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公開番号2025125886
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-28
出願番号2024022134
出願日2024-02-16
発明の名称溶接条件設定装置、溶接条件設定方法及びプログラム
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B23K 9/04 20060101AFI20250821BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】薄肉の構造物や傾斜や角度が変化する形状を有する構造物を積層造形するための溶接条件を設定する技術を提供する。
【解決手段】溶接条件設定装置は、造形対象物をWAAM方式で積層造形する際の溶接条件を設定する溶接条件設定装置であって、造形幅と前記溶接条件の対応関係を規定したデータベースを参照して、造形対象層の造形幅に対応する溶接条件を算出する手段と、溶接条件と造形高さの対応関係を規定したデータベースを参照して、算出した前記溶接条件で造形した場合の前記造形対象層の造形高さを算出する手段と、算出した前記造形高さで前記造形対象層を造形した場合にできる造形物の端部に対応する位置における前記造形対象物の幅を、次に造形する前記造形対象層の造形幅として設定する手段と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
造形対象物をWAAM方式で積層造形する際の溶接条件を設定する溶接条件設定装置であって、
造形幅と前記溶接条件の対応関係を規定したデータベースを参照して、造形対象層の造形幅に対応する溶接条件を算出する手段と、
溶接条件と造形高さの対応関係を規定したデータベースを参照して、算出した前記溶接条件で造形した場合の前記造形対象層の造形高さを算出する手段と、
算出した前記造形高さで前記造形対象層を造形した場合にできる造形物の端部に対応する位置における前記造形対象物の幅を、次に造形する前記造形対象層の造形幅として設定する手段と、
を有する溶接条件設定装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記造形対象物の造形が完了するまで、前記溶接条件を算出する手段によって前記造形対象層の造形幅に対応する溶接条件を算出し、前記造形高さを算出する手段によって前記造形対象層の前記造形高さを算出し、前記造形幅として設定する手段によって次に造形する前記造形対象層の造形幅を設定するという処理を繰り返し実行させる手段、
をさらに有する請求項1に記載の溶接条件設定装置。
【請求項3】
前記溶接条件は、電流、電圧、ワイヤ供給量、溶接速度のうちの何れかである、
請求項1または請求項2に記載の溶接条件設定装置。
【請求項4】
前記造形対象層における前記造形対象物の傾きを算出し、前記傾きと同じ角度でトーチを傾けることができる角度を、前記造形対象層のトーチ角度として算出する手段、
をさらに有する請求項1または請求項2に記載の溶接条件設定装置。
【請求項5】
前記造形対象層における前記造形対象物の幅方向の中心位置を算出し、前記中心位置にトーチを移動させるようなオフセット量を算出する手段、
をさらに有する請求項1または請求項2に記載の溶接条件設定装置。
【請求項6】
前記WAAM方式の積層造形では、短絡移行方式MIG溶接が用いられ、
前記溶接条件を算出する手段は、短絡移行方式MIG溶接を前提とした溶接条件を算出する、
請求項1または請求項2に記載の溶接条件設定装置。
【請求項7】
前記造形対象物の幅が1回の溶接で造形できる造形幅である、
請求項1または請求項2に記載の溶接条件設定装置。
【請求項8】
コンピュータによって実行される、造形対象物をWAAM方式で積層造形する際の溶接条件を設定する溶接条件設定方法であって、
造形幅と前記溶接条件の対応関係を規定したデータベースを参照して、造形対象層の造形幅に対応する溶接条件を算出するステップと、
溶接条件と造形高さの対応関係を規定したデータベースを参照して、算出した前記溶接条件で造形した場合の前記造形対象層の造形高さを算出するステップと、
算出した前記造形高さで前記造形対象層を造形した場合にできる造形物の端部に対応する位置における前記造形対象物の幅を、次に造形する前記造形対象層の造形幅として設定するステップと、
を有する溶接条件設定方法。
【請求項9】
コンピュータに、
造形対象物をWAAM方式で積層造形する際の溶接条件を設定する処理であって、
造形幅と前記溶接条件の対応関係を規定したデータベースを参照して、造形対象層の造形幅に対応する溶接条件を算出するステップと、
溶接条件と造形高さの対応関係を規定したデータベースを参照して、算出した前記溶接条件で造形した場合の前記造形対象層の造形高さを算出するステップと、
算出した前記造形高さで前記造形対象層を造形した場合にできる造形物の端部に対応する位置における前記造形対象物の幅を、次に造形する前記造形対象層の造形幅として設定するステップと、
