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公開番号2024103470
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2024006479
出願日2024-01-19
発明の名称単色化された荷電粒子源におけるゼロロスピークを狭めるための技術
出願人エフ イー アイ カンパニ,FEI COMPANY
代理人個人,個人
主分類H01J 37/05 20060101AFI20240725BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 荷電粒子光学装置、システム、及び方法を提供すること。
【解決手段】 荷電粒子光学装置は、実質的にビーム軸上に配置された分散要素を含むことができ、分散要素は、ビーム軸に平行な分散平面内のエネルギーによって荷電粒子のビームの粒子を分散させるように構成される。荷電粒子光学装置は、第1のクロスオーバ平面に実質的に対応する位置でビーム軸上に配置されたセレクタを含むことができる。荷電粒子光学装置は、非分散要素を含むことができる。荷電粒子光学装置は、ビーム軸上の第2のクロスオーバ平面に実質的に対応する位置でセレクタの下流のビーム軸上に配置されたカットオフを含むことができる。第2のクロスオーバ平面は、第1のクロスオーバ平面の下流にあり得る。カットオフは、電子に対して不透明であり、ビーム軸と実質的に位置合わせされた開口を画定する材料を含むことができる。
【選択図】 図1

特許請求の範囲【請求項1】
荷電粒子光学装置であって、
ビーム軸上に配置された分散要素であって、前記ビーム軸に平行な分散平面内のエネルギーによって荷電粒子のビームの粒子を分散させるように構成されている、分散要素と、
第1のクロスオーバ平面に実質的に対応する位置で前記ビーム軸上に配置されたセレクタと、
非分散要素であって、前記分散平面内のエネルギーによって前記荷電粒子のビームの粒子を少なくとも部分的に非分散するように構成されている、非分散要素と、
前記ビーム軸上の第2のクロスオーバ平面に実質的に対応する位置で前記セレクタの下流の前記ビーム軸上に配置されたカットオフであって、前記第2のクロスオーバ平面が、前記第1のクロスオーバ平面の下流にあり、前記カットオフが、電子に対して不透明である材料を含み、前記ビーム軸と実質的に位置合わせされた開口を画定する、カットオフと、を備える、荷電粒子光学装置。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
1/1000限界において約80meV以下のターゲットエネルギーからのエネルギー偏差を有する荷電粒子のビームを出力するように構成されており、1/1000限界が、前記ターゲットエネルギーにおけるエネルギー分布のピークよりも1000倍小さい電子ビームのエネルギー分布の値に対応する、請求項1に記載の荷電粒子光学装置。
【請求項3】
前記カットオフが、ダブルナイフエッジ又はスリットを使用して、前記開口を画定する、請求項1に記載の荷電粒子光学装置。
【請求項4】
前記開口が、クロスオーバポイントにおいて前記ビーム軸を横切る方向における約200nm~約700nmの幅によって特徴付けられる、請求項1又は3に記載の荷電粒子光学装置。
【請求項5】
前記開口が、クロスオーバポイントにおいて前記ビーム軸を横切る方向における約300nmの幅によって特徴付けられる、請求項1~3のいずれか一項に記載の荷電粒子光学装置。
【請求項6】
前記エネルギー偏差が、1/1000限界において約50meVである、請求項2に記載の荷電粒子光学装置。
【請求項7】
前記エネルギー偏差が、1/1000限界において約25meVである、請求項2又は6に記載の荷電粒子光学装置。
【請求項8】
前記エネルギー偏差が、1/1000限界において約15meVである、請求項2又は6に記載の荷電粒子光学装置。
【請求項9】
複数のクロスオーバ平面が、前記非分散要素の下流の前記ビーム軸上に画定され、第2のクロスオーバが、前記複数のクロスオーバ平面の前記非分散要素に最も近い、請求項1~3のいずれか一項に記載の荷電粒子光学装置。
【請求項10】
第3のクロスオーバ平面が、前記非分散要素と前記第2のクロスオーバ平面との間の前記ビーム軸上に画定される、請求項2に記載の荷電粒子光学装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、荷電粒子顕微鏡コンポーネント、システム、及び方法を対象とする。特に、いくつかの実施形態は、単色化された電子源を対象とする。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
荷電粒子顕微鏡法及び微量分析は、材料を電子ビームに曝露することを含む。電子と試料との間の相互作用は、撮像及び分析に使用することができる異なる型の検出可能な信号を生成する。透過型電子顕微鏡(transmission electron microscopes、TEM)では、ナノ材料及び結晶材料の原子及び分子構造の画像を含む詳細な情報を原子スケールで展開することができる。
【0003】
数オングストローム~数十オングストローム程度の長さスケールなど、徐々に小さくなる長さスケールでの材料のTEM分析は、電子エネルギー損失分光法(electron energy loss spectroscopy、EELS)などの損失分光法技術を含む。EELSは、ゼロロスピークの幅を参照して説明される狭く定義されたビームエネルギー分布に部分的に依存する。したがって、例えば、エネルギー損失分光法の分野において、改善されたゼロロスピーク幅のためのコンポーネント、システム、及び方法を開発する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
