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公開番号
2024145546
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023057943
出願日
2023-03-31
発明の名称
クロムめっき液の精製装置および精製方法
出願人
福岡県
,
有限会社深田ハードクローム
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C25D
21/22 20060101AFI20241004BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】大掛かりな設置スペースや配管工事等が不要で、かつ、多くのクロムめっき液を処理することができる可搬型のクロムめっき液の精製装置を提供する。
【解決手段】不純物金属イオンを含むクロムめっき液を精製する可搬型の精製装置1は、陽イオン交換樹脂が充填された樹脂充填層を備えたイオン交換樹脂塔110と、酸が収容されたタンク40と、クロムめっき液をイオン交換樹脂塔110に供給するめっき液送液経路と、水をイオン交換樹脂塔110に供給する送水経路と、ガスをイオン交換樹脂塔110に供給するガス吹き込み経路と、酸をイオン交換樹脂塔110に供給する酸送液経路と、イオン交換樹脂塔110からクロムめっき液、水、ガスおよび酸を排出する排出経路と、台車120a、120bとを有する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
不純物金属イオンを含むクロムめっき液を精製する可搬型の精製装置であって、
前記精製装置は、
不純物金属イオンを除去するための陽イオン交換樹脂が充填された樹脂充填層を備えたイオン交換樹脂塔と、
前記樹脂充填層を再生するための酸が収容されたタンクと、
クロムめっき浴内の前記クロムめっき液を、前記イオン交換樹脂塔に供給するめっき液送液経路と、
水を、前記イオン交換樹脂塔に供給する送水経路と、
ガスを、前記イオン交換樹脂塔に吹込むガス吹き込み経路と、
前記タンクに収容された前記酸を、前記イオン交換樹脂塔に供給する酸送液経路と、
前記クロムめっき液、前記水、前記ガスおよび前記酸を、前記イオン交換樹脂塔から排出する排出経路と、
前記精製装置を移動させるための台車と、
を有する、精製装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記ガス吹込み経路が、前記樹脂充填層中にまたは前記樹脂充填層の下方からガスを吹き込む第1のガス吹き込み経路と、前記樹脂充填層の上方からガスを吹き込む第2のガス吹き込み経路とを有し、
前記排出経路が、前記第1のガス吹き込み経路から吹き込まれたガスを、前記樹脂充填層の上方を通して前記イオン交換樹脂塔の外に排出する排出経路と、前記第2のガス吹き込み経路から吹き込まれたガスを、前記樹脂充填層を通して前記イオン交換樹脂塔の外に排出する排出経路とを有する、請求項1に記載の精製装置。
【請求項3】
前記陽イオン交換樹脂の充填量が、45~200Lである、請求項1または2に記載の精製装置。
【請求項4】
前記めっき液送液経路、前記送水経路、前記ガス吹込み経路、前記酸送液経路および前記排出経路にバルブが設けられており、1以上の前記バルブの開閉を自動で制御するための制御ユニットを有する、請求項1または2に記載の精製装置。
【請求項5】
前記タンクの容積は、前記樹脂充填層の体積に対して2倍以上である、請求項1または2に記載の精製装置。
【請求項6】
不純物金属イオンを含むクロムめっき液を精製するクロムめっき液の精製方法であって、
前記クロムめっき液を陽イオン交換樹脂が充填された樹脂充填層を有するイオン交換樹脂塔に通液し、精製したクロムめっき液を得るめっき液精製処理と、前記めっき液精製処理後の前記陽イオン交換樹脂を再生する樹脂再生処理と、を行うものであり、
前記樹脂再生処理が、
前記イオン交換樹脂塔に水を供給した後、撹拌して前記陽イオン交換樹脂を洗浄するバッチ式の水洗工程と、
前記水洗工程後の前記イオン交換樹脂塔に酸を供給した後、撹拌して前記陽イオン交換樹脂を再生するバッチ式の再生工程とを有する、クロムめっき液の精製方法。
【請求項7】
請求項1に記載の精製装置を用いて、不純物金属イオンを含むクロムめっき液を精製するクロムめっき液の精製方法であって、
前記クロムめっき液を前記イオン交換樹脂塔に通液し、精製したクロムめっき液を得るめっき液精製処理と、前記めっき液精製処理後の前記陽イオン交換樹脂を再生する樹脂再生処理とを行うものであり、
前記樹脂再生処理が、
前記イオン交換樹脂塔に水を供給した後、撹拌して前記陽イオン交換樹脂を洗浄するバッチ式の水洗工程と、
