発明の詳細な説明【技術分野】 【0001】 本発明は、光トランスポートネットワークを構成する光通信装置の設定エラーを検出する設定エラー検出システム、設定エラー検出方法および設定エラー検出プログラムに関する。 続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】 【0002】 従来から、OTN(Optical Transport Network)の障害を検出するための方法が研究されている。非特許文献1から3に示されているように、OTNにおいて、物理層の異常によって引き起こされる障害を診断し、障害の位置を特定することを目的とした研究が活発に行われている。 【0003】 また、非特許文献4から6に示されているように、ネットワークにNLP(Natural Language Processing:自然言語処理)を使用する技術が知られている。LM(Language Model)に基づいた自然言語処理((NLP)は、最近、ネットワーク構成を理解するタスクで活用されている。例えば、非特許文献4では、ネットワークの統合制御問題を解決するためにNLPを利用することが開示されている。 【先行技術文献】 【非特許文献】 【0004】 H. Date, T. Kubo, T. Kawasaki and H. Maeda, "Silent Failure Localization on Optical Transport System," in IEEE Photonics Technology Letters, vol. 33, no. 13, pp. 649-651, 1 July1, 2021, doi: 10.1109/LPT.2021.3084686. J. Luo, S. Huang, J. Zhang, X. Li and W. Gu, "A novel multi-fault localization mechanism in PCE-based multi-domain large capacity optical transport networks," OFC/NFOEC, 2012, pp. 1-3. F. Inuzuka et al., "Demonstration of a Novel Framework for Proactive Maintenance Using Failure Prediction and Bit Lossless Protection With Autonomous Network Diagnosis System," in Journal of Lightwave Technology, vol. 38, no. 9, pp. 2695-2702, 1 May1, 2020, doi: 10.1109/JLT.2020.2967510. Huangxun Chen, Yukai Miao, Li Chen, Haifeng Sun, Hong Xu, Libin Liu, Gong Zhang, and Wei Wang. 2022. Software-defined network assimilation: bridging the last mile towards centralized network configuration management with NAssim. In Proceedings of the ACM SIGCOMM 2022 Conference (SIGCOMM '22). Association for Computing Machinery, New York, NY, USA, 281-297. https://doi.org/10.1145/3544216.3544244 Houidi, Zied Ben, and Dario Rossi. "Neural language models for network configuration: Opportunities and reality check." arXiv preprint arXiv:2205.01398 (2022). M. -T. -A. Nguyen, S. B. Souihi, H. -A. Tran and S. Souihi, "When NLP meets SDN : an application to Global Internet eXchange Network," ICC 2022 - IEEE International Conference on Communications, 2022, pp. 2972-2977, doi: 10.1109/ICC45855.2022.9838633. 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 光伝送ネットワーク(OTN)においては、光通信装置の集中制御が可能であるが、光通信装置の設定において、装置間の制御管理系の差異に起因して、設定エラーが発生することがある。例えば、コントロールプレーンの構造と制御自動化レベルの違いにより、ライトパスを構成する際、ノード内の矛盾、管理ポートと物理接続の不一致、制御ロジックの不整合、または動的に調整する最中の予測不可能な状態によって、構成エラーが発生する場合がある。商用光通信装置では、設定にXML(Extensible Markup Language)が広く使用されている。XMLの設定ファイルをチェックしてエラーを発見するには、膨大な手間や知識および経験等が必要であるため、困難である。 【0006】 また、構成エラーの可能性は、物理層の障害の可能性よりもはるかに高くなるという問題がある。非特許文献1から3の研究では、機械学習を利用しているものの、機械学習を使用して予測タスクを実行するだけであり、膨大なネットワークの故障診断を言語モデルを用いて実行するものではない。また、非特許文献4から6の研究は、OTNを対象としたものではなく、電気パケット交換ネットワークに関するものであるため、OTNに適用することはできない。 【0007】 本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、事前トレーニングを伴うアテンションスタイルのディープニューラルネットワークによる言語モデル(LM)に基づく自然言語処理(NLP)技術を利用することによって、光伝送ネットワーク(OTN)の構成エラーを自動的に検出することができる設定エラー検出システム、設定エラー検出方法および設定エラー検出プログラムを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 (1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の設定エラー検出システムは、光トランスポートネットワークを構成する光通信装置の設定エラーを検出する設定エラー検出システムであって、前記光通信装置から設定情報を取得する取得部と、事前学習が行われたエラー識別モデルを用いて、ニューラルネットワークによって前記取得した設定情報からエラーを検出するエラー検出部と、事前学習が行われたエラー分析モデルを用いて、前記エラーが検出された光通信装置を特定し、ラベリングを行なうエラー特定部と、を備え、エラーの有無および特定されたエラーを示す情報を出力することを特徴とする。 【0009】 (2)また、本発明の設定エラー検出システムにおいて、前記エラー識別モデルおよび前記エラー分析モデルは、光伝送ネットワークに関する語彙を学習する第一の事前学習と、前記第一の事前学習後に実行され光伝送ネットワークに関する文章を学習する第二の事前学習によって形成されたことを特徴とする。 【0010】 (3)また、本発明の設定エラー検出方法は、光トランスポートネットワークを構成する光通信装置の設定エラーを検出する設定エラー検出方法であって、前記光通信装置から設定情報を取得する工程と、事前学習が行われたエラー識別モデルを用いて、ニューラルネットワークによって前記取得した設定情報からエラーを検出する工程と、事前学習が行われたエラー分析モデルを用いて、前記エラーが検出された光通信装置を特定し、ラベリングを行なう工程と、エラーの有無および特定されたエラーを示す情報を出力する工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。 (【0011】以降は省略されています) この特許をJ-PlatPatで参照する