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公開番号2024102529
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-31
出願番号2023006480
出願日2023-01-19
発明の名称筒内噴射弁の噴射構造
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F02M 61/18 20060101AFI20240724BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】プレイグニッションの発生を抑える。
【解決手段】筒内噴射弁において噴孔22が形成されている先端部21と内燃機関の燃焼室12との間には筒状のスリーブ30が設けられている。噴孔22の開口部からスリーブ30における燃焼室12側の開口部までの長さをLとし、スリーブ30の内径をDとし、噴孔22の直径をdaとし、噴孔22から噴射される燃料の噴射圧をPaとし、噴孔22から燃料を噴射するときの気筒内の圧力をPbとしたときに、「L>da{0.65(Pa/Pb)}^(1/2)」且つ「D≦1.3da」の条件を満たすようにスリーブ30を設ける。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内燃機関の気筒内に気体燃料を直接噴射する筒内噴射弁の噴射構造であって、
前記筒内噴射弁において噴孔が形成されている先端部と前記内燃機関の燃焼室との間には筒状のガイド部が設けられており、
前記噴孔の開口部から前記ガイド部における前記燃焼室側の開口部までの長さをLとし、前記ガイド部の内径をDとし、前記噴孔の直径をdaとし、前記噴孔から噴射される燃料の噴射圧をPaとし、前記噴孔から燃料を噴射するときの気筒内の圧力をPbとしたときに、「L>da{0.65(Pa/Pb)}^(1/2)」且つ「D≦1.3da」の条件を満たすように前記ガイド部が設けられている
筒内噴射弁の噴射構造。
続きを表示(約 130 文字)【請求項2】
前記ガイド部は、前記先端部に固定されたスリーブである
請求項1に記載の筒内噴射弁の噴射構造。
【請求項3】
前記ガイド部は、前記内燃機関のシリンダヘッドに設けられた孔である
請求項1に記載の筒内噴射弁の噴射構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、筒内噴射弁の噴射構造に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されているように、内燃機関の気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-201074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、筒内噴射弁から噴射される燃料が気体燃料である場合には以下のような不都合の発生が懸念される。すなわち、燃料の噴射圧及び気筒内の圧力の状態によっては、筒内噴射弁から噴射される燃料が不足膨張の噴流となることがある。
【0005】
図5に示すように、この不足膨張の噴流FLm内には、筒内噴射弁の噴孔110から超音速で加速された噴流FLmを亜音速に減速させる垂直衝撃波の一種であるマッハディスクMDが発生することがある。このマッハディスクMDの発生箇所で噴流FLmは一旦収束した後、当該マッハディスクMDを境にして膨張する。このようにして噴流FLmが膨張すると、マッハディスクMDが発生しておらず膨張が起きていない噴流FLnmと比較して、筒内噴射弁から噴射された燃料は過剰に拡散した状態で気筒内に供給される。過剰に拡散した燃料は貫徹力が弱く気流が不安定になるために、気筒内で生じるタンブル流に流されて点火プラグに到達しやすくなる。そして、燃料が点火プラグに到達した場合には、点火プラグの高温部分に触れることによりプレイグニッションが発生するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する筒内噴射弁の噴射構造は、内燃機関の気筒内に気体燃料を直接噴射する筒内噴射弁の噴射構造である。前記筒内噴射弁において噴孔が形成されている先端部と前記内燃機関の燃焼室との間には筒状のガイド部が設けられており、前記噴孔の開口部から前記ガイド部における前記燃焼室側の開口部までの長さをLとし、前記ガイド部の内径をDとし、前記噴孔の直径をdaとし、前記噴孔から噴射される燃料の噴射圧をPaとし、前記噴孔から燃料を噴射するときの気筒内の圧力をPbとしたときに、「L>da{0.65(Pa/Pb)}^(1/2)」且つ「D≦1.3da」の条件を満たすように前記ガイド部が設けられている。
【0007】
筒内噴射弁の噴孔から噴射される燃料の噴流にマッハディスクが生じた場合、噴孔の開口部からマッハディスクまでの距離は、「da{0.65(Pa/Pb)}^(1/2)」にて求められる値になる。また、マッハディスクの直径は、「1.3da」以下の値になる。
【0008】
そこで、同構成では、「L>da{0.65(Pa/Pb)}^(1/2)」の条件を満たすように上記ガイド部が設けられている。そのため、ガイド部の長さLは、噴孔の開口部からマッハディスクまでの距離よりも長くなる。従って、マッハディスクが発生する場合、そのマッハディスクはガイド部の内部で生じるようになる。また、同構成では、「D≦1.3da」の条件を満たすように上記ガイド部が設けられている。そのため、ガイド部の内径は、マッハディスクの最大直径以下になる。従って、ガイド部の内径がマッハディスクの最大直径よりも大きい場合と比較して、ガイド部内で発生したマッハディスクの下流における噴流の拡散はガイド部の内壁によって抑えられる。このようにしてマッハディスクよりも下流における噴流の拡散はガイド部によって抑えられるため、プレイグニッションの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
一実施形態における筒内噴射弁の噴射構造を備える内燃機関のシリンダヘッド周辺の構成を示す模式図である。
図1に示すA部の拡大図である。
同実施形態のスリーブの斜視図である。
同実施形態の変更例を示す拡大図である。
不足膨張噴流を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、筒内噴射弁の噴射構造を具体化した一実施形態について、図1~図3を参照して説明する。
<内燃機関のシリンダヘッド周辺の構成について>
図1に、筒内噴射式の内燃機関が備えるシリンダヘッド10の周辺構造を示す。なお、本実施形態の内燃機関は、気体燃料である水素ガスを燃料とする機関である。
(【0011】以降は省略されています)

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