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公開番号2025082142
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2023195416
出願日2023-11-16
発明の名称トランス及びトランスの設計方法
出願人河村電器産業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01F 30/12 20060101AFI20250521BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】任意の相数かつ、巻数が削減されたトランスを提供する。
【解決手段】トランスは、入力される3相交流のU相、V相、W相にそれぞれ対応するR相コア、S相コア、T相コアに巻かれた主巻線である、R相巻線、S相巻線、T相巻線と、3相である入力位相がn(nは自然数)倍された出力位相を生成する巻線であり、R相巻線、S相巻線、T相巻線がそれぞれ備えるnに応じた数の枝巻線であって、R相、S相、T相のいずれかを基準相とし、他の2相を第1相、第2相とした場合に、第1相の巻線上からの分岐位置と、巻数が、基準相に対する出力位相の位相差を示す位相ベクトルを基準相によるベクトルと、第1相によるベクトルとに分解することにより、定められている第1の枝巻線と、第2相の巻線上からの分岐位置と、巻数が、位相ベクトルを、基準相によるベクトルと、第2相によるベクトルとに分解することにより定められている第2の枝巻線とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
入力される3相交流のU相、V相、W相にそれぞれ対応するR相コア、S相コア、T相コアに巻かれた主巻線である、R相巻線、S相巻線、T相巻線と、
3相である入力位相がn(nは自然数)倍された出力位相を生成する巻線であり、前記R相巻線、前記S相巻線、前記T相巻線がそれぞれ備える前記nに応じた数の枝巻線であって、
R相、S相、T相のいずれかを基準相とし、他の2相を第1相、第2相とした場合に、
前記第1相の巻線上からの分岐位置と、巻数が、前記基準相に対する前記出力位相の位相差を示す位相ベクトルを、前記基準相によるベクトルと、前記第1相によるベクトルとに分解することにより、定められている第1の枝巻線と、
前記第2相の巻線上からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを、前記基準相によるベクトルと、前記第2相によるベクトルとに分解することにより、定められている第2の枝巻線と、
を備えるトランス。
続きを表示(約 3,300 文字)【請求項2】
R相、S相、T相のいずれかを基準相とした場合に、前記基準相の前記主巻線が備える前記枝巻線のうち、いずれか1つの前記枝巻線は、前記主巻線の中性点から分岐し、前記基準相の前記主巻線に対して極性が反転するように基準相のコアに巻かれる
請求項1に記載のトランス。
【請求項3】
前記第1の枝巻線が備える小枝巻線であって、前記第1の枝巻線からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを、前記第1相によるベクトル及び前記第2相によるベクトルの少なくともいずれかと、前記基準相によるベクトルに分解することにより定められる第1の小枝巻線と、
前記第2の枝巻線が備える小枝巻線であって、前記第2の枝巻線からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを、前記第1相によるベクトル及び前記第2相によるベクトルの少なくともいずれかと、前記基準相によるベクトルに分解することにより定められる第2の小枝巻線と、の少なくともいずれかを前記枝巻線に代えて備える
請求項1に記載のトランス。
【請求項4】
前記位相ベクトルを、前記基準相によるベクトルと、前記第1相又は前記第2相によるベクトルとに分解することにより、巻数が定められている枝巻線であって、前記基準相の前記主巻線が備える前記枝巻線のうち、前記主巻線の中性点から分岐し前記基準相の前記主巻線に対して極性が反転するように前記基準相のコアに巻かれた枝巻線である中央枝巻線をさらに備え、
前記第1の小枝巻線は、前記中央枝巻線からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを前記基準相によるベクトルと、前記第1相によるベクトルとに分解することにより定められ、
前記第2の小枝巻線は、前記中央枝巻線からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを前記基準相によるベクトルと、前記第2相によるベクトルとに分解することにより定められ、
前記主巻線の巻数に対する前記第1の小枝巻線の巻数の割合の値と、前記主巻線の巻数に対する前記第2の小枝巻線の巻数の割合の値と、前記主巻線の巻数に対する前記中央枝巻線の巻数の割合の値とを足した値が、前記第1の小枝巻線と同一の前記位相ベクトルを生じる前記第1の枝巻線の巻数の前記主巻線の巻数に対する割合の値と、前記第2の小枝巻線と同一の前記位相ベクトルを生じる前記第2の枝巻線の巻数の前記主巻線の巻数に対する割合の値と、を足した値以下である場合に、前記第1の枝巻線及び前記第2の枝巻線に代えて、前記第1の小枝巻線及び前記第2の小枝巻線を備える
請求項3に記載のトランス。
【請求項5】
前記小枝巻線は、前記基準相の前記主巻線が備える前記枝巻線のうち、前記主巻線の中性点から分岐し前記基準相の前記主巻線に対して極性が反転するように前記基準相のコアに巻かれた枝巻線である中央枝巻線からさらに分岐し、
