特許ウォッチ

公開番号2025126727
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-29
出願番号2024023118
出願日2024-02-19
発明の名称タイヤ空気圧監視システム
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類B60C 23/04 20060101AFI20250822BHJP(車両一般)
要約【課題】センサユニットからの電波を適切に車載機側に伝えることが可能なTPMSを提供する。
【解決手段】タイヤ空気圧監視システムは、複数の車輪5a～5dそれぞれに設けられたセンサユニット2a～2dと、車両1の車体6に設けられて、所定の受信周期で各センサユニット2a～2dからのフレームを受信してタイヤ空気圧を検出する車載機3と、を備える。車載機3は、フレームを受信するアンテナ31と、アンテナ31の指向性を切り替えるスイッチ回路34と、スイッチ回路34を制御する車載制御部33と、を含んでいる。
車載制御部33は、各センサユニット2a～2dから送信されるフレームの受信が所定回数を超えてできない場合、スイッチ回路34によってアンテナ31の指向性を切り替える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
タイヤを含む車輪（５ａ～５ｄ）を複数有する車両（１）に適用されるタイヤ空気圧監視システムであって、
複数の前記車輪それぞれに設けられ、前記車輪のタイヤ空気圧に関する検出信号を出力するとともに、前記検出信号に基づく前記タイヤ空気圧に関する送信データを生成し、前記送信データが格納されたフレームを所定の周期で送信する複数のセンサユニット（２ａ～２ｄ）と、
前記車両の車体（６）に設けられて、所定の受信周期で前記フレームを受信するとともに前記フレームに格納された前記送信データから前記タイヤ空気圧を検出する車載機（３）と、を備え、
前記車載機は、
前記フレームを受信するアンテナ（３１）と、
前記アンテナの指向性を切り替える指向性切替部（３４）と、
前記指向性切替部を制御する車載制御部（３３）と、を含み、
前記車載制御部は、前記センサユニットから送信される前記フレームの受信が所定回数を超えてできない場合、前記指向性切替部によって前記アンテナの指向性を切り替える、タイヤ空気圧監視システム。
続きを表示（約 790 文字）【請求項２】
前記指向性切替部は、前記アンテナのグランドへの接続態様を変化させることで、前記アンテナの指向性を切り替える、請求項１に記載のタイヤ空気圧監視システム。
【請求項３】
前記車載制御部は、前記車輪の回転が所定時間を超えて停止された停車状態、または、前記車両の起動スイッチがオフされたオフ状態において、前記フレームの受信が前記所定回数を超えてできない場合に前記指向性切替部によって前記アンテナの指向性を切り替える、請求項１または２に記載のタイヤ空気圧監視システム。
【請求項４】
前記車載機は、前記オフ状態においてウェイクモードとスリープモードとを交互に切り替え、前記ウェイクモード時に前記フレームを受信する間欠動作を実施するようになっており、
前記車載制御部は、前記オフ状態において、前記フレームの受信が前記所定回数を超えてできない場合、前記スリープモードから前記ウェイクモードへの切り替え時間を短縮し、前記フレームの受信頻度を高める、請求項３に記載のタイヤ空気圧監視システム。
【請求項５】
前記車載制御部は、前記起動スイッチがオンされたオン状態において、前記フレームの受信可否によらず、前記アンテナの指向性を予め定めたものに維持する、請求項３に記載のタイヤ空気圧監視システム。
【請求項６】
前記車載制御部は、全ての前記センサユニットからの前記フレームの受信を契機に、前記アンテナの指向性の切り替えを停止する、請求項１または２に記載のタイヤ空気圧監視システム。
【請求項７】
前記車載制御部は、前記アンテナの指向性を所定回数切り替えても前記フレームを受信できない場合は、前記アンテナの指向性の切り替えを停止する、請求項１または２に記載のタイヤ空気圧監視システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、タイヤ空気圧監視システムに関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、タイヤ空気圧監視システム（以下、ＴＰＭＳという）として、始動スイッチのオフ中における車載機側の暗電流を抑えるために、車載機側での電波の受信を間欠的に実施するものが知られている（例えば、特許文献１参照）。なお、ＴＰＭＳは、Tire Pressure Monitoring System の略称である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２３－１０２６７６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、例えば、停車時や駐車時に、車輪の回転位置が、センサユニットからの電波が車載機に届き難い、いわゆる、“ＮＵＬＬ（ヌル）”の位置となることがある。この場合、センサユニットからの電波が車載機側に届かず、車載機側にてタイヤ空気圧の監視ができなくなってしまう。
【０００５】
本開示は、センサユニットからの電波を適切に車載機側に伝えることが可能なＴＰＭＳを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
請求項１に記載の発明は、
タイヤを含む車輪（５ａ～５ｄ）を複数有する車両（１）に適用されるタイヤ空気圧監視システムであって、
複数の前記車輪それぞれに設けられ、前記車輪のタイヤ空気圧に関する検出信号を出力するとともに、前記検出信号に基づく前記タイヤ空気圧に関する送信データを生成し、前記送信データが格納されたフレームを所定の周期で送信する複数のセンサユニット（２ａ～２ｄ）と、
前記車両の車体（６）に設けられて、所定の受信周期で前記フレームを受信するとともに前記フレームに格納された前記送信データから前記タイヤ空気圧を検出する車載機（３）と、を備え、
前記車載機は、
前記フレームを受信するアンテナ（３１）と、
前記アンテナの指向性を切り替える指向性切替部（３４）と、
前記指向性切替部を制御する車載制御部（３３）と、を含み、
前記車載制御部は、前記センサユニットから送信される前記フレームの受信が所定回数を超えてできない場合、前記指向性切替部によって前記アンテナの指向性を切り替える。
【０００７】
これによると、車載制御部によってアンテナの指向性を切り替えることで、受信できていなかったフレームを適切に受信することが可能となる。したがって、本開示のＴＰＭＳによれば、センサユニットからの電波を適切に車載機側に伝えることができる。
【０００８】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
第１実施形態に係るＴＰＭＳの概略構成図である。
センサユニットの構成を示すブロック図である。
センサユニットでのフレームの送信間隔を説明するための説明図である。
車載機の構成を示すブロック図である。
車載機のアンテナの模式的な斜視図である。
センサユニットからの電波が車載機側に届かないことを説明するための説明図である。
アンテナおよびスイッチ回路の電気回路図である。
アンテナの指向性パターンを説明するための説明図である。
第１実施形態に係るＴＰＭＳの車載機が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。
車載機が実行するフレーム受信処理の流れを示すフローチャートである。
車載機が実行する駐車時ＴＰＭＳ処理の流れを示すフローチャートである。
車載機が実行するフレーム受信のリトライ処理の流れを示すフローチャートである。
車載機でのリトライ処理を説明するための説明図である。
第２実施形態に係るＴＰＭＳの車載機が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許