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公開番号2024160380
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-13
出願番号2024141018,2023207773
出願日2024-08-22,2019-09-27
発明の名称ガス送達デバイス
出願人ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミシガン
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61M 16/10 20060101AFI20241106BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】感染症を制御し、バイオフィルム形成を予防し、かつ炎症及び線維症を最小化するために使用される、ガス送達デバイスを提供する。
【解決手段】NO生成システムの各例は、固体状光感性NOドナー、及び、NOガスを生成させるために固体状光感性NOドナーを光に選択的に曝露するために機能可能に配置された光源を含む。
【選択図】図1A-C
特許請求の範囲【請求項1】
ガス送達デバイスであって、
一酸化窒素(NO)生成システムであって、
チャンバー、
前記チャンバー内に含有されたNOカートリッジであって、
基材、
前記基材の表面上に固定化された固体状光感性NOドナー、及び
前記固体状光感性NOドナー上に配置されたNO透過性かつ光透過性膜
を含む、前記NOカートリッジ、及び
前記固体状光感性NOドナーを光に選択的に曝露してNOガスを生成させるために機能可能に配置された光源
を含む、前記NO生成システム、
酸素含有ガスを導入し、かつ前記NOガスを含む出力ガスを形成させるために前記チャンバーに機能可能に接続された吸気性ガス導管、ならびに
前記出力ガスのストリームを前記NO生成システムから輸送するための出口導管
を含む、前記ガス送達デバイス。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記NO透過性かつ光透過性膜が、ポリカーボネートを含むナノポーラス膜又はマイクロポーラス膜である、請求項1に記載のガス送達デバイス。
【請求項3】
前記固体状光感性NOドナーが光感性S-ニトロソチオールである、請求項1に記載のガス送達デバイス。
【請求項4】
前記光感性S-ニトロソチオールが、S-ニトロソ-N-アセチル-ペニシラミン結晶、S-ニトロソグルタチオン結晶、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項3に記載のガス送達デバイス。
【請求項5】
前記固体状光感性NOドナーが、感圧性粘着剤により前記基材上に固定化されている、請求項1に記載のガス送達デバイス。
【請求項6】
前記出力ガスストリームの一酸化窒素レベルをモニターするために前記出力ガスストリームと接触するセンサー、ならびに
前記センサー及び前記光源に機能可能に接続されたコントローラーであって、前記センサーからの前記一酸化窒素レベルに応答して前記光源のパラメータを調整するための、前記コントローラー
をさらに含む、請求項1に記載のガス送達デバイス。
【請求項7】
前記出口導管に機能可能に接続された送達導管、及び
送達導管に機能可能に接続された吸入ユニット
をさらに含む、請求項1に記載のガス送達デバイス。
【請求項8】
前記出力ガスストリームが前記吸入ユニットに送達される前に前記出力ガスストリームを受け入れるために前記送達導管中に配置された二酸化窒素フィルターをさらに含む、請求項7に記載のガス送達デバイス。
【請求項9】
前記固体状光感性NOドナー及び前記NO透過性かつ光透過性膜が前記基材の第1の表面上に配置されており、
前記NOカートリッジが、
前記基材の第2の表面上に固定化された第2の固体状光感性NOドナー、及び
前記第2の固体状光感性NOドナー上に配置された第2のNO透過性かつ光透過性膜
をさらに含み、かつ
前記NO生成システムが、前記第2の固体状光感性NOドナーを光に選択的に曝露して追加のNOガスを生成させるために機能可能に配置された第2の光源をさらに含む、
請求項1に記載のガス送達デバイス。
【請求項10】
前記光源からの前記光が、前記固体状光感性NOドナーの光分解を開始させるためのものである、請求項1に記載のガス送達デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年9月27日に出願された米国仮出願第62/737,484号の利益を主張し、該仮出願の内容は参照により全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 5,400 文字)【0002】
連邦政府により支援された研究又は開発に関する声明
本発明は、the National Institutes of Health(NIH)により授与されたEB024038及びHL127981の下の政府の支援と共に為された。政府は本発明においてある特定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
一酸化窒素(NO)は、その独特の血管拡張特性、創傷治癒特性、血管新生促進特性、抗がん効力、抗血小板活性、及び抗微生物/抗ウイルス活性を含む、いくつかの重要な生理学的機能を有することが示されている内因性ガス分子である。一部の事例において、NOは、感染症を制御し、バイオフィルム形成を予防し、かつ炎症及び線維症を最小化するために使用され得る。
【0004】
