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公開番号2024175776
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023093771
出願日2023-06-07
発明の名称曲げの振動モードを推定する方法、構造物の曲げ剛性を推定する方法、プログラム、および、コンピュータ読み取り可能な記録媒体
出願人株式会社中電シーティーアイ
代理人弁理士法人岡田国際特許事務所
主分類E01D 22/00 20060101AFI20241212BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】構造物の振動における曲げの振動モードを1つのポイントで観測された振動の観測データから推定する。
【解決手段】曲げの振動モードを推定する方法は、変位時刻歴波形導出ステップと、ピックアップステップと、非定常振幅スペクトル導出ステップと、推定ステップと、を有する。変位時刻歴波形導出ステップでは、振動モードの動きがあらわれる座標面における面内2方向で見た、振動の変位時刻歴波形を、観測データから導出する。ピックアップステップでは、変位時刻歴波形において、上記動きの影響が卓越していると判定される時間範囲をピックアップする。非定常振幅スペクトル導出ステップでは、上記動きがあらわれる方向で見た、振動の非定常振幅スペクトルを導出する。推定ステップでは、上記非定常振幅スペクトルにおける、ピックアップステップでピックアップされた時間範囲に対応するスペクトル特性のデータから、振動モードを推定する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
構造物の振動における曲げの振動モードを、当該構造物上に設定された1つのポイントで観測された前記振動の観測データから推定する、曲げの振動モードを推定する方法であって、
前記振動モードの動きがあらわれる座標面における面内2方向で見た、前記振動の変位時刻歴波形を、前記観測データから導出する変位時刻歴波形導出ステップと、
前記変位時刻歴波形において、所定の基準に照らして前記動きの影響が卓越していると判定される時間範囲をピックアップするピックアップステップと、
前記動きがあらわれる方向で見た、前記振動の非定常振幅スペクトルを導出する非定常振幅スペクトル導出ステップと、
前記非定常振幅スペクトルにおける、前記ピックアップステップでピックアップされた時間範囲に対応するスペクトル特性のデータから、前記振動モードを推定する推定ステップと、
を有している、
曲げの振動モードを推定する方法。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
請求項1に記載された曲げの振動モードを推定する方法であって、
偶数次の前記振動モードにおいて節とみなすことができる場所を前記ポイントとして観測された前記観測データを使用して、前記変位時刻歴波形導出ステップを実行する、
曲げの振動モードを推定する方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載された曲げの振動モードを推定する方法であって、
前記ピックアップステップにおいて、前記時間範囲を複数ピックアップし、
前記推定ステップにおいて、前記ピックアップステップでピックアップされた複数の前記時間範囲に対応する前記各データを平滑化して得た前記スペクトル特性のピークから、前記振動モードのうちの1次モードを推定する、
曲げの振動モードを推定する方法。
【請求項4】
請求項3に記載された曲げの振動モードを推定する方法であって、
前記推定ステップが、
前記スペクトル特性から前記ピークを複数探し出す探し出しステップと、
前記探し出しステップで探し出された前記ピークのうち、最大の前記ピークを前記1次モードだと推定する1次モード推定ステップと、
aを2以上の自然数として、前記探し出しステップで探し出された前記ピークのうち、前記1次モードだと推定された前記ピークのa倍の振動周波数を有する前記ピークを、前記振動モードのうちのa次モードだと推定するa次モード推定ステップと、
を有している、
曲げの振動モードを推定する方法。
【請求項5】
請求項4に記載された曲げの振動モードを推定する方法を使用して、前記a次モードだと推定された前記ピークの振動周波数を取得し、
取得された振動周波数に基づいて前記構造物の曲げ剛性を推定する、
構造物の曲げ剛性を推定する方法。
【請求項6】
構造物の振動における曲げの振動モードを、当該構造物上に設定された1つのポイントで観測された前記振動の観測データから推定する機能を、コンピューターに実現させるプログラムであって、
前記振動モードの動きがあらわれる座標面における面内2方向で見た、前記振動の変位時刻歴波形を、前記観測データから導出する変位時刻歴波形導出機能と、
前記変位時刻歴波形において、所定の基準に照らして前記動きの影響が卓越していると判定される時間範囲をピックアップするピックアップ機能と、
前記動きがあらわれる方向で見た、前記振動の非定常振幅スペクトルを導出する非定常振幅スペクトル導出機能と、
前記非定常振幅スペクトルにおける、前記ピックアップ機能によってピックアップされた時間範囲に対応するスペクトル特性のデータから、前記振動モードを推定する推定機能と、