一態様では、荷電粒子光学装置は、実質的にビーム軸上に配置された分散要素を含むことができ、分散要素は、ビーム軸に平行な分散平面内のエネルギーによって荷電粒子のビームの粒子を分散させるように構成される。荷電粒子光学装置は、第1のクロスオーバ平面に実質的に対応する位置でビーム軸上に配置されたセレクタを含むことができる。荷電粒子光学装置は、非分散要素を含むことができる。非分散要素は、分散平面内のエネルギーによって荷電粒子のビームの粒子を少なくとも部分的に非分散するように構成することができる。荷電粒子光学装置は、ビーム軸上の第2のクロスオーバ平面に実質的に対応する位置でセレクタの下流のビーム軸上に配置されたカットオフを含むことができる。第2のクロスオーバ平面は、第1のクロスオーバ平面の下流にあり得る。カットオフは、電子に対して不透明であり、ビーム軸と実質的に位置合わせされた開口を画定する材料を含むことができる。
【0005】
荷電粒子光学装置は、1/1000限界において約80meV以下のターゲットエネルギーからのエネルギー偏差を有する荷電粒子のビームを出力するように構成され得、1/1000限界は、ターゲットエネルギーにおけるエネルギー分布のピークよりも1000倍小さい電子ビームのエネルギー分布の値に対応する。カットオフは、ダブルナイフエッジ又はスリットを使用して開口を画定することができる。開口は、クロスオーバポイントにおいてビーム軸を横切る方向における約200nm~約700nmの幅によって特徴付けられ得る。開口は、クロスオーバポイントにおいてビーム軸を横切る方向における約300nmの幅によって特徴付けられ得る。非分散要素の下流のビーム軸上に複数のクロスオーバ平面を画定することができる。第2のクロスオーバは、複数のクロスオーバ平面の非分散要素に最も近くすることができる。第3のクロスオーバ平面は、非分散要素と第2のクロスオーバ平面との間のビーム軸上に画定することができる。電子ビームは、線集束ビーム若しくは点集束ビーム、又は他の形態とすることができる。
【0006】
分散要素は、第1のウィーンフィルタと、第1のウィーンフィルタの下流にある第2のウィーンフィルタと、を含むことができる。セレクタは、第1のウィーンフィルタと第2のウィーンフィルタとの間のビーム軸上又はその近くに配置されたスリットと、を含むことができる。分散要素、セレクタ、及び非分散要素はともに、完全非分散モノクロメータの少なくとも一部を形成することができる。荷電粒子光学装置は、セレクタの下流のビーム軸上に配置されており、クロスオーバ平面、第2のクロスオーバ平面、又は第3のクロスオーバ平面において電子ビームをビーム軸上に収束させるように構成された1つ以上の電子レンズを更に含むことができる。
【0007】
エネルギー偏差は、1/1000限界において約50meVであり得る。エネルギー偏差は、1/1000限界において約25meVであり得る。エネルギー偏差は、1/1000限界において約15meVであり得る。第1のウィーンフィルタはPi分散要素であり、第2のウィーンフィルタはPi非分散要素とすることができる。第1のウィーンフィルタは、半Pi分散要素とすることができる。第2のウィーンフィルタは、半Pi非分散要素とすることができる。ビーム軸は、湾曲させることができる。ビーム軸は、モノクロメータ内で湾曲させることができる。モノクロメータは、ミラーモノクロメータ又はΩ型モノクロメータとすることができる。1つ以上のレンズは、電磁レンズ又は静電レンズを含むことができる。1つ以上のレンズは、静電加速セクション又は静電減速セクションを含むことができる。荷電粒子光学装置は、1つ以上のレンズのうちの1つ以上のレンズの下流、及びクロスオーバ平面の上流に配置された非分散要素を更に含むことができる。
【0008】
一態様では、透過型電子顕微鏡は電子源を含むことができる。電子源は、ビーム軸に沿って実質的に位置合わせされた電子ビームを生成するように構成することができる。透過型電子顕微鏡は、ビーム軸上に配置されたモノクロメータを含むことができる。モノクロメータは、ビーム軸上に配置された分散要素を含むことができる。分散要素は、ビーム軸に平行な分散平面内のエネルギーによって荷電粒子のビームの粒子を分散させるように構成することができる。モノクロメータは、第1のクロスオーバ平面に実質的に対応する位置でビーム軸上に配置されたセレクタを含むことができる。モノクロメータは、非分散要素を含むことができる。非分散要素は、分散平面内のエネルギーによって荷電粒子のビームの粒子を少なくとも部分的に非分散するように構成することができる。透過型電子顕微鏡は、ビーム軸上の第2のクロスオーバ平面に実質的に対応する位置で、非分散要素の下流のビーム軸上に配置されたカットオフを含むことができる。カットオフは、電子に対して不透明である材料を含むことができ、ビーム軸と位置合わせされた開口を画定することができる。
【0009】
荷電粒子光学装置は、1/1000限界において約80meV以下のターゲットエネルギーからのエネルギー偏差を有する電子ビームを出力するように構成される。
【0010】
透過型電子顕微鏡は、電子源とモノクロメータとの間のビーム軸上に配置された電子光学要素を更に含むことができる。電子光学要素は、電磁レンズ又は静電レンズを含むことができる。電子光学要素は、加速要素又は減速要素を含むことができる。電子光学要素は、ビーム軸に向かってビームを集束させるように構成することができる。モノクロメータ及び非分散要素はともに、完全非分散ダブルウィーンフィルタの少なくとも一部を形成することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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