吸入療法におけるNOの使用もまた研究されている。吸入される一酸化窒素は、肺不全を治療するために使用されており、肺血管拡張を増強し、かつ肺血管抵抗性を低下させることが示されている。吸入される一酸化窒素はまた、低酸素性呼吸不全を有する新生児を治療するために使用されており、酸素投与を向上させ、かつ体外膜酸素療法の必要性を低減することが示されている。吸入される一酸化窒素の使用は、肺移植の間、肺高血圧症の治療のため、吸入される消毒剤としてなど、他の領域においても有益であることが判明し得る。
【発明の概要】
【0005】
本開示の例の特徴は、以下の詳細な説明及び図面を参照することにより明らかとなり、これらにおいて同様の参照数字は、同一でないかもしれないが、類似した構成要素に対応する。簡潔性のために、以前に記載された機能を有する参照数字又は特徴は、それらが登場する他の図面との繋がりで記載されることもあるし、記載されないこともある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A~1Eは、本明細書に開示される一酸化窒素(NO)カートリッジの異なる例の概略的な断面図である。
図1A~1Eは、本明細書に開示される一酸化窒素(NO)カートリッジの異なる例の概略的な断面図である。図1Fは、図1D及び図1Eに示される一酸化窒素(NO)カートリッジの1つの例の概略的な上面図である。
図2は、吸入療法のために使用されている、図1A又は図1D又は図1EのNOカートリッジを含むガス送達デバイスの例の概略図である。
図3は、吸入療法のために使用されている、図1A又は図1C又は図1D又は図1EのNOカートリッジを含むガス送達デバイスの別の例の概略図である。
図4は、吸入療法のために使用されている、図1A又は図1C又は図1D又は図1EのNOカートリッジを含むガス送達デバイスのさらに別の例の概略図である。
図5は、吸入療法のために使用されている、図1BのNOカートリッジを含むガス送達デバイスのさらに別の例の概略図である。
図6は、吸入療法のために使用されている、図1A又は図1B又は図1C又は図1D又は図1EのNOカートリッジを含むガス送達デバイスのさらに別の例の概略図である。
図7は、本明細書に開示される例示的なガス送達デバイスにおいてフィードバック制御のために使用される電子回路の概略的な実例である。
図8A及びBは、本明細書に開示される例示的なガス送達デバイス用の携帯式構成の遠近法での半概略的な実例である。
図9A及び図9Bは、(a)385nm、(b)470nm、及び(c)565nmの発光ダイオード(LED)光源を使用した、3mmの直径の13重量%ポリジメチルシロキサン(PDMS)-S-ニトロソ-N-アセチル-ペニシラミン(SNAP)ドーピングフィルムからの9A)気相NOレベルの速度論及び9B)累積NO放出を示すグラフである(曲線は平均値を示し、エラーバーは3つの並列測定の平均の標準誤差に対応する)。
図10A及び図10Bは、(a)385nm、(b)470nm、及び(c)565nmのLED光源を使用した、3mmの直径の13重量%ポリジメチルシロキサン(PDMS)-S-ニトロソグルタチオン(GSNO)ドーピングフィルムからの10A)気相NOレベルの速度論及び10B)累積NO放出を示すグラフである(曲線は平均値を示し、エラーバーは3つの並列測定の平均の標準誤差に対応する)。
図11A及び図11Bは、(a)385nm、(b)470nm、及び(c)565nmのLED光源を使用した、1000ppbの標的NOレベルを用いた6mmの直径のPDMS-SNAPドーピングフィルムからのフィードバック制御NO放出の間の11A)送達されたガスストリーム中のNOレベル(太線)及び累積NO放出(細線)の両方ならびに11B)パルス幅変調LED強度についてのPWMデューティサイクルを示すグラフである。
図12A及び図12Bは、385nmのLED光源を使用した、1000ppb、2500ppb、及び5000ppbの標的NOレベルを用いた6mmの直径のPDMS-SNAPドーピングフィルムからのフィードバック制御NO放出の間の12A)送達されたガスストリーム中のNOレベル(太線)及び累積NO放出(細線)の両方ならびに12B)パルス幅変調LED強度についてのPWMデューティサイクルを示すグラフである。
図13A及び図13Bは、385nmのLED光源を使用した、500ppb、1000ppb、1500ppb、2000ppb、2500ppb、及び5000ppbに段階的に変化させ、次に逆方向に戻した標的NOレベルを用いた6mmの直径のPDMS-SNAPドーピングフィルムからのフィードバック制御NO放出の間の13A)送達されたガスストリーム中のNOレベル及び13B)パルス幅変調LED強度についてのPWMデューティサイクルを示すグラフである。
図14は、385nmのLED光源を使用した、2500ppbの標的NOレベルを用いた6mmの直径のPDMS-SNAPドーピングフィルムからのフィードバック制御NO放出の間の、窒素受容者ガスの流速の乱れに対するシステム応答を示すグラフであり、上のグラフは、送達されたガスストリーム中のNOレベルを示し、中央のグラフは窒素流速における変化を示し、下のグラフは、パルス幅変調LED強度についてのPWMデューティサイクルを示す。
図15A及び図15Bは、385nmのLED光源及び異なる受容者ガス、すなわち窒素ガス(N
2
)又は空気を使用した、1000ppbの標的NOレベルを用いた6mmの直径のPDMS-SNAPドーピングフィルムからのフィードバック制御NO放出の間の15A)送達されたガスストリーム中のNOレベル(太線)及び累積NO放出(細線)の両方ならびに15B)パルス幅変調LED強度についてのPWMデューティサイクルを示すグラフである。