を有する処理を実行させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、溶接条件設定装置、溶接条件設定方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
溶加材を溶融及び凝固させた溶着ビードを積層して、所望の形状の造形物を造形するWAAM(Wire Arc Additive Manufacturing)方式の積層造形法(アークとワイヤによる積層造形法)が提供されている。例えば、特許文献1には、造形物の形状データから造形対象の3次元形状モデルを作成し、3次元形状モデルを多数の線状モデルに分解し、その線状モデルに沿った溶着ビードを形成するための溶接パスを計画する方法が開示されている。特許文献1では、隣接する複数の溶接ビートによって1つの層が形成され、そのような層を垂直方向に積み上げる造形例や、造形時にトーチの方向が下向きで垂直方向に積層することが前提となる造形例が開示されている。これに対し、各層が1パス分の溶接ビート幅に相当するような薄肉の構造物や、傾斜した形状、角度が変化する形状、オーバーハング形状等を有する構造物を積層造形によって造形するニーズがある。このようなニーズに応えるためには、溶接条件を適切に設定して積層造形を行う必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-29198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
薄肉の構造物や傾斜や角度が変化する形状を有する構造物を積層造形するための溶接条件を設定する方法を提供する。
【0005】
本開示は、上記課題を解決することができる溶接条件設定装置、溶接条件設定方法及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る溶接条件設定装置は、造形対象物をWAAM方式で積層造形する際の溶接条件を設定する溶接条件設定装置であって、造形幅と前記溶接条件の対応関係を規定したデータベースを参照して、造形対象層の造形幅に対応する溶接条件を算出する手段と、溶接条件と造形高さの対応関係を規定したデータベースを参照して、算出した前記溶接条件で造形した場合の前記造形対象層の造形高さを算出する手段と、算出した前記造形高さで前記造形対象層を造形した場合にできる造形物の端部に対応する位置における前記造形対象物の幅を、次に造形する前記造形対象層の造形幅として設定する手段と、を有する。
【0007】
本開示に係る溶接条件設定方法は、造形対象物をWAAM方式で積層造形する際の溶接条件を設定する溶接条件設定方法であって、造形幅と前記溶接条件の対応関係を規定したデータベースを参照して、造形対象層の造形幅に対応する溶接条件を算出するステップと、溶接条件と造形高さの対応関係を規定したデータベースを参照して、算出した前記溶接条件で造形した場合の前記造形対象層の造形高さを算出するステップと、算出した前記造形高さで前記造形対象層を造形した場合にできる造形物の端部に対応する位置における前記造形対象物の幅を、次に造形する前記造形対象層の造形幅として設定するステップと、を有する。
【0008】
本開示に係るプログラムは、コンピュータに、造形対象物をWAAM方式で積層造形する際の溶接条件を設定する処理であって、造形幅と前記溶接条件の対応関係を規定したデータベースを参照して、造形対象層の造形幅に対応する溶接条件を算出するステップと、溶接条件と造形高さの対応関係を規定したデータベースを参照して、算出した前記溶接条件で造形した場合の前記造形対象層の造形高さを算出するステップと、算出した前記造形高さで前記造形対象層を造形した場合にできる造形物の端部に対応する位置における前記造形対象物の幅を、次に造形する前記造形対象層の造形幅として設定するステップと、を有する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の溶接条件設定装置、溶接条件設定方法及びプログラムによれば、薄肉の構造物や傾斜や角度が変化する形状を有する構造物を積層造形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に係る積層造形システムの一例を示すブロック図である。
実施形態に係る積層造形方法について説明する図である。
実施形態に係る溶接条件設定のアルゴリズムの一例を示す図である。
実施形態に係るデータベースの一例を示す図である。
実施形態に係るトーチ角度の設定について説明する図である。
実施形態に係るトーチ位置のオフセット設定について説明する図である。
実施形態に係る溶接条件設定処理の一例を示すフローチャートである。
実施形態の制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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