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公開番号2024123515
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023030998
出願日2023-03-01
発明の名称粉砕装置
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人プロスペック特許事務所
主分類B02C 18/14 20060101AFI20240905BHJP(破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理)
要約【課題】バイオマスからのセルロースの可溶化率を高めることができる粉砕装置を提供する。
【解決手段】バイオマスを粉砕するための粉砕装置10aは、バイオマスが所定の方向に通過可能に互いに直列に連通する複数の粉砕室111,112,113と、複数の粉砕室111,112,113のそれぞれの内部に配置され、複数の粉砕室111,112,113のそれぞれの内部において回転することにより複数の粉砕室のそれぞれの内部に存在するバイオマスを攪拌(粉砕)するように構成される複数の粉砕機構17,18,19と、を備え、粉砕機構17,18,19の回転数は、粉砕室111,112,113ごとに異なる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
バイオマスを粉砕するための粉砕装置であって、
外部からバイオマスを供給可能に構成される上流端粉砕室と、外部にバイオマスを排出可能に構成される下流端粉砕室とを含み、前記上流端粉砕室から前記下流端粉砕室に向かってバイオマスが通過可能に直列に連通する複数の粉砕室が設けられる容器と、
複数の前記粉砕室のそれぞれの内部に回転可能に配置され、複数の前記粉砕室のそれぞれの内部において回転することにより複数の前記粉砕室のそれぞれの内部に存在する物体を攪拌するように構成される複数の攪拌部材と、
を備え、
複数の前記攪拌部材の回転数は、複数の前記粉砕室ごとに異なる、
粉砕装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の粉砕装置であって、
複数の前記攪拌部材の回転速度は、前記上流端粉砕室から前記下流端粉砕室に向かうにしたがって低くなる、
粉砕装置。
【請求項3】
請求項2に記載の粉砕装置であって、
前記上流端粉砕室に配置される前記攪拌部材の回転速度が最も高い、
粉砕装置。
【請求項4】
請求項2に記載の粉砕装置であって、
前記下流端粉砕室に配置される前記攪拌部材の回転速度が最も低い、
粉砕装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の粉砕装置であって、
複数の前記攪拌部材を回転させる単数または複数の駆動力源を備え、
前記駆動力源の数は前記攪拌部材の数よりも少ない、
粉砕装置。
【請求項6】
請求項5に記載の粉砕装置であって、
複数の前記攪拌部材は同軸に配置される、
粉砕装置。
【請求項7】
請求項6に記載の粉砕装置であって、
複数の前記攪拌部材のうちの隣り合う前記攪拌部材どうしの間には、前記上流端粉砕室または前記上流端粉砕室に近い側の前記粉砕室に配置される前記攪拌部材の回転を減速して前記下流端粉砕室または前記下流端粉砕室に近い側の前記粉砕室に配置される前記攪拌部材に伝達する動力伝達機構が配置される、
粉砕装置。
【請求項8】
請求項7に記載の粉砕装置であって、
前記動力伝達機構は遊星歯車機構である、
粉砕装置。
【請求項9】
請求項8に記載の粉砕装置であって、
前記容器は、前記容器の内部の空間を直列に並ぶ複数の空間に区画する単数または複数の区画板を備え、
複数の前記粉砕室のそれぞれは、前記区画板により区画される前記複数の空間のそれぞれであり、
複数の前記攪拌部材は前記区画板に回転可能に支持される、
粉砕装置。
【請求項10】
請求項9に記載の粉砕装置であって、
前記区画板の内部には、前記容器の外部から前記攪拌部材を回転可能に支持する部分へ潤滑油を供給するためのオイル経路が設けられる、
粉砕装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマスを粉砕する粉砕装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、バイオマスを原料とするバイオ燃料の製造方法として、バイオマスに含まれるセルロースを加水分解などの糖化工程により糖化し、得られた糖を発酵させることによりバイオ燃料であるエタノールを製造する方法が知られている。そして、バイオマスから効率よくバイオ燃料を製造するため、バイオマスからのセルロースの抽出率を高めることが求められる。
