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公開番号2025109969
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2025085919,2024120328
出願日2025-05-22,2016-10-14
発明の名称アンダーフィル材、電子部品装置及び電子部品装置の製造方法
出願人株式会社レゾナック
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01L 23/29 20060101AFI20250717BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】リフローの際のソルダーレジストのクラックの発生が抑制され、且つ耐温度サイクル特性に優れるアンダーフィル材の提供。
【解決手段】アンダーフィル材は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含み、硬化物としたときの、TMA(熱機械分析)で測定したガラス転移温度以下の熱膨張係数が30ppm/℃以下であり、DMA(動的粘弾性測定)で測定した240℃における貯蔵弾性率が0.10GPa以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含み、
硬化物としたときの、TMA(熱機械分析)で測定したガラス転移温度以下の熱膨張係数が30ppm/℃以下であり、DMA(動的粘弾性測定)で測定した240℃における貯蔵弾性率が0.10GPa以下であるアンダーフィル材。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
硬化物としたときの、TMA(熱機械分析)で測定したガラス転移温度が、60℃~150℃である、請求項1に記載のアンダーフィル材。
【請求項3】
硬化物としたときの、DMA(動的粘弾性測定)で測定した25℃における貯蔵弾性率が、5GPa~10GPaである、請求項1又は請求項2に記載のアンダーフィル材。
【請求項4】
さらに(D)可撓化剤を含有する、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
【請求項5】
さらに(E)界面活性剤を含有する、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
【請求項6】
さらに(F)イオントラップ剤を含有する、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
【請求項7】
さらに(G)硬化促進剤を含有する、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
【請求項8】
さらに(H)カップリング剤を含有する、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
【請求項9】
さらに(I)酸化防止剤を含有する、請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
【請求項10】
さらに(J)有機溶剤を含有し、前記有機溶剤の含有率が10質量%以下である、請求項1~請求項9のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アンダーフィル材、電子部品装置及び電子部品装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、トランジスタ、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等の電子部品装置の素子封止の分野では、生産性、コスト等の面から樹脂を含む封止用材料を用いて封止する手法が主流となっている。封止用材料としては、エポキシ樹脂組成物が広く用いられている。この理由としては、エポキシ樹脂が作業性、成形性、電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性等の諸特性にバランスがとれているためである。
【0003】
COB(Chip on Board)、COG(Chip on Glass)、TCP(Tape Carrier Package)等のベアチップ実装した電子部品装置においては、アンダーフィル材が封止材として広く使用されている。
また、半導体素子等の電子部品をセラミック、ガラスエポキシ樹脂、ガラスイミド樹脂、ポリイミドフィルム等を基板とする配線基板上に直接バンプ接続してなる電子部品装置(フリップチップ)では、バンプ接続した電子部品と配線基板との間隙(ギャップ)を充填するアンダーフィル材として、エポキシ樹脂組成物が使用されている。アンダーフィル材は電子部品を温湿度及び機械的な外力から保護するために重要な役割を果たしている。
【0004】
ここで、耐湿接着力、低応力性に優れた封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれにより封止された素子を備えた信頼性(耐湿性、耐熱衝撃性)の高い電子部品装置を提供するため、(A)液状エポキシ樹脂、(B)液状芳香族アミンを含む硬化剤、(C)ゴム粒子及び(D)無機充填剤を含有してなる封止用エポキシ樹脂組成物、並びにこの封止用エポキシ樹脂組成物により封止された素子を備えた電子部品装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-270976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、半導体技術の進歩は著しく、半導体及び配線基板の大型化並びに配線基板の薄型化が進んでいる。そのため、バンプ接続を行うフリップチップ方式では、アンダーフィル材の硬化物のリフロー温度における弾性率が高いとバンプの膨張にアンダーフィル材の硬化物が追随できず、配線基板上に形成されたソルダーレジストに応力が集中しやすい。ソルダーレジストに応力が集中することで、リフローの際のバンプの膨張に起因して配線基板上のソルダーレジストにクラックが発生する場合がある。
