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公開番号2024014762
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-01
出願番号2023109040
出願日2023-07-03
発明の名称重力補償手段があるバランスばねを備える計時器用調速メンバー
出願人ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
代理人個人
主分類G04B 17/22 20060101AFI20240125BHJP(時計)
要約【課題】実効的かつ迅速な重力補償手段がある、バランスばねを備える計時器用調速メンバーを提供する。
【解決手段】計時器用の調速メンバー10に関し、バランスのような振動錘と、バランスばねとを備え、バランスばねは、自身のまわりに複数の回転分巻かれたフレキシブルな細長材2を備え、細長材2は、振動錘が回転振動運動を行うことができるように所定の剛性を有し、細長材2には外端9があり、調速メンバー10は、調速メンバー10に対する重力の向きを補償するための弾性補償デバイスを備え、弾性補償デバイスは、その剛性を重力に応じて適応させて、調速メンバー10に対する重力の影響を補償するように構成しており、弾性補償デバイスは、計時器用ムーブメントに対して不動な第1の不動支持体7に外端9を接続する弾性要素5と、調速メンバー10に対する重力の向きに応じて、弾性要素5に可変の力又はトルクを与える予応力手段6とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
計時器用ムーブメント用の調速メンバー(10)であって、
バランスのような振動錘と、バランスばねとを備え、
前記バランスばねは、自身のまわりに複数の回転分巻かれたフレキシブルな細長材(2)を備え、
前記細長材(2)は、前記振動錘が回転振動運動を行うことができるように所定の剛性を有し、
前記細長材(2)には外端(9)があり、
前記調速メンバー(10)は、前記調速メンバー(10)に対する重力の向きを補償するための弾性補償デバイスを備え、
前記弾性補償デバイスは、その剛性を重力に応じて適応させて、前記調速メンバー(10)に対する重力の影響を補償するように構成しており、
前記弾性補償デバイスは、計時器用ムーブメントに対して不動な第1の不動支持体(7)に前記外端(9)を接続する弾性要素(5)と、前記調速メンバー(10)に対する重力の向きに応じて、前記弾性要素(5)に可変の力又はトルクを与える予応力手段(6)とを備える
ことを特徴とする調速メンバー。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記予応力手段(6)は、重力の向きに応じて前記ばね部に可変の力又はトルクを与える応力付与錘(20)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の調速メンバー。
【請求項3】
前記予応力手段(6)は、前記弾性要素(5)に接続されるばね部を備え、
前記ばね部は、前記力又はトルクを前記弾性要素(5)に伝達する
ことを特徴とする請求項2に記載の調速メンバー。
【請求項4】
前記応力付与錘(20)には、前記ばね部に接触する斜めの壁(23)があり、
前記斜めの壁(23)は、前記応力付与錘(20)の位置が変わることによって前記ばね部に与えられる力が変わるように、前記応力付与錘(20)とともに動くことができる
ことを特徴とする請求項3に記載の調速メンバー。
【請求項5】
前記ばね部は、前記弾性要素(5)に接続されるフレキシブルブレード(11)を備える
ことを特徴とする請求項3に記載の調速メンバー。
【請求項6】
前記ばね部は、第1及び第2の剛体(14、19)どうしを接続する複数の二次フレキシブルブレード(16)を備える
ことを特徴とする請求項5に記載の調速メンバー。
【請求項7】
可動な前記第1の剛体(14)は、前記フレキシブルブレード(11)に接続される
ことを特徴とする請求項6に記載の調速メンバー。
【請求項8】
前記ばね部は、変換機構を備え、
前記応力付与錘(20)は、前記変換機構に接触している
ことを特徴とする請求項7に記載の調速メンバー。
【請求項9】
前記変換機構は、2つの三次フレキシブルブレード(18)と前記第2の剛体(19)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の調速メンバー。
【請求項10】
前記調速メンバー(10)は、実質的に同じ平面上に延在している
ことを特徴とする請求項1に記載の調速メンバー。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、重力補償手段があるバランスばねを備える計時器用調速メンバーに関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
今日の機械式の携行型時計(例、腕時計、懐中時計)の多くは、ばね仕掛けバランスとスイス式レバーエスケープを搭載している。ばね仕掛けバランスは、携行型時計のタイムベースを構成する。ばね仕掛けバランスは、共振器や調速メンバーとも呼ばれる。
【0003】
エスケープには、以下の2つの主な機能がある。
- 共振器の往復運動を維持すること
- この往復運動をカウントすること
【0004】
機械式共振器を構成するためには、慣性要素と、ガイドと、弾性戻し要素が必要である。伝統的に、慣性要素がバランスによって形成される場合、バランスばねが弾性戻し要素として機能する。このバランスは、概してルビー製のプレーンベアリング内において回転する、ピボットによって回転ガイドされる。
【0005】
機械式共振器に対して、計時器用ムーブメントの所定のレートが得られるように振動数が決められて選択される。
【0006】
しかし、このような機械式共振器には、その動作中に、外部パラメーターの変化に起因する外乱が与えられて、共振器の振動数が変動してしまうおそれがある。例えば、これらのパラメーターは、温度、圧力、湿度、重力である。共振器の振動数の変動は、時間測定において誤差を発生させ、したがって、計時器用ムーブメントのレートに誤差を発生させる。
【0007】
腕時計産業において、従来技術の文献に、自身に及ぼす重力の向きの影響を考慮する調速メンバーが記載されているものがある。このように、所定の振動数を選択して、バランスのアンバランスを調整することで、重力の向きが調速メンバーに与える影響を最小限に抑えることができる。
【0008】
しかし、このような調速は、調速メンバーに対する重力の影響を十分に低減することを可能にするものではない。このように、重力が原因で調速メンバーの精度を非常に高くすることができない。
【0009】
また、重力の影響を補償するために、回転軸を中心に調速メンバーを1分間当たり1~2回転させるような、トゥールビヨンやカルーセルのような調速メンバーの複雑機構も知られている。しかし、このような複雑機構は、計時器が安定位置を維持するときにのみ有効である。調速メンバーに対する重力の向きが急に変わると、その変化を補償することができるほど調速メンバーの回転は十分に速くない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、実効的かつ迅速な重力補償手段がある、バランスばねを備える計時器用調速メンバーを提供することによって、前記課題の全部又は一部を克服することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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