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公開番号2024155204
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023069685
出願日2023-04-20
発明の名称シリンダー式ミル
出願人個人
代理人個人
主分類B02C 7/02 20060101AFI20241024BHJP(破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理)
要約【課題】大きな力が必要でなく、破砕効率が格段に向上するミルを提供する。
【解決手段】円筒状の内刃本体の内周面に周方向と交わる方向へ突設した複数の内刃を、内刃本体の周方向へ適宜距離を隔てて配してなる内刃部材3と、内刃本体内に挿入された柱状の外刃本体の周面に、前記内刃と交差する複数の外刃を、外刃本体の周方向へ適宜距離を隔てて配してなる外刃部材4と、前記外刃本体にその回転軸上に固定したシャフト5と、を備え、該シャフトによって外刃部材を所定方向へ回転させるように構成してなり、内刃本体及び外刃本体の一端側である入側に投入された被破砕物CBを前記内刃と外刃とで挟んでこれを破砕し、内刃本体及び外刃本体の出側から排出するようになしたミルであって、前記内刃に第2アーチ刃と窓部、及び前記外刃に第1アーチ刃とデント部を設けた。
【選択図】図18
特許請求の範囲【請求項1】
円筒状の内刃本体の内周面に周方向と交わる方向へ突設した複数の内刃を、内刃本体の周方向へ適宜距離を隔てて配してなる内刃部材と、
内刃本体内に挿入された柱状の外刃本体の周面に、前記内刃と交差する複数の外刃を、外刃本体の周方向へ適宜距離を隔てて配してなる外刃部材と、
前記外刃本体にその回転軸上に固定したシャフトと、
を備え、
該シャフトによって外刃部材を所定方向へ回転させるように構成してなり、内刃本体及び外刃本体の一端側である入側に投入された被破砕物を前記内刃と外刃とで挟んでこれを破砕し、内刃本体及び外刃本体の出側から排出するようになしたミルにおいて、
前記外刃本体の上部は、前記外刃の中心軸と平行な中心軸を有する半円錐形状の形状を有し、半円錐の底面縁周面にはアーチ状の第1アーチ刃を複数設けてあること、
を特徴とするミル。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
円筒状の内刃本体の内周面に周方向と交わる方向へ突設した複数の内刃を、内刃本体の周方向へ適宜距離を隔てて配してなる内刃部材と、
内刃本体内に挿入された柱状の外刃本体の周面に、前記内刃と交差する複数の外刃を、外刃本体の周方向へ適宜距離を隔てて配してなる外刃部材と、
前記外刃本体にその回転軸上に固定したシャフトと、
を備え、
該シャフトによって外刃部材を所定方向へ回転させるように構成してなり、内刃本体及び外刃本体の一端側である入側に投入された被破砕物を前記内刃と外刃とで挟んでこれを破砕し、内刃本体及び外刃本体の出側から排出するようになしたミルにおいて、
前記外刃本体の下部は、前記外刃の中心軸と平行な中心軸を有する円柱状の形状を有し、円柱の側面にはアーチ状に凹むデント部を連続で複数設け、前記デント部の縁に刃を壁面は2つの平面とR面、底面は2つの直線と弧を設けており、前記デント部が被破砕物の破砕と後記内刃部本体の下部にある複数の三角状の壁を成す同一の三角形状の窓部の外へ押し出すこと、
を特徴とするミル。
【請求項3】
前記内刃部本体の上部には、内刃本体の中心軸と平行をなす軸に対して前記外刃の傾斜方向とは反対の方向へ傾斜させた複数のアーチ状の第2アーチ刃が設けてある請求項又は1請求項2に記載のミル。
【請求項4】
前記内刃部本体の下部には、複数の三角状の壁を成す同一の三角形状の窓部が連続で複数設け、前記三角形状の窓部の縁に刃を設けてある請求項2に記載のミル。
【請求項5】
前記外刃本体上部の半円錐形状の斜面上に、前記第1アーチ刃と前記第1アーチ刃の間には、回転軸と平行の壁面があり、同一の形状の「へ」の字型の壁面を成す凹部が複数均一間隔で設け、
前記凹部の壁面は、回転駆動される外刃本体の投入される被破砕物に当接して、回転方向に被破砕物を第1アーチ刃と内刃の第2アーチ刃が接する場所に押し込む、
ことを特徴とする請求項3に記載のミル。
【請求項6】
前記外刃本体上部の半円錐形状の斜面の角度は、水平面に対し5度乃至60度の角度を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のミル。
【請求項7】
前記外刃本体上部の半円錐形状の斜面上に設けられた前記凹部の底面は、水平面に対し0度乃至60度の角度を有する、
ことを特徴とする請求項5に記載のミル。
【請求項8】
前記内刃部本体の上部に設けられた第2アーチ刃は、回転軸方向に対し5度から60度の角度を有する、
事を特徴とする請求項3に記載のミル。
【請求項9】
前記内刃部本体の上部に設けられた第2アーチ刃は、2mm乃至5mm間隔で設けられている、
事を特徴とする請求項3に記載のミル。

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
本発明は、コーヒー豆といった豆類、お茶、又は干した小魚といった乾物等の被破砕物を破砕するためのミルに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【0002】
