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公開番号2025112599
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024006923
出願日2024-01-19
発明の名称二次電池の充放電の制御方法
出願人トヨタバッテリー株式会社
代理人個人
主分類H01M 10/44 20060101AFI20250725BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】使用する電圧の範囲を電池の状態に応じて安全かつ効率的に制御すること。
【解決手段】リチウムイオン二次電池を測定して測定電流AM[A]、測定電圧VM[V]、測定温度TM[°C]の情報を取得する(S1)。次に電池モデルにより推定電圧VES[V]を推定する(S2)。そして電池モデルを補正する(S3)。定められた設定時間t1[s]、一定の電流I[A]の範囲で流れている場合に、設定時間t1[s]の入出力電力量P[Wh]と終了時の充放電終止電圧VE[V]の組み合わせのサンプルをSOC:S[%]ごとに分けて収集する(S4)。次に、SOC:S[%]毎の入出力電力量P[Wh]と充放電終止電圧VE[V]との実力関係を導く(S6,S7)。そして、実力関係から許容最大放電電力量PDmax[Wh]を入出力電力制限値として設定する(S8~S9)。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
制御装置による二次電池の充放電の制御方法であって、
前記制御装置は、
前記二次電池を測定して取得した測定電流A

[A]、測定電圧V

[V]、測定温度T

[°C]の情報を取得する情報取得のステップと、
前記情報取得のステップで取得した測定電流A

[A]、測定温度T

[°C]の情報に基づいて、電池モデルにより推定電圧V
ES
[V]を推定する電池電圧推定のステップと、
前記情報取得のステップで取得した測定電圧V

[V]と、前記電池電圧推定のステップで推定した推定電圧V
ES
[V]とを比較して前記二次電池の前記電池モデルを補正する電池モデル補正のステップと、
前記二次電池に電流I[A]が、定められた設定時間t

[s]、一定の電流I[A]の範囲で流れている場合に、前記設定時間t

[s]の入出力電力量P[Wh]と終了時の充放電終止電圧V

[V]の組み合わせのサンプルを前記二次電池のSOC:S[%]ごとに分けて収集するサンプル収集のステップと、
前記サンプル収集のステップで収集した、複数の前記入出力電力量P[Wh]と前記充放電終止電圧V

[V]と前記SOC:S[%]とから、前記SOC:S[%]毎の前記入出力電力量P[Wh]と充放電終止電圧V

[V]との実力関係を導く実力関係導出のステップと、
前記実力関係から前記二次電池が特定のSOC:S[%]において、設定した許容下限電圧V

[V]を下回らない許容できる許容最大放電電力量PD
max
[Wh]、又は設定した許容上限電圧V

[V]を上回らない許容できる許容最大充電電力量PC
max
[Wh]を入出力電力制限値として設定する入出力電力制限値決定のステップと
を実行することを特徴とする二次電池の充放電の制御方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記入出力電力制限値決定のステップにおいて決定された許容最大放電電力量PD
max
[Wh]に基づいて前記電池モデルにより、許容下限電圧V

[V]を設定し、又は許容最大充電電力量PC
max
[Wh]に基づいて前記電池モデルにより、許容上限電圧V

[V]を設定する許容上下限電圧値設定のステップをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項3】
前記電池電圧推定のステップにおける前記電池モデルは、等価回路により推定電圧V
ES
[V]を推定することを特徴とする請求項1に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項4】
前記電池モデル補正のステップにおいて、
前記情報取得のステップで取得した測定電圧V

[V]と、前記電池電圧推定のステップで推定した推定電圧V
ES
[V]との電圧差ΔV[V]に基づいて、当該電圧差ΔV[V]を解消するように前記電池モデルの設定値を修正することで前記二次電池の前記電池モデルを補正することを特徴とする請求項3に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項5】
前記サンプル収集のステップにおいて、
前記二次電池に電流I[A]を測定する設定時間t

[s]が、5[s]以上であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項6】
前記サンプル収集のステップにおいて、
前記二次電池に電流I[A]の範囲が、±10[%]の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項7】
前記サンプル収集のステップにおいて、
前記二次電池のSOC:S[%]は、使用が想定されるSOC[%]の帯域を複数の帯域に分けてサンプルを収集することを特徴とする請求項1に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項8】
前記実力関係導出のステップにおいて、
前記サンプル収集のステップで収集した、複数の入出力電力量P[Wh]と前記充放電終止電圧V

[V]と前記SOC:S[%]を両対数グラフ上にプロットすることを特徴とする請求項1に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項9】
前記入出力電力制限値決定のステップにおいて、
前記両対数グラフ上にプロットした点を最小二乗法で求めた近似直線により、前記充放電終止電圧V

[V]から前記入出力電力量P[Wh]を推定することを特徴とする請求項8に記載の二次電池の充放電の制御方法。
【請求項10】
前記二次電池が前記SOC:S[%]において、設定した許容下限電圧V

