムーブメントの分野に関し、特に、腕時計の自動巻上げ装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
腕時計の香箱ぜんまいの自動巻上げ装置は、振動体の回転方向に関係なく、上記ぜんまいを巻上げる目的で香箱ラチェットへトルクを伝達可能にすることが知られている。
【0003】
カップリングディスク機構は、従来技術から周知である。この機構は、2個のカップリングディスクを含み、各カップリングディスクは、ピニオン周りに緩着され、ラチェットを支持する車から成る。カップリングディスクの車は、互いに噛合状態にあり、上記車の一方、又は「第1車」は、振動体と強固に回転接続される入口ディスクと噛合する。ピニオンは、回転時に香箱ラチェットと協働する出口ディスクと噛合状態にある。
【0004】
振動体が第1方向に枢動すると、振動体は、第1車を第2方向に回転させ、第1車に支持されるラチェットは、上記第1車と第1車を周着したピニオンとを強固に回転接続するように構成されている。その後上記ピニオンは、出口ディスクを第1方向に回転させるように出口ディスクにトルクを伝達する。それと同時に、第1車は、第2車を第1方向に回転させ、上記第2車が支持するラチェットは、第2車を周着したピニオンの回転から第2車の回転を切断し、上記ピニオンを、出力ディスクによって第2方向に回転させる。
【0005】
それとは逆に、振動体が第2方向に枢動すると、振動体は、第1車を第1方向に回転させ、第1車に支持されるラチェットが、上記第1車と第1車を周着したピニオンとを回転非接続する。それと同時に、第1車は、第2車を第2方向に回転させ、第2車に支持されるラチェットは、第2車の回転を、第2車を周着したピニオンの回転と連係させ、その結果上記ピニオンは、出力ディスクを第1方向に回転させる。
【0006】
既知の方法では、また、香箱ラチェットと運動学的に連結する巻真を作動させ、それにより巻真の回転で、巻真が上記ラチェットを回転させることによって、香箱ぜんまいを手動で巻上げできる。
【0007】
巻真の回転中、香箱ラチェットは、出口ディスクを介してカップリングディスクのピニオンを回転させる。このピニオンの回転中、上記カップリングディスクの2車の各ラチェットを、上記ピニオンを回転状態で上記車から非接続するのに使用する。
【0008】
香箱ラチェットと出口ディスクとピニオン間の減速比のために、ラチェットには極めて大きな角運動速度がかかり、これが上記ラチェットの潤滑問題や早期摩耗の原因となる。
【0009】
更にまた、これらのカップリングディスク機構には、カップリングディスクの車の回転方向を変える際に、ラチェットとカップリングディスクのピニオンの歯との間にかなりの機械的な隙間が生じるという欠点がある。これらの隙間は、当業者によって「デッドゾーン」と呼ばれ、ノイズ、衝撃、震動を発生させるが、可動部品の早期摩耗がこれらの隙間の原因である。また、デッドゾーンは、振動体がこのデッドゾーンを通り移動する間、香箱を巻上げるのに使用できないため、巻上げ装置が香箱を巻上げる能力を低下させる。
【0010】
デッドゾーンは、振動体とカップリングディスクの車間の減速比が増加するのに従い、増加する。
(【0011】以降は省略されています)

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