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公開番号2025009102
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023111867
出願日2023-07-07
発明の名称情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人クロスボーダー特許事務所
主分類G01S 13/90 20060101AFI20250110BHJP(測定;試験)
要約【課題】SAR画像を用いた時系列干渉解析、かつ、メタ情報に基づいてSAR画像を選定する技術において、フィルター処理に係るパラメータの設定においてメタ情報を活用することにより、SAR画像を用いた時系列干渉解析の精度向上を図りたい。
【解決手段】時系列干渉解析を実施する情報処理装置100は、候補選定部140と、処理パラメータ設定部130とを備える。候補選定部140は、時系列レーダ画像に基づいて生成された複数の画像ペアから、時系列干渉解析の精度に影響を与え得る状況を示すメタ情報に基づいて、時系列干渉解析において用いられる1つ以上の画像ペアを選定する。処理パラメータ設定部130は、メタ情報に基づいて、選定された各画像ペアに含まれている各レーダ画像に対するフィルター処理において用いられる処理パラメータを設定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
時系列干渉解析を実施する情報処理装置であって、
互いに異なる時点において撮影された複数のレーダ画像から成る時系列レーダ画像に基づいて生成された複数の画像ペアから、前記時系列レーダ画像の各レーダ画像を撮影した時点における状況を示す情報であって、前記時系列干渉解析の精度に影響を与え得る状況を示す情報であるメタ情報に基づいて、前記時系列干渉解析において用いられる画像ペアの候補から成る選定画像ペア群の要素として、1つ以上の画像ペアを選定する候補選定部と、
前記メタ情報に基づいて、前記選定画像ペア群に含まれている各画像ペアに含まれている各レーダ画像に対するフィルター処理において用いられる処理パラメータを設定する処理パラメータ設定部と
を備える情報処理装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記時系列レーダ画像の各レーダ画像は、SAR(Synthetic Aperture Radar)画像である請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記処理パラメータ設定部は、前記選定画像ペア群に含まれている各画像ペアに基づいて、各画像ペアに含まれている各レーダ画像に対応する処理パラメータを設定する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記処理パラメータ設定部は、前記選定画像ペア群に含まれている各画像ペアを対象画像ペアとしたとき、前記対象画像ペアに含まれている各レーダ画像を撮影した時点における各レーダ画像を撮影した衛星の位置間の距離に基づいて、前記対象画像ペアに含まれている各レーダ画像に対応する処理パラメータを設定する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記処理パラメータ設定部は、前記選定画像ペア群に含まれている各画像ペアと、前記選定画像ペア群に含まれている各画像ペアに含まれている各レーダ画像とのいずれかを対象画像としたとき、前記対象画像に対応するメタ情報と、前記対象画像に対応するメタ情報に対応する閾値であって、前記対象画像を前記時系列干渉解析の対象から除外することに用いられる閾値である除外閾値とに基づいて、前記対象画像に対応する処理パラメータを設定対象とするか否かを決定する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
時系列干渉解析を実施するコンピュータである情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記情報処理装置が、互いに異なる時点において撮影された複数のレーダ画像から成る時系列レーダ画像に基づいて生成された複数の画像ペアから、前記時系列レーダ画像の各レーダ画像を撮影した時点における状況を示す情報であって、前記時系列干渉解析の精度に影響を与え得る状況を示す情報であるメタ情報に基づいて、前記時系列干渉解析において用いられる画像ペアの候補から成る選定画像ペア群の要素として、1つ以上の画像ペアを選定し、
前記情報処理装置が、前記メタ情報に基づいて、前記選定画像ペア群に含まれている各画像ペアに含まれている各レーダ画像に対するフィルター処理において用いられる処理パラメータを設定する情報処理方法。
【請求項7】
時系列干渉解析を実施するコンピュータである情報処理装置が実行する情報処理プログラムであって、
互いに異なる時点において撮影された複数のレーダ画像から成る時系列レーダ画像に基づいて生成された複数の画像ペアから、前記時系列レーダ画像の各レーダ画像を撮影した時点における状況を示す情報であって、前記時系列干渉解析の精度に影響を与え得る状況を示す情報であるメタ情報に基づいて、前記時系列干渉解析において用いられる画像ペアの候補から成る選定画像ペア群の要素として、1つ以上の画像ペアを選定する候補選定処理と、
前記メタ情報に基づいて、前記選定画像ペア群に含まれている各画像ペアに含まれている各レーダ画像に対するフィルター処理において用いられる処理パラメータを設定する処理パラメータ設定処理と
を前記情報処理装置に実行させる情報処理プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