[V]を下回らない許容できる最大電力量P
max
[Wh]または設定した許容上限電圧V

[V]を上回らない許容できる最大電力量P
max
[Wh]を入出力電力制限値として設定することを特徴とする請求項9に記載の二次電池の充放電の制御方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
二次電池の充放電の制御方法に係り、詳しくは使用する電圧の範囲を電池の状態に応じて安全かつ効率的に制御する二次電池の充放電の制御方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
二次電池、特に電気自動車やハイブリッド自動車に搭載された駆動用のリチウムイオン二次電池などでは、急加速や、制動による回生電流、急速充電などで、大電流により充放電が行われる。このような二次電池の設計段階では、製造者が想定した条件でのおおよその使用時間や使用年数をあらわした実力または実力値を見積もっている。この製造者が想定した二次電池の実力に応じて上下限電圧を設定し、この上下限電圧に基づいて、充放電における電力の制限であるパワーリミットを設けて、充放電を制御している。
【0003】
しかしながら、使用履歴のある二次電池の場合、製造者が想定した条件とは異なった条件で使用されている可能性があり、その時点の実力も不明である。実力が不明な場合、初期設定したままの上下限電圧やパワーリミットに基づいて充放電を制御すると、電池寿命や効率の点から適切な制御とはならない場合がある。
【0004】
そこで、例えば特許文献1には、車両駆動電力供給用の電池について充電電力制限値を求める充電電力制限値演算装置において、電池の電力授受状態を検出する使用状態検出部の検出結果に基づいて電池状態量を求める。また、充電電流制限値で電池を充電したときの充電可能電力を、電池状態量に基づいて求める。また、充電電圧制限値で電池を充電したときの充電可能電力を、電池状態量に基づいて求める。これとともに、出力電圧と充電電圧制限値との比較結果に応じて充電可能電力を選択し、充電可能電力の時間変化を示す充電可能電力特性を選択結果に基づいて求める。このような発明であれば、電池の使用条件に応じて最適に充電電力制限値を求めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-041441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されたような発明であると、実測値から推定した電池状態を基に放電電力制限値を推定しているが、電池モデルの推定値と実測値との誤差から制限値を算出していないので汎用性が低い。
【0007】
本発明の二次電池の充放電の制御方法が解決しようとする課題は、使用する電圧の範囲を電池の状態に応じて安全かつ効率的に充放電を制御することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の二次電池の充放電の制御方法では、制御装置による二次電池の充放電の制御方法であって、前記制御装置は、前記二次電池を測定して取得した測定電流A

[A]、測定電圧V

[V]、測定温度T

[°C]の情報を取得する情報取得のステップと、前記情報取得のステップで取得した測定電流A

[A]、測定温度T

[°C]の情報に基づいて、電池モデルにより推定電圧V
ES
[V]を推定する電池電圧推定のステップと、前記情報取得のステップで取得した測定電圧V

[V]と、前記電池電圧推定のステップで推定した推定電圧V
ES
[V]とを比較して前記二次電池の前記電池モデルを補正する電池モデル補正のステップと、前記二次電池に電流I[A]が、定められた設定時間t

[s]、一定の電流I[A]の範囲で流れている場合に、前記設定時間t

[s]の入出力電力量P[Wh]と終了時の充放電終止電圧V

[V]の組み合わせのサンプルを前記二次電池のSOC:S[%]ごとに分けて収集するサンプル収集のステップと、前記サンプル収集のステップで収集した、複数の前記入出力電力量P[Wh]と前記充放電終止電圧V

[V]と前記SOC:S[%]とから、前記SOC:S[%]毎の前記入出力電力量P[Wh]と充放電終止電圧V

[V]との実力関係を導く実力関係導出のステップと、前記実力関係から前記二次電池が特定のSOC:S[%]において、設定した許容下限電圧V

[V]を下回らない許容できる許容最大放電電力量PD
max
[Wh]、又は設定した許容上限電圧V

[V]を上回らない許容できる許容最大充電電力量PC
max
[Wh]を入出力電力制限値として設定する入出力電力制限値決定のステップとを実行することを特徴とする。
【0009】
前記入出力電力制限値決定のステップにおいて決定された許容最大放電電力量PD
max
[Wh]に基づいて前記電池モデルにより、許容下限電圧V

[V]を設定し、又は許容最大充電電力量PC
max
[Wh]に基づいて前記電池モデルにより、許容上限電圧V

[V]を設定する許容上下限電圧値設定のステップをさらに備えることができる。
【0010】
前記電池電圧推定のステップにおける前記電池モデルは、等価回路により推定電圧V
ES
[V]を推定するようにしてもよい。
前記電池モデル補正のステップにおいて、前記情報取得のステップで取得した測定電圧V

[V]と、前記電池電圧推定のステップで推定した推定電圧V
ES
[V]との電圧差ΔV[V]に基づいて、当該電圧差ΔV[V]を解消するように前記電池モデルの設定値を修正することで前記二次電池の前記電池モデルを補正するようにしてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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