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公開番号2025122871
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-22
出願番号2024018578
出願日2024-02-09
発明の名称アノード側セパレータ及び水電解装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類C25B 9/60 20210101AFI20250815BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】導電性及び耐久性を向上できるアノード側セパレータを提供する。
【解決手段】本発明のアノード側セパレータは、水電解装置に用いられるアノード側セパレータであって、チタン又はステンレススチールからなる金属基材と、上記金属基材の表面に設けられた酸化インジウムスズ(ITO)を含む導電性酸化膜と、を備え、上記導電性酸化膜の(400)面の結晶配向比が0.01以上であることを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
水電解装置に用いられるアノード側セパレータであって、
チタン又はステンレススチールからなる金属基材と、
前記金属基材の表面に設けられた酸化インジウムスズ(ITO)を含む導電性酸化膜と、を備え、
前記導電性酸化膜の(400)面の結晶配向比が0.01以上であることを特徴とするアノード側セパレータ。
続きを表示(約 120 文字)【請求項2】
前記導電性酸化膜の(400)面の結晶配向比が0.13以上であることを特徴とする請求項1に記載のアノード側セパレータ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のアノード側セパレータを備えることを特徴とする水電解装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水電解装置に用いられるアノード側セパレータ及びそれを備える水電解装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、原料の水等を電気分解して水素を製造する水電解装置として、固体高分子電解質膜等の電解質膜を用いた水電解用セルが積層されたものが知られている。水電解用セルは、例えば、固体高分子電解質膜の一方の面及び他方の面にアノード触媒層及びカソード触媒層がそれぞれ設けられ、アノード触媒層にアノード給電体及びアノード側セパレータが積層され、カソード触媒層にカソード給電体及びカソード側セパレータが積層されたものである。
【0003】
アノード側セパレータは、電気をアノード触媒層に伝える機能を担うため、高い導電性が必要となる。また、強度等の観点から金属基材を用いる場合、金属基材は腐食が生じ易いので耐久性が問題となる。このため、アノード側セパレータには、金属基材の表面に導電性が高く、耐久性に優れた導電性層を設けた構成が採用されている。例えば、特許文献1に記載されたセパレータは、チタン等からなる金属基材と、金属基材上に直接積層されるAuからなる貴金属層(導電性層)と、を備え、高導電性及び高耐久性を有する上、金属基材の表面粗さが調整され、金属基材と貴金属層との密着性等を向上している。さらに、特許文献2に記載されたセパレータは、チタン又はステンレススチールからなる金属基材と、金属基材の表面に設けられた酸化インジウムスズ(ITO)を含む導電性酸化膜と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-127707号公報
特開2023-137149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたアノード側セパレータは、金属基材の表面に貴金属層を設けているため、耐久性に優れる一方、コストが高く、実製品への採用が難しい。これに対処するために、金属基材の表面に導電性層を設けたアノード側セパレータとして、特許文献2に記載されたセパレータのように、金属基材の表面に低廉な導電性酸化膜を設けたセパレータを採用することが検討されているが、そのようなセパレータではさらに高い導電性が求められている。一方、水電解装置では、例えば、1.8V程度以上の高電圧が水電解用セルに印加されるため、水電解装置に用いられるセパレータではさらに高い耐久性が求められている。
【0006】
本発明は、このような点を鑑みてなされ、その目的は、導電性及び耐久性を向上できるアノード側セパレータ及びそれを備える水電解装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、本発明のアノード側セパレータは、水電解装置に用いられるアノード側セパレータであって、チタン又はステンレススチールからなる金属基材と、上記金属基材の表面に設けられた酸化インジウムスズ(ITO)を含む導電性酸化膜と、を備え、上記導電性酸化膜の(400)面の結晶配向比が0.01以上であることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の水電解装置は、上述したアノード側セパレータを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、導電性及び耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1実施形態に係るアノード側セパレータを備える第1実施形態に係る水電解装置の構成単位である水電解用セルの構成を概略的に示す分解断面図である。
図1のX部分の拡大図である。
実施例1のアノード側セパレータの金属基材のサンプルの外観を示す写真である。
実施例1~17のアノード側セパレータのサンプルの導電性酸化膜の(400)面の結晶配向比に対する耐久試験前の接触抵抗及び耐久試験後の接触抵抗を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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