前記第1の小枝巻線は、前記中央枝巻線からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを前記基準相によるベクトルと、前記第1相によるベクトルとに分解することにより、定められ、
前記第2の小枝巻線は、前記中央枝巻線からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを前記基準相によるベクトルと、前記第2相によるベクトルとに分解することにより、定められ、
前記主巻線の巻数に対する前記第1の小枝巻線の巻数の割合の値が、前記主巻線の巻数に対する、前記第1の小枝巻線と同一の前記位相ベクトルを生成する前記第1の枝巻線の巻数の割合の値以下である場合に、前記第1の枝巻線に代えて前記第1の小枝巻線を備え、
前記主巻線の巻数に対する前記第2の小枝巻線の巻数の割合の値が、前記主巻線の巻数に対する、前記第2の小枝巻線と同一の前記位相ベクトルを生成する前記第2の枝巻線の巻数の割合の値以下である場合に、前記第2の枝巻線に代えて前記第2の小枝巻線を備える
請求項3に記載のトランス。
【請求項6】
前記主巻線の巻数に対する前記第1の小枝巻線の巻数の割合の値と、前記主巻線の巻数に対する前記第2の小枝巻線の巻数の割合の値と、をb1とし、前記第1の小枝巻線と同一の前記位相ベクトルを生じる前記第1の枝巻線の巻数の前記主巻線の巻数に対する割合の値と、前記第2の小枝巻線と同一の前記位相ベクトルを生じる前記第2の枝巻線の巻数の前記主巻線の巻数に対する割合の値と、前記中央枝巻線の巻数の前記主巻線の巻数に対する割合の値とをa2として場合に、下記の式を満たす
請求項4に記載のトランス。
TIFF
2025082142000010.tif
10
170
【請求項7】
前記主巻線の巻数に対する前記第1の小枝巻線の巻数の割合の値と、前記主巻線の巻数に対する前記第2の小枝巻線の巻数の割合の値とをb1とし、前記第1の小枝巻線と同一の前記位相ベクトルを生じる前記第1の枝巻線の巻数の前記主巻線の巻数に対する割合の値と、前記第2の小枝巻線と同一の前記位相ベクトルを生じる前記第2の枝巻線の巻数の前記主巻線の巻数に対する割合の値とをa2とした場合に、下記の式を満たす
請求項5に記載のトランス。
TIFF
2025082142000011.tif
10
170
【請求項8】
前記枝巻線のうち2つの枝巻線を一組の枝巻線とした場合に、前記枝巻線のうち、少なくともいずれかの前記一組の枝巻線は、前記一組の枝巻線のうち一方の枝巻線が前記主巻線から分岐する位置から、前記一組の枝巻線のうち他方の枝巻線が前記主巻線から分岐する位置までの長さの、前記主巻線の長さに対する割合の値が、前記主巻線の巻数に対する前記他方の枝巻線の巻数の割合の値以下である場合に、前記他方の枝巻線に代えて、前記一方の枝巻線から分岐する前記小枝巻線を備える
請求項3に記載のトランス。
【請求項9】
前記枝巻線のうち2つの枝巻線を一組の枝巻線とし、前記一組の枝巻線のうち、巻数の少ない枝巻線を一方の枝巻線とし、巻数の多い枝巻線を他方の枝巻線とした場合に、前記枝巻線のうち、少なくともいずれかの前記一組の枝巻線は、前記他方の枝巻線に代えて、前記位相ベクトルを、前記基準相によるベクトルと、前記第1相によるベクトルと、前記第2相によるベクトルに分解することにより定められる前記小枝巻線を、前記一方の枝巻線に備える
請求項3に記載のトランス。
【請求項10】
前記基準相のコアに巻回された前記枝巻線それぞれの、巻数、及び前記主巻線の中性点を基準とする前記第1相又は前記第2相の前記主巻線からの分岐位置と、
前記基準相のコアに巻回された前記小枝巻線それぞれの、巻数、及び前記小枝巻線の分岐元の前記枝巻線が前記主巻線から分岐した位置を基準とする、前記第1相又は前記第2相の前記枝巻線からの分岐位置と、
前記第1相のコアに巻回された前記枝巻線それぞれの、巻数、及び前記主巻線の中性点を基準とする前記第2相又は前記基準相の前記主巻線からの分岐位置と、
前記第1相のコアに巻回された前記小枝巻線それぞれの、巻数、及び前記小枝巻線の分岐元の前記枝巻線が前記主巻線から分岐した位置を基準とする、前記第2相又は前記基準相の前記枝巻線からの分岐位置と、
前記第2相のコアに巻回された前記枝巻線それぞれの、巻数、及び前記主巻線の中性点を基準とする前記基準相又は前記第1相の前記主巻線からの分岐位置と、
前記第2相のコアに巻回された前記小枝巻線それぞれの、巻数、及び前記小枝巻線の分岐元の前記枝巻線が前記主巻線から分岐した位置を基準とする、前記基準相又は前記第1相の前記枝巻線からの分岐位置が、R相コア、S相コア、T相コアでそれぞれ同様である
請求項8又は請求項9のいずれか一項に記載のトランス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トランス及びトランスの設計方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、12相トランスを備える電力変換装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の電力変換装置によれば、巻線から分岐して形成される巻線をさらに備えることにより、12相の交流電力を出力する。このような構成により、巻線の巻数を削減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-019118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、12相以外の相数の交流電力を生成するトランスを設計することが困難であった。