図16A及び図16Bは、385nmのLED光源、及び、80%のO
2
ストリーム中の生成されたNOガスを送達するためにその後に酸素と混合した窒素受容者ガスストリームを使用した、2500ppbの標的NOレベルを用いた6mmの直径のPDMS-SNAPドーピングフィルムからのフィードバック制御NO放出の間の16A)送達されたガスストリーム中のNOレベル及び累積NO放出の両方ならびに16B)パルス幅変調LED強度についてのPWMデューティサイクルを示すグラフである(NO濃度はガス混合後に測定した)。
図17A、図17B及び図17Cは、17A)窒素中、17B)コンディショニングされたシリカゲルNO
2
スクラッバーを用いた窒素中、及び17C)コンディショニングされたシリカゲルNO
2
スクラッバーを用いた空気中の、PDMS-GSNOドーピングフィルムからのNO及びNO
2
放出を描写するグラフである。
図18A~18Dは、(例えば、図1Aに示されるような)マイクロポーラスGSNOカートリッジを使用した、4L/分の空気流速でのNO吸入デバイスからのNO及びNO
2
放出を描写するグラフである。
図18A~18Dは、(例えば、図1Aに示されるような)マイクロポーラスGSNOカートリッジを使用した、4L/分の空気流速でのNO吸入デバイスからのNO及びNO
2
放出を描写するグラフである。
図19は、パターン形成した粘着片及びパターン形成した粘着片のキャビティ中のSNAPをそれぞれが含んでいた4つのNOカートリッジを含むシステムについての経時的(h、時間)なNO及びNO
2
濃度(ppb)を描写するグラフである。
図20Aは、図19に示されるデータを生成するために使用されたシステムの上面概略図である。図20Bは、図20Aに示されるシステムの1つの例の概略的な断面図(システムの上部からシステムの下部への線に沿ったもの)である。図20Cは、図20Aに示されるシステムの別の例の概略的な断面図(システムの上部からシステムの下部への線に沿ったもの)である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
ガス送達デバイスのいくつかの例が本明細書に開示される。例示的なデバイスにおいて、一酸化窒素(NO)ガスは、特定の波長の光に対して感受性の固相一酸化窒素ドナーからオンデマンドで光分解により生成される。固相一酸化窒素ドナーは、光への光暴露に応答してインサイチューでNOガスを生成させることができる。これらのNOドナー分子からのインサイチューのNOガス生成は、一酸化窒素タンク(すなわち、圧縮ガスシリンダー中のNO)の必要性を排除し、これはデバイスを単純化し、デバイスのコストを低減する。本明細書に開示されるガス送達デバイスの一部の例は、いかなるガスタンクも含まず、そのため、携帯式吸入デバイスとして構成され得る。本明細書に開示されるガス送達デバイスの他の例は少なくとも窒素ガスタンクを含み、これによりこれらの例は、携帯性はより低くなるが、例えば病院での状況において、非常に好適となる。
【0008】
さらに、本明細書に開示される例示的なガス送達デバイスを用いることで、固相一酸化窒素ドナーに適用される光のパルス長及び/又は強度を変動させることにより、生成されるNOの量を精密に制御することができる。これにより、特定の応用において所望される効果を得るために好適な量のNOが生成されることが可能となる。1つの例として、安定した治療用量(例えば、約100ppbv(parts per billion by volume;体積十億分率)~約100ppmv(parts per million by volume;体積百万分率))のNOが吸入一酸化窒素治療のために生成され得る。出力ガスストリーム中のNOの濃度はまた、少なくとも部分的に、利用されるガスの流速に依存する。さらに、本明細書に開示される例示的なガス送達デバイスを用いることで、NO
2
の量は、閾値レベルより低くなるように制御され得る。例において、出力ガス中のNO
2
レベルは1体積百万分率(ppmv)未満であり、一部の事例において、0.1ppmv未満である。
【0009】
本明細書に開示される例において、固体形態であり、かつ光感性の一酸化窒素ドナーが使用される。「固体形態」により、NOドナーは液体でも流体でもなく、堅くかつ安定な形状であることが意味される。一部の例において、NOドナーは結晶性又は粉末形態である。「光感性」により、NOドナーは光分解可能、すなわち、特定の1つ又は複数の光の波長に曝露された時に光分解を起こすことができることが意味される。特に、NOドナーは、特定の1つ又は複数の光の波長に曝露された時にNOガス分子を放出することができる。固体状光感性NOドナーの例としては光感性S-ニトロソチオールが挙げられる。光感性S-ニトロソチオールの一部の特有の例は、S-ニトロソ-N-アセチル-ペニシラミン(SNAP)結晶、S-ニトロソグルタチオン(GSNO)結晶、及びこれらの組合せからなる群から選択される。
【0010】
本明細書に開示される例において、一酸化窒素を生成させるために使用される特定の1つ又は複数の光の波長は、部分的に、使用されるNOドナー及びNO放出の所望される速度に依存してもよい。例において、光の波長は約300nm~約600nmの範囲内である。特定の波長がNO放出の所望される速度より低い速度を結果としてもたらす場合、この欠乏は、より高い光パワー表面密度を使用することにより補償されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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