【0003】
特許文献1には、バイオマスからセルロースを抽出する方法として、バイオマスを加熱下において粉砕することによりバイオマスに含まれるセルロースを可溶化し、可溶化したセルロースを水によって抽出する方法が開示されている。そして、特許文献1には、バイオマスを加熱下において粉砕することにより、バイオマスに含まれるセルロースの可溶化率を高めることができる旨が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、円筒容器の内部に配置された複数の回転体によってバイオマスを粉砕する粉砕装置が開示されている。具体的には、特許文献2に記載の粉砕装置は、公転可能に構成される円筒容器と、円筒容器の内部に収容され外周面に複数の突起が設けられた回転体を備える。そして、特許文献2に記載の粉砕装置は、円筒容器を公転させることによって回転体を容器の内部で転動させることにより、回転体の外周面の突起によりバイオマスを粉砕するように構成される。
【0005】
しかしながら、特許文献2に記載の粉砕装置はバッチ式であるため、粉砕対象のバイオマスを容器に投入する工程(投入工程)と、投入されたバイオマスを粉砕する工程(粉砕工程)と、粉砕されたバイオマスを取り出す工程(排出工程)とを、別々に行わなければならない。このため、多量のバイオマスを粉砕する場合には、投入工程と粉砕工程と排出工程とを繰り返し実行しなければならないから、時間を要する。このため、多量のバイオマスを粉砕するためには、粉砕装置が、バイオマスを粉砕しながら粉砕対象のバイオマスの投入と粉砕されたバイオマスの取り出しを実行できる連続式であることが好ましい。
【0006】
ところで、バイオマスを加熱下において粉砕することによりバイオマスに含まれるセルロースを可溶化する場合、粉砕中のバイオマスに掛ける力の経時的な履歴がセルロースの可溶化率に影響する。このため、セルロースの可溶化率を高めるためには、粉砕中のバイオマスに掛ける力を制御できる(具体的には経時的に変化させられる)ことが要求される。しかしながら、連続式の粉砕装置では、粉砕中のバイオマスに掛かる力を経時的に変化させることが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2013-111034号公報
特開2009-233542号公報
【発明の概要】
【0008】
(発明が解決しようとする課題)
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、粉砕中のバイオマスに掛ける力を経時的に変化させることができる連続式の粉砕装置を提供することである。
【0009】
(課題を解決するための手段)
前記目的を達成するため、本発明に係る粉砕装置は、バイオマスを粉砕するための粉砕装置であって、外部からバイオマスを供給可能に構成される上流端粉砕室と、外部にバイオマスを排出可能に構成される下流端粉砕室とを含み、上流端粉砕室から下流端粉砕室に向かってバイオマスが通過可能に直列に連通する複数の粉砕室と、複数の粉砕室のそれぞれの内部に回転可能に配置され、複数の粉砕室のそれぞれの内部において回転することにより複数の粉砕室のそれぞれの内部に存在する物体を攪拌するように構成される複数の攪拌部材と、を備え、複数の攪拌部材の回転数は、複数の粉砕室ごとに異なる。
【0010】
本発明によれば、複数の粉砕室のうちの上流端粉砕室に供給されたバイオマスは、当該複数の粉砕室を下流端粉砕室に向かって移動し、下流端粉砕室から外部に排出される。バイオマスは、その間に各粉砕室において攪拌部材に攪拌されることにより粉砕される。バイオマスを粉砕する際にバイオマスに掛かる力は攪拌部材の回転数に影響され、攪拌部材の回転数が高いほど、バイオマスに掛かる力は大きい。そして、各粉砕室で攪拌部材の回転数が異なるから、上流端粉砕室に供給されてから下流端粉砕室から排出されるまでの間にバイオマスに掛かる力は経時的に変化する。このように、本発明によれば、粉砕中のバイオマスに掛ける力を経時的に変化させることができる。そして、本発明によれば、バイオマスに加える力の経時変化を、セルロースの可溶化を高めるために適した経時変化にすることができる。したがって、本発明によれば、セルロースの可溶化率を高めることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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