前記水洗工程後の前記イオン交換樹脂塔に酸を供給した後、撹拌して前記陽イオン交換樹脂を再生するバッチ式の再生工程とを有する、クロムめっき液の精製方法。
【請求項8】
前記水洗工程における撹拌および前記再生工程における撹拌が、ガスをバブリングさせることで行われる、請求項6または7に記載の精製方法。
【請求項9】
前記再生工程における洗浄時間は、1回あたり5~60分である、請求項6または7に記載の精製方法。
【請求項10】
前記水洗工程および前記再生工程は、それぞれ連続して2回以上行われる、請求項6または7に記載の精製方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロムめっき液の精製装置および精製方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
クロムめっき液は、めっき作業を繰り返すに従って、めっきを施される基材から溶出した鉄イオンや銅イオンなどの不純物金属イオンが蓄積していく。不純物金属イオンが管理値以上に蓄積すると、めっきの光沢範囲が狭くなるなどめっき品質に悪影響を及ぼすため、クロムめっき液は、不純物金属イオンの除去が必要となる。
【0003】
クロムめっき液の精製方法やクロム廃液の処理方法として、主に、隔膜電解法とイオン交換樹脂法が知られている。隔膜電解法は、隔膜電解により陰極槽に集められた不純物金属イオンを陰極のpH上昇により水酸化物として沈殿除去する方法であるが、高濃度クロム酸に耐えうる電解膜が必要であり、また、電流効率が低いため精製に時間がかかるという問題がある。
【0004】
イオン交換樹脂法は、イオン交換樹脂により不純物金属イオンを吸着除去する方法であり、隔膜電解法に比べて処理効率が高い点で有効な方法である。このイオン交換樹脂法を行うイオン交換装置としては、プラント型、ボンベ(カートリッジ)型が知られている。
【0005】
プラント型のイオン交換装置は、大規模工場における大量の廃水処理などのために、工場内に据え付け設置されたイオン交換装置である。プラント型のイオン交換装置は、同じく工場内に設置された配管を通してめっき槽からイオン交換樹脂塔にクロムめっき液を通液して不純物金属イオンを吸着除去することが可能である。また、飽和した樹脂に、同じく工場内に設置された配管を通して酸を通液し、樹脂を再生することが可能である。
【0006】
プラント型のイオン交換装置に関するものとして、例えば、特許文献1には、クロムめっき浴またはクロメート浴中のCr(III)および不純物陽イオンを含有する劣化したクロムめっき液または劣化したクロメート液を精製するクロムめっき液またはクロメート液の精製装置であって、クロムめっき液またはクロメート液を循環可能に貯留する循環槽と、前記クロムめっき液またはクロメート液を循環させる循環手段と、循環される前記クロムめっき液またはクロメート液が脱液状態で通液される陽イオン交換樹脂塔と、陽イオン交換樹脂塔内に残留したクロムめっき液またはクロメート液を塔外に回収する回収手段と、を具備するクロムめっき液またはクロメート液の精製装置が開示されている。
【0007】
ボンベ型(カートリッジ型)のイオン交換装置は、主に低濃度のクロム廃水用として、イオン交換樹脂カートリッジに重金属を含む水を通液して、不純物イオンを吸着除去する方法である。
【0008】
ボンベ型のイオン交換装置を備えたクロムめっき液の処理に関するものとして、特許文献2には、輸送車両上に設けられた複数のイオン交換装置と、地上に設けられた老廃クロム溶液の貯槽と、前記車両上のイオン交換装置と地上の老廃溶液貯槽とを接続するフレキシブルホ-スと、前記車両上の複数のイオン交換装置を接続するフレキシブルホ-スと、前記複数のイオン交換装置に老廃クロム溶液を通液して精製されたクロム溶液を地上にて収容する貯槽と、前記老廃溶液を精製してイオン交換樹脂が飽和した車両上のイオン交換装置を再生する再生専門工場と、を有して成る老廃クロム溶液の精製再利用装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平9-228069号公報
特許第3816547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
プラント型のイオン交換装置は、イオン交換装置及び配管の設備が大掛かりとなる。そのため、工場内の装置の設置スペース確保や、配管工事、設備費用の点から、実施条件が限られていた。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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