アンダーフィル材の硬化物の弾性率はアンダーフィル材に含まれる無機充填剤を減量することで低くすることができるが、無機充填剤を減量しすぎると熱膨張係数が増大し、温度サイクル試験においてアンダーフィル材の硬化物の膨張、収縮等に起因した不具合を起こすことがある。
【0007】
以上のように、半導体技術の進歩とともにアンダーフィル材には種々の課題の解決が要求されている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、リフローの際のソルダーレジストのクラックの発生が抑制され、且つ耐温度サイクル特性に優れるアンダーフィル材、並びにこれにより封止された信頼性の高い電子部品装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、アンダーフィル材の組成を、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含むものとし、硬化物としたときの、TMA(熱機械分析)で測定したガラス転移温度以下の熱膨張係数を30ppm/℃以下とし、DMA(動的粘弾性測定)で測定した240℃における貯蔵弾性率を0.10GPa以下とすることで上記の目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明は、以下に関する。
<1> (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含み、
硬化物としたときの、TMA(熱機械分析)で測定したガラス転移温度以下の熱膨張係数が30ppm/℃以下であり、DMA(動的粘弾性測定)で測定した240℃における貯蔵弾性率が0.10GPa以下であるアンダーフィル材。
<2> 硬化物としたときの、TMA(熱機械分析)で測定したガラス転移温度が、60℃~150℃である、<1>に記載のアンダーフィル材。
<3> 硬化物としたときの、DMA(動的粘弾性測定)で測定した25℃における貯蔵弾性率が、5GPa~10GPaである、<1>又は<2>に記載のアンダーフィル材。
<4> さらに(D)可撓化剤を含有する、<1>~<3>のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
<5> さらに(E)界面活性剤を含有する、<1>~<4>のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
<6> さらに(F)イオントラップ剤を含有する、<1>~<5>のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
<7> さらに(G)硬化促進剤を含有する、<1>~<6>のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
<8> さらに(H)カップリング剤を含有する、<1>~<7>のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
<9> さらに(I)酸化防止剤を含有する、<1>~<8>のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
<10> さらに(J)有機溶剤を含有し、前記有機溶剤の含有率が10質量%以下である、<1>~<9>のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
<11> 前記(B)硬化剤が、芳香族アミン化合物である、<1>~<10>のいずれか1項に記載のアンダーフィル材。
<12> 配線基板と、
前記配線基板上に配置され、前記配線基板と接続部を介して電気的に接続される電子部品と、
少なくとも、前記配線基板と前記電子部品との接続部を封止する<1>~<11>のいずれか1項に記載のアンダーフィル材の硬化物と、
を備える電子部品装置。
<13> 前記接続部が鉛を含まない、<12>に記載の電子部品装置。
<14> 前記接続部が銅を含む、<12>又は<13>に記載の電子部品装置。
<15> 電子部品と配線基板とが接続部を介して電気的に接続される電子部品装置の製造方法であって、
前記電子部品における前記配線基板と対向する側の面及び前記配線基板における前記電子部品と対向する側の面の少なくとも一方の面に、<1>~<11>のいずれか1項に記載のアンダーフィル材を供給する供給工程と、
前記電子部品と前記配線基板とを前記接続部を介して接続し、かつ前記アンダーフィル材を硬化する接続工程と、を有する電子部品装置の製造方法。
<16> 電子部品と配線基板とが接続部を介して電気的に接続される電子部品装置の製造方法であって、
接続された前記電子部品と前記配線基板との隙間に<1>~<11>のいずれか1項に記載のアンダーフィル材を充填する充填工程と、
前記アンダーフィル材を硬化させる硬化工程と、を有する電子部品装置の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、リフローの際のソルダーレジストのクラックの発生が抑制され、且つ耐温度サイクル特性に優れるアンダーフィル材、並びにこれにより封止された信頼性の高い電子部品装置及びその製造方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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