を、前記コンピューターに実現させる、
プログラム。
【請求項7】
構造物の振動における曲げの振動モードを、当該構造物上に設定された1つのポイントで観測された前記振動の観測データから推定する機能を、コンピューターに実現させるプログラムが記録された、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記振動モードの動きがあらわれる座標面における面内2方向で見た、前記振動の変位時刻歴波形を、前記観測データから導出する変位時刻歴波形導出機能と、
前記変位時刻歴波形において、所定の基準に照らして前記動きの影響が卓越していると判定される時間範囲をピックアップするピックアップ機能と、
前記動きがあらわれる方向で見た、前記振動の非定常振幅スペクトルを導出する非定常振幅スペクトル導出機能と、
前記非定常振幅スペクトルにおける、前記ピックアップ機能によってピックアップされた時間範囲に対応するスペクトル特性のデータから、前記振動モードを推定する推定機能と、
を、前記コンピューターに実現させるプログラムが記録された、
コンピュータ読み取り可能な記録媒体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、曲げの振動モードを推定する方法、構造物の曲げ剛性を推定する方法、プログラム、および、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、橋梁などの構造物に対して、その振動の観測データから、構造物における曲げの振動モードなどの振動性状を把握しようとする研究が行われてきた(例えば下記の非特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
季亮、大久保孝昭、松本慎也、宮本文穂:「報告 無線加速度センサを用いた振動計測システムの老朽橋梁への適用と有効性」、コンクリート工学年次論文集、Vol.36、No2、2014
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記非特許文献1に記載された研究で用いられている従来の技術では、構造物における曲げの振動モードを把握するために、構造物上に設定した複数のポイントにそれぞれ観測装置をセットして、これらすべての観測装置の観測データを解析する必要があった。
【0005】
本開示は、構造物の振動における曲げの振動モードを、この構造物上に設定された1つのポイントで観測された振動の観測データから推定することを可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、構造物の振動における曲げの振動モードを、この構造物上に設定された1つのポイントで観測された振動の観測データから推定する、曲げの振動モードを推定する方法を包含する。この曲げの振動モードを推定する方法は、それぞれ後述する変位時刻歴波形導出ステップと、ピックアップステップと、非定常振幅スペクトル導出ステップと、推定ステップと、を有している。ここで、変位時刻歴波形導出ステップでは、振動モードの動きがあらわれる座標面における面内2方向で見た、振動の変位時刻歴波形を、観測データから導出する。また、ピックアップステップでは、変位時刻歴波形において、所定の基準に照らして上記動きの影響が卓越していると判定される時間範囲をピックアップする。また、非定常振幅スペクトル導出ステップでは、上記動きがあらわれる方向で見た、振動の非定常振幅スペクトルを導出する。また、推定ステップでは、上記非定常振幅スペクトルにおける、ピックアップステップでピックアップされた時間範囲に対応するスペクトル特性のデータから、振動モードを推定する。
【0007】
上記の方法によれば、1つのポイントで観測された振動の変位時刻歴波形から、推定対象となる振動モードの動きの影響が卓越されるとき(構造物が、おおむね振動モードの動きに沿った動きをしているとき)の時間範囲をピックアップすることができる。そして、この時間範囲に対応する、振動の非定常振幅スペクトルのスペクトル特性から、構造物の振動における曲げの振動モードを推定することができる。
【0008】
1つの好ましい実施態様では、偶数次の振動モードにおいて節とみなすことができる場所をポイントとして観測された観測データを使用して、変位時刻歴波形導出ステップを実行する。
【0009】
この場合、振動の変位時刻歴波形から、偶数次の振動モードによる動きの影響を取り除くことで、この変位時刻歴波形をより単純なものとすることができる。そして、ピックアップステップにおいて、振動モードの動きが卓越している時間範囲をピックアップする精度を向上させ、振動モードの推定精度を向上させることができる。
【0010】
別の好ましい実施態様では、ピックアップステップにおいて、上記時間範囲を複数ピックアップする。また、推定ステップにおいて、ピックアップステップでピックアップされた複数の時間範囲に対応する各データを平滑化して得たスペクトル特性のピークから、振動モードのうちの1次モードを推定する。
(【0011】以降は省略されています)

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