コーヒー豆からコーヒーを抽出するために、ミルによってコーヒー豆を適宜の粒径に破砕する操作が行われている。かかるミルには、プロペラ状の刃を回転させて、打撃によって豆を破砕するブレードグラインダ、内周面に複数の外刃が螺設された筒体内に、外周面に複数の内刃が螺設された円錐台体を挿入させ、外刃と回転する内刃との間に進入する豆を破砕するコニカルカッタ、それぞれ対向面に複数の刃が放射状に螺設された一対の平板を対向配置してなるフラットカッタ、それぞれ外周面に複数の刃が設けられた円簡状のバーを対向配置してなるロールグラインダといった機構のものが開発されている。
【0003】
いま家庭用のミルに着目すると、後半の2機構のミルは全体のサイズが比較的大きく、場所を占有してしまうため、家庭用としては、主に前半2機構のミルが用いられている。
【0004】
ところで、破砕したコーヒー豆からコーヒーを抽出する場合、破砕したコーヒー豆の粒径が均等である程、即ち、破砕時に微粉の発生を抑制し得る程、雑味が少ない清んだ味わいのコーヒーを抽出することができるが、ブレードグラインダのミルにあっては、回転するプロペラ状の刃の打撃によって豆を破砕するため、微粉が発生し易い。
【0005】
これに対して、コニカルカッタのミルにあっては、外刃が設けられた筒体と、内刃が設けられた円錐台体との間隙を適宜に調整することによって、微粉の発生を比較的抑制することができるが、後述する特許文献1には微粉の発生をより抑制し得るミルが開示されている。
【0006】
図22は後記する特許文献1に開示されたミルの要部構成を示す分解斜視図であり、図中、160は後述する複数の内刃161、161、…が内設されたサイドミル、170はサイドミル160に内嵌される外刃ミルである。
【0007】
図22に示したように、外刃ミル170は、円錐台状の外刃ミル本体170aを備えており、外刃ミル本体170aの周面であって上底側の領域には5本の螺旋溝171、171、…が連続的に、外刃ミル本体170aの周面を5等分する様態で設けてある。これによって、外刃ミル本体l70aの上底側端面は、平断面視が星形状を呈しており、相隣る螺旋溝171、171、171、171、…間の境界によってカッター刃171a、171a、…が形成されている。一方、外刃ミル本体170aの周面であって下底側の領域には、螺旋溝171と平行をなす細溝3本を一対とする5対の細溝群172、172、…が、前記螺旋溝171、171、…の出側に対応する位置に、周方向へ互いに所定距離を隔てて設けてあり、各細溝群172、172、…を構成する相隣る細溝間の境界によってサブカッター刃172a、172a、172a、172a、172a、172a、172a、172a、…が形成されている。
【0008】
一方、サイドミル160は、前記外刃ミル本体170aの高さ寸法と略同じ高さ寸法の円筒状のサイドミル本体160aの上端にフランジ部160bを設けて構成されている。
サイドミル本体160aの内側には、サイドミル本体160aの高さ方向の略全長に亘る縦長帯状の6本の内刃161、161、…が、サイドミル本体160aの周方向へ所定の間隔で突設してあり、各内刃161、161、…は、サイドミル本体160aの中心軸から各内刃161、161、…までの寸法が、当該中心軸のフランジ部160b側の位置からフランジ部160bとは反対側の位置に向かうに連れて大きくなしたテーパ状になしてある。
【0009】
このようなサイドミル160及び内刃161を備えるミルにあっては、外刃ミル本体170aの螺旋溝171、171、…内に落下したコーヒー豆が、一方向へ回転駆動される外刃ミル本体170aのカッター刃171a、171a、…と、サイドミル160の内刃161、161、…とによって中程度の粒度まで破砕された後、遠心力によって螺旋溝171、171、…から対応する細溝群172、172、…へ移送され、そこで外刃ミル本体170aのサブカッター刃172a、172a、172a、172a、172a、172a、172a、172a、…と、サイドミル160の内刃161、161、…とによって所要粒度まで破砕される。このとき、前述した如くサイドミル160の内刃161、161、…はサイドミル本体160aの周方向へ互いに距離を隔てて設けてあり、外刃ミル本体170aのサブカッター刃172a、172a、172a、172a、172a、172a、172a、172a、…は、対応する細溝群172、172、…毎に、外刃ミル本体170aの周方向へ互いに距離を隔てて設けてあるため、螺旋溝171、171、…、及び細溝群172、172、…を構成する各細溝内に破砕された豆が充満することが抑制され、これによって豆が微紛化することを低減することができる。
【0010】
しかしながら、このような従来のミルにあっては、前述した如く、サイドミル160の内刃161、161、…はサイドミル本体160aの周方向へ互いに距離を隔てて設けてあり、外刃ミル本体170aのサブカッター刃172a、172a、172a、172a、172a、172a、172a、172a、…は、対応する細溝群172、172、…毎に、外刃ミル本体170aの周方向へ互いに距離を隔てて設けてあるため、外刃及び内刃の総数が相対的に少なく、従って破砕効率が低いという問題があった。また、細溝群172、172、…を構成する各細溝内に破砕された豆が充満することをある程度抑制することはできるものの、各細溝内の破砕物を細溝内から排出させる外力は外刃ミル170からの遠心力及び重力だけであるため、螺旋溝171、171、…から対応する細溝群172、172、…へ大量の破砕物が移動された場合、細溝内で破砕物による目詰まりが生起し、当該細溝における過剰破砕によって微紛化が生じてしまう。
(【0011】以降は省略されています)

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