【0005】
そこで本発明は、任意の相数かつ、巻数が削減されたトランスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]本発明の一態様は、入力される3相交流のU相、V相、W相にそれぞれ対応するR相コア、S相コア、T相コアに巻かれた主巻線である、R相巻線、S相巻線、T相巻線と、3相である入力位相がn(nは自然数)倍された出力位相を生成する巻線であり、前記R相巻線、前記S相巻線、前記T相巻線がそれぞれ備える前記nに応じた数の枝巻線であって、R相、S相、T相のいずれかを基準相とし、他の2相を第1相、第2相とした場合に、前記第1相の巻線上からの分岐位置と、巻数が、前記基準相に対する前記出力位相の位相差を示す位相ベクトルを、前記基準相によるベクトルと、前記第1相によるベクトルとに分解することにより、定められている第1の枝巻線と、前記第2相の巻線上からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを、前記基準相によるベクトルと、前記第2相によるベクトルとに分解することにより、定められている第2の枝巻線と、を備えるトランスである。
【0007】
[2]また、本発明の一態様は、[1]に記載のトランスにおいて、R相、S相、T相のいずれかを基準相とした場合に、前記基準相の前記主巻線が備える前記枝巻線のうち、いずれか1つの枝巻線は、前記主巻線の中性点から分岐し、前記基準相の前記主巻線に対して極性が反転するように基準相のコアに巻かれるものである。
【0008】
[3]また、本発明の一態様は、[1]又は[2]に記載のトランスにおいて、前記第1の枝巻線が備える小枝巻線であって、前記第1の枝巻線からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを、前記第1相によるベクトル及び前記第2相によるベクトルの少なくともいずれかと、前記基準相によるベクトルに分解することにより定められる第1の小枝巻線と、前記第2の枝巻線が備える小枝巻線であって、前記第2の枝巻線からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを、前記第1相によるベクトル及び前記第2相によるベクトルの少なくともいずれかと、前記基準相によるベクトルに分解することにより定められる第2の小枝巻線と、の少なくともいずれかを前記枝巻線に代えて備えるものである。
【0009】
[4]また、本発明の一態様は、[1]から[3]のいずれかに記載のトランスにおいて、前記位相ベクトルを、前記基準相によるベクトルと、前記第1相又は前記第2相によるベクトルとに分解することにより、巻数が定められている枝巻線であって、前記基準相の前記主巻線が備える前記枝巻線のうち、前記主巻線の中性点から分岐し前記基準相の前記主巻線に対して極性が反転するように前記基準相のコアに巻かれた枝巻線である中央枝巻線をさらに備え、前記第1の小枝巻線は、前記中央枝巻線からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを前記基準相によるベクトルと、前記第1相によるベクトルとに分解することにより定められ、前記第2の小枝巻線は、前記中央枝巻線からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを前記基準相によるベクトルと、前記第2相によるベクトルとに分解することにより定められ、前記主巻線の巻数に対する前記第1の小枝巻線の巻数の割合の値と、前記主巻線の巻数に対する前記第2の小枝巻線の巻数の割合の値と、前記主巻線の巻数に対する前記中央枝巻線の巻数の割合の値とを足した値が、前記第1の小枝巻線と同一の前記位相ベクトルを生じる前記第1の枝巻線の巻数の前記主巻線の巻数に対する割合の値と、前記第2の小枝巻線と同一の前記位相ベクトルを生じる前記第2の枝巻線の巻数の前記主巻線の巻数に対する割合の値と、を足した値以下である場合に、前記第1の枝巻線及び前記第2の枝巻線に代えて、前記第1の小枝巻線及び前記第2の小枝巻線を備えるものである。
【0010】
[5]また、本発明の一態様は、[3]又は[4]のいずれかに記載のトランスにおいて、前記小枝巻線は、前記基準相の前記主巻線が備える前記枝巻線のうち、前記主巻線の中性点から分岐し前記基準相の前記主巻線に対して極性が反転するように前記基準相のコアに巻かれた枝巻線である中央枝巻線からさらに分岐し、前記第1の小枝巻線は、前記中央枝巻線からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを前記基準相によるベクトルと、前記第1相によるベクトルとに分解することにより、定められ、前記第2の小枝巻線は、前記中央枝巻線からの分岐位置と、巻数が、前記位相ベクトルを前記基準相によるベクトルと、前記第2相によるベクトルとに分解することにより、定められ、前記主巻線の巻数に対する前記第1の小枝巻線の巻数の割合の値が、前記主巻線の巻数に対する、前記第1の小枝巻線と同一の前記位相ベクトルを生成する前記第1の枝巻線の巻数の割合の値以下である場合に、前記第1の枝巻線に代えて前記第1の小枝巻線を備え、前記主巻線の巻数に対する前記第2の小枝巻線の巻数の割合の値が、前記主巻線の巻数に対する、前記第2の小枝巻線と同一の前記位相ベクトルを生成する前記第2の枝巻線の巻数の割合の値以下である場合に、前記第2の枝巻線に代えて前記第2の小枝巻線を備えるものである。
(【0011】以降は省略されています)

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