SARでは、飛翔体が移動しながらマイクロ波を地表に照射し、地表から反射したエコーを受信し、受信したエコーを信号処理することによりSAR画像を生成する。SARにより得られるレーダ画像は、振幅と位相を画素に有する。SARは、Synthetic
Aperture Radarの略語である。
SARでは、人工的に開口を合成することにより、大きな開口を持つアンテナを用いた場合と等価なレーダ画像が得られる。
【0003】
近年、SARにより得られる観測時期が互いに異なる複数のレーダ画像を使って、時系列干渉解析が行われている。時系列干渉解析を実施することにより、地表面の微細な相対変位を計測することができる。具体例として、衛星SARを用いて観測された互いに異なる観測日のデータセットを使って時系列干渉解析を行うことにより、工事に伴う地盤沈下、あるいは土砂災害による斜面変動等を計測することができる。
【0004】
時系列干渉解析に用いる複数のレーダ画像では、レーダ画像ごとにSAR衛星データの観測時期における条件が異なる。そのため、時系列干渉解析に用いるレーダ画像の画像ペアごとに位相差あるいはコヒーレンスのばらつきが異なる。SAR衛星データの観測時期における条件は、具体例として、気象、電離層の状態、あるいは土地被覆状態の差異といった条件である。
一般に、時系列干渉解析の処理結果は、処理に投入する干渉解析結果の質に依存する。そのため、位相差あるいはコヒーレンスのばらつきが大きいと、時系列干渉解析の処理結果の質も低下する。よって、目視にて干渉解析結果を確認し、位相あるいはコヒーレンスのばらつきが大きいものを手動で除去するという作業が必要であった。このような目視確認では、判断基準が運用者依存となり、品質が安定しないという課題があった。また、時系列干渉解析の適用範囲を広範囲化する際にシステムの自動化が困難であるという課題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-205146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1は、SAR画像を用いた時系列干渉解析において、雨量等のメタ情報に基づいてレーダ画像を選定する技術を開示してる。
しかしながら、特許文献1が開示している技術によれば、時系列干渉解析のパラメータ調整によっては活用可能なレーダ画像も含めて除外するため、時系列干渉解析において活用するレーダ画像に対応するメタ情報が示す条件によっては十分なデータ量を確保することができないという課題がある。
本開示は、SAR画像を用いた時系列干渉解析、かつ、メタ情報に基づいてSAR画像を選定する技術において、フィルター処理に係るパラメータの設定においてメタ情報を活用することにより、SAR画像を用いた時系列干渉解析の精度向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る情報処理装置は、
時系列干渉解析を実施する情報処理装置であって、
互いに異なる時点において撮影された複数のレーダ画像から成る時系列レーダ画像に基づいて生成された複数の画像ペアから、前記時系列レーダ画像の各レーダ画像を撮影した時点における状況を示す情報であって、前記時系列干渉解析の精度に影響を与え得る状況を示す情報であるメタ情報に基づいて、前記時系列干渉解析において用いられる画像ペアの候補から成る選定画像ペア群の要素として、1つ以上の画像ペアを選定する候補選定部と、
前記メタ情報に基づいて、前記選定画像ペア群に含まれている各画像ペアに含まれている各レーダ画像に対するフィルター処理において用いられる処理パラメータを設定する処理パラメータ設定部と
を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る情報処理装置は時系列干渉解析を実施する。ここで、時系列干渉解析はSAR画像を用いた時系列干渉解析であってもよい。また、本開示において、候補選定部は、メタ情報に基づいて、1つ以上の画像ペアを選定する。処理パラメータ設定部は、メタ情報に基づいて、フィルター処理において用いられる処理パラメータを設定する。設定された処理パラメータを用いてフィルター処理を実施することにより、活用可能なレーダ画像の量が増える。従って、本開示によれば、SAR画像を用いた時系列干渉解析、かつ、メタ情報に基づいてSAR画像を選定する技術において、フィルター処理に係るパラメータの設定においてメタ情報を活用することにより、SAR画像を用いた時系列干渉解析の精度向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1に係る情報処理装置100の構成例を示す図。
実施の形態1に係る情報処理装置100のハードウェア構成例を示す図。
実施の形態1に係る情報処理装置100の動作を示すフローチャート。
実施の形態1に係る処理パラメータ設定部130及び候補選定部140の処理を説明する図。
実施の形態1の変形例に係る情報処理装置100のハードウェア構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態の説明及び図面において、同じ要素及び対応する要素には同じ符号を付している。同じ符号が付された要素の説明は、適宜に省略又は簡略化する。図中の矢印はデータの流れ又は処理の流れを主に示している。また、「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」又は「サーキットリー」に適宜読み替えてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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