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公開番号2025061940
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-11
出願番号2025013062,2020197198
出願日2025-01-29,2020-11-27
発明の名称保護素子
出願人デクセリアルズ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01H 85/175 20060101AFI20250404BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ヒューズエレメントの溶断時に発生するアーク放電が小規模となる小型化可能な保護素子を提供する。
【解決手段】第1端部21と第2端部22との間に切断部23を有し、第1端部21から第2端部22に向かう第1方向に通電されるヒューズエレメント2と、絶縁材料からなり、切断部23が収納される収容部60が内部に設けられたケース6とが備えられ、切断部23の第1方向断面における厚み方向の長さH23が、第1方向断面における厚み方向と交差する幅方向の長さ以下であり、収容部60内には、厚み方向に対向する第1壁面60cおよび第2壁面60dが設けられ、第1壁面60cと第2壁面60dとの間の厚み方向の距離H6が、切断部23の厚み方向の長さH23の10倍以下である保護素子100とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
第1端部と第2端部との間に切断部を有し、前記第1端部から前記第2端部に向かう第1方向に通電されるヒューズエレメントと、
絶縁材料からなり、前記切断部が収納される収容部が内部に設けられたケースと、が備えられ、
前記切断部の前記第1方向断面における厚み方向の長さが、前記第1方向断面における前記厚み方向と交差する幅方向の長さ以下であり、
前記収容部内には、前記厚み方向に対向する第1壁面および第2壁面が設けられ、
前記第1壁面と前記第2壁面との間の前記厚み方向の距離が、前記切断部の前記厚み方向の長さの10倍以下であり、
前記切断部が、前記第1壁面と前記第2壁面の一方または両方と接して配置され、
前記収容部内には、前記幅方向に対向する第3壁面と第4壁面とが設けられ、
前記ケースが、耐トラッキング指標CTIが400V以上の樹脂材料で形成されている保護素子。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記第1壁面と前記第2壁面との間の前記厚み方向の距離が、前記切断部の前記厚み方向の長さの5倍以下である請求項1に記載の保護素子。
【請求項3】
前記第1壁面と前記第2壁面との間の前記厚み方向の距離が、前記切断部の前記厚み方向の長さの2倍以下である請求項1に記載の保護素子。
【請求項4】
前記ヒューズエレメントが、平板状または線状である請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の保護素子。
【請求項5】
前記第1端部が、第1端子と電気的に接続され、前記第2端部が、第2端子と電気的に接続されている請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の保護素子。
【請求項6】
前記ヒューズエレメントの溶融温度が600℃以下である請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の保護素子。
【請求項7】
前記ヒューズエレメントの溶融温度が400℃以下である請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の保護素子。
【請求項8】
前記ヒューズエレメントが、低融点金属からなる内層と、高融点金属からなる外層とが厚み方向に積層された積層体からなる、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の保護素子。
【請求項9】
前記低融点金属は、SnもしくはSnを主成分とする金属からなり、
前記高融点金属は、AgもしくはCu、またはAgもしくはCuを主成分とする金属からなる請求項8に記載の保護素子。
【請求項10】
前記ケースが、耐トラッキング指標CTIが600V以上の樹脂材料で形成されている請求項1~請求項9のいずれか一項に記載の保護素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、保護素子に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電流経路に定格を超える電流が流れたときに、発熱して溶断し、電流経路を遮断するヒューズエレメントがある。ヒューズエレメントを備える保護素子(ヒューズ素子)は、例えば、電気自動車など幅広い分野で使用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、主に自動車用電気回路等に用いられるヒューズエレメントが記載されている。特許文献1には、両端部に位置する端子部の間に連結された2つのエレメントと、当該エレメントの略中央部に設けられた溶断部と、を備えるヒューズエレメントが記載されている。特許文献1には、ケーシングの内部に2枚組のヒューズエレメントが格納され、ヒューズエレメントとケーシングとの間に、消弧材を封入したヒューズが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-004634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
高電圧かつ大電流の電流経路に設置される保護素子において、ヒューズエレメントが溶断されると、アーク放電が発生しやすい。大規模なアーク放電が発生すると、ヒューズエレメントが収納されているケースが破壊されてしまう場合がある。このため、従来の技術では、保護素子を設置する電流経路の電圧が高くなり電流が大きくなるほど、大型のケースにヒューズエレメントを収納した保護素子が用いられている。
【0006】
しかしながら、ヒューズエレメントを収納するケースが大型になればなるほど、ケースに使用する材料が多く必要となる。また、保護素子においては、小型軽量化することが求められている。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、ヒューズエレメントの溶断時に発生するアーク放電が小規模となる小型化可能な保護素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決し、ヒューズエレメントの溶断時に発生するアーク放電が小規模となる小型の保護素子を得るために、ヒューズエレメントの切断部が収納されるケースにおける収容部の大きさに着目し、以下に示すように鋭意検討を重ねた。
すなわち、後述するように、厚みが0.2mmであり、幅が6.5mmであるヒューズエレメントをケースの収容部内に設置し、収容部内におけるヒューズエレメントの厚み方向の距離を0.75mmとした保護素子Aを製造し、電圧150V、電流190Aの電流経路に設置して、電流遮断を行った。
【0008】
また、保護素子Aと同じヒューズエレメントが備えられ、ケースの収容部内におけるヒューズエレメントの厚み方向の距離を14mmとした保護素子Bを製造し、電圧150V、電流190Aの電流経路に設置して、電流遮断を行った。
その結果、保護素子Bでは、大規模なアーク放電が発生した。一方、保護素子Aの保護素子では、保護素子Bと比較して、アーク放電が非常に小規模であった。これは、以下に示す理由によるものであると推定される。
【0009】
図15は、保護素子Aにおけるヒューズエレメントの切断部の電気力線密度を説明するための図面である。図16は、保護素子Bにおけるヒューズエレメントの切断部の電気力線密度を説明するための図面である。
図15および図16において、符号2はヒューズエレメントを示し、符号61は第1端子を示し、符号62は第2端子を示している。符号6はケースを示している。符号4は、電気力線を示している。電気力線とは、Q「C」の電荷からQ/ε「本」の電荷がでて、-Q「C」の電荷にQ/ε「本」入ることを表す線である。
【0010】
保護素子Aと保護素子Bとでは、ヒューズエレメントが同じで、遮断時の電圧および電流が同じであるから、アーク放電により発生した電気力線の密度は同じとなる。このため、図15および図16に示すように、ケース6の収容部内におけるヒューズエレメントの厚み方向の距離が長いものほど、電気力線4の本数が多くなり、上記距離が短いほど電気力線4の本数が少なくなると推定される。すなわち、電荷(熱電子)同士は同極(マイナス)であり反発するため、同じ放電条件では、上記距離に関わらず電荷同士の間隔(電気力線の密度)は同じとなる。このことから、上記距離が長いと移動電荷量が多くなってアーク放電が大規模となり、上記距離が短いと移動電荷量が少なくなってアーク放電が小規模になるものと推定される。
(【0011】以降は省略されています)

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