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公開番号2024151721
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-25
出願番号2023065312
出願日2023-04-13
発明の名称直流遮断器
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人ぱるも特許事務所
主分類H01H 33/08 20060101AFI20241018BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】遮断時に発弧したアークを効率よく消弧部に移動させ、遮断を効率的に行うことができる直流遮断器を提供する。
【解決手段】固定側接点6を有する固定側接触子5と、固定側接点6に接離する可動側接点8を有する可動側接触子7と、可動側接点8が固定側接点6から開離するときに生じるアークAを消弧する消弧部15と、アークAが消弧部15に移動するまでのアーク移動経路を形成する一対の側板16とを備えた直流遮断器であって、一対の側板16は、固定側接点6および可動側接点8を挟んだ位置に設置された第1領域部161と、第1領域部161から消弧部15までのアーク移動経路を挟んだ位置に設置された第2領域部162とを有し、第1領域部161は、第2領域部162よりもアブレーションガスの発生量が少ない材料にて形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
固定側接点を有する固定側接触子と、
前記固定側接点に接離する可動側接点を有する可動側接触子と、
前記可動側接点が前記固定側接点から開離するときに生じるアークを消弧する消弧部と、
前記アークが前記消弧部に移動するまでのアーク移動経路を形成する一対の側板とを備えた直流遮断器であって、
前記一対の側板は、前記固定側接点および前記可動側接点を挟んだ位置に設置された第1領域部と、前記第1領域部から前記消弧部までの前記アーク移動経路を挟んだ位置に設置された第2領域部とを有し、
前記第1領域部は、前記第2領域部よりもアブレーションガスの発生量が少ない材料にて形成されている直流遮断器。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記一対の側板の間に設けられ、前記一対の側板と共に前記消弧部側に広がる前記アーク移動経路を形成する、前記固定側接触子側に配置された固定側アークホーンおよび前記可動側接触子側に配置される可動側アークホーンを備え、
前記第1領域部は、前記アーク移動経路内において、前記固定側アークホーンと前記可動側アークホーンが最も接近している部分まで拡張して形成されている請求項1に記載の直流遮断器。
【請求項3】
前記第2領域部は、前記アーク移動経路内において、前記固定側アークホーンと前記可動側アークホーンとが最も離れた部分まで拡張して形成されている請求項2に記載の直流遮断器。
【請求項4】
前記第2領域部は、前記第1領域部よりも水分を多く含むアブレーションガスを発生する材料にて形成された請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の直流遮断器。
【請求項5】
前記一対の側板は、それぞれ、前記第1領域部を有する第1側板と、前記第2領域部を有するとともに前記第1側板に当接して形成される第2側板とにて構成され、
前記第1側板と前記第2側板との当接面は、それぞれに互いに重ね合わされる段差形状にて形成された請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の直流遮断器。
【請求項6】
前記一対の側板の前記第1領域部の面材が、前記一対の側板の前記第2領域部の面材よりもアブレーションガスの発生量が少ない材料にて形成された請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の直流遮断器。
【請求項7】
前記固定側接点および可動側接点間で生じるアークを前記消弧部に移動させる方向に気体を吹き付けるノズルを備えた請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の直流遮断器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、直流遮断器に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来の直流遮断器は、複数の消弧グリッドを有する消弧部を備え、遮断時に生じるアークを消弧部の消弧グリッドに導いてアークを消弧するようにしている。例えば、特許文献1には、固定側接点を有する固定接触子と、固定側接点に接離する可動側接点を有する可動接触子とを有し、接点間で発弧したアークが移動するアーク移動経路を挟むように側板が設けられた遮断器が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2016/088561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の直流遮断器は、遮断時に、遮断器の接点間に発弧したアークが側板間のアーク移動経路を介して消弧グリッドに移動し、消弧グリッドを有する消弧部で消弧される。アークがアーク移動経路を移動するときには側板が熱せられ、側板を構成する材料が溶発されてアブレーションガスが発生する。このアブレーションガスにより消弧部に移る前のアークを冷却でき、消弧部における消弧を効率的に行うことができる。
【0005】
しかし、アークの発弧時点において固定側接点および可動側接点付近でアブレーションガスの発生量が多くなると、接点間に発弧したアークが十分に伸長せず、アークが再点弧してしまう。これによって、アークが消弧部に移動しないことがあり、その結果、消弧部でのアークの消弧ができず、遮断を効率的に行えないという問題点があった。
【0006】
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、遮断時に発弧したアークを効率よく消弧部に移動させ、遮断を効率的に行う直流遮断器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に開示される直流遮断器は、
固定側接点を有する固定側接触子と、
前記固定側接点に接離する可動側接点を有する可動側接触子と、
前記可動側接点が前記固定側接点から開離するときに生じるアークを消弧する消弧部と、
前記アークが前記消弧部に移動するまでのアーク移動経路を形成する一対の側板とを備えた直流遮断器であって、
前記一対の側板は、前記固定側接点および前記可動側接点を挟んだ位置に設置された第1領域部と、前記第1領域部から前記消弧部までの前記アーク移動経路を挟んだ位置に設置された第2領域部とを有し、
前記第1領域部は、前記第2領域部よりもアブレーションガスの発生量が少ない材料にて形成されているものである。
【発明の効果】
【0008】
本願に開示される直流遮断器によれば、
遮断時に発弧したアークを効率よく消弧部に移動させ、遮断を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1による直流遮断器の電流通電時の状態を示す側断面図である。
実施の形態1による直流遮断器の開極動作中の状態を示す側断面図である。
図1に示した直流遮断器の消弧室の構成を示す外観図である。
図3に示した消弧室のX-X線で切断した際の側板部分の概略断面図である。
図5Aは、図1に示した直流遮断器の側板の構成を示す斜視図、図5Bは、図5Aに示した側板の分解斜視図である。
図1に示した直流遮断器におけるアークの消弧を説明する図である。
図1に示した直流遮断器におけるアークの消弧を説明する図である。
実施の形態2による直流遮断器の構成要部を示す側断面図である。
実施の形態3による直流遮断器の構成要部を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による直流遮断器の電流通電時の状態を示す側断面図である。図2は、実施の形態1による直流遮断器の開極動作中の状態を示す側断面図である。図3は、図1に示した直流遮断器の消弧室の構成を示す外観図である。図4は、図3に示した消弧室のX-X線で切断した際の側板部分の概略断面図である。図5Aは、図1に示した直流遮断器の側板の構成を示す斜視図である。図5Bは、図5Aに示した側板の分解斜視図である。図6は、図1に示した直流遮断器におけるアークの消弧を説明する図である。図7は、図1に示した直流遮断器におけるアークの消弧を説明する図である。
(【0011】以降は省略されています)

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