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公開番号
2025120058
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-15
出願番号
2024015295
出願日
2024-02-02
発明の名称
マイクロコイル付き磁性ワイヤおよびその製造方法
出願人
マグネデザイン株式会社
代理人
主分類
H01F
17/00 20060101AFI20250807BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】半導体プロセスを活用することによって、極小のサイズで磁気変換率が高いマイクロコイル素子、マイクロコイル付き磁性ワイヤ及びマイクロコイル素子付き磁性ワイヤ(マイクロコイル素子)の製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁被膜付き磁性ワイヤ11は、磁性ワイヤを磁心としてその外周に膜厚2mm以下のガラス、樹脂または酸化物等の絶縁性材料が被覆されている。導電性コイル12は、絶縁被覆付き磁性ワイヤを周回するコイル本体121と、コイル本体の両端に配置されたコイル電極122と、からなる。コイル電極は、両側のコイル端に接続する形で取り付けられており、そのサイズはコイル線幅の5~10倍を目安とする。外部絶縁被膜が、導電性コイルを外部との間を電気絶縁し、さらに環境ダメージから導電性コイルおよび絶縁被膜自身を保護する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
絶縁被膜付き磁性ワイヤ(以下、磁性ワイヤという。)と導電性コイル(以下、コイルという。)と外部絶縁被膜とからなるマイクロコイル付き磁性ワイヤにおいて、
前記磁性ワイヤは、直径は5μm~1mm、有効透磁率は1000以上の磁性ワイヤの外周には膜厚2μm以下のガラス、樹脂または酸化物等の絶縁性材料が被覆されており、
前記コイルは、前記磁性ワイヤを周回するコイル本体と前記コイル本体の両端のコイル電極とからなり、前記コイル本体のコイルピッチは2μm~10μmのCu、Al、Au等の導電性に優れた導電性材料からなり、
かつ、前記コイルは、前記磁性ワイヤに沿って周期的間隔で配置され、
前記外部絶縁被膜は、前記コイルと外部との間を電気絶縁するための被膜にて、かつ環境ダメージから前記コイル素子を保護する被膜で、膜厚100μm以下よりなる、
ことを特徴とするマイクロコイル付き磁性ワイヤ。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
請求項1において、マイクロコイル付き磁性ワイヤを個片化して1個のマイクロコイル素子として取り出したことを特徴とするマイクロコイル素子。
【請求項3】
請求項1に記載されたマイクロコイル付き磁性ワイヤ(マイクロコイル素子)の製造方法は、
(1)絶縁被膜付き磁性ワイヤ(以下、磁性ワイヤという。)を蒸着装置の中に設置し、
(2)前記磁性ワイヤを回転しながら、伝導性に優れた金属被膜をワイヤ表面に均一に蒸着し、
(3)続いて、前記金属被膜の上に一様なレジスト被膜を塗布し、
(4)一定速度で回転送りできるワイヤ送り装置を露光装置の中に取り付け、コイル本体露光用のスリットを有するマスクを使って、露光しながら前記磁性ワイヤを1回転し、その際の送り量は前記コイル本体のピッチ量とし、かつ露光時間は送り時間と一致させて露光を行い、
続いて、コイル電極露光用のスリットを有するマスクを使って、コイル両端にコイル電極を露光し、
(5)露光後に現像を行い、露光箇所以外のレジストを取り除き、続いてレジストが取り除かれた部位の金属を化学エッチングで除去することによって、前記磁性ワイヤ表面の絶縁被膜上にコイル本体およびコイル電極を形成し、
(6)次に、前記コイル本体およびコイル電極よりなるコイルと外部との間を電気絶縁するための外部絶縁被膜を塗布する、
ことを特徴とするマイクロコイル素子付き磁性ワイヤ(マイクロコイル素子)の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁性ワイヤ表面に直接半導体プロセスでマイクロコイルを形成するための技術に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
マイクロコイル部品は、磁気センサ、マイクロ電磁石、マイクロ発電機、インダクタンス部品などに広く使用されている。いずれもコイル巻き数あるいはコイルピッチ(単位長さ当たりのコイル巻き数密度)および磁性ワイヤの有効透磁率や体積によって、その性能は大きく左右される。マイクロコイルの場合、性能改善のためには、磁性ワイヤの体積が非常に小さいので、コイルピッチを微細化してコイル巻き数を増やすことが必要である。
【0003】
機械巻き式のマイクロコイルは、直径1mm以下の磁性ワイヤにその表面にボビンを取り付けてそこにマイクロコイルを機械的に巻き付けた場合、エナメル線の線径を考慮するとコイルピッチ10μmが限界である。さらにボビンが必要であることを考慮すると、磁性ワイヤ径に100μmから200μm程度は増加してしまい、マイクロサイズ化は困難である。
【0004】
半導体プロセスを使ったマイクロコイルは、特許文献1(特許第5747294号)に開示されている。現在コイルピッチ3μmが実現されており、コイルピッチ10μmが限界の機械式コイルよりも有望である。しかし、基板上にマイクロコイルを形成しているために、その基板サイズは、幅200μm、厚み200μmが必要で、全体としては大きなものとなっている。カテーテル、胃カメラなど生体内医療機器内で、磁気センサ、マイクロ発電機、マイクロ振動子、あるいはマイクロ電磁石として使用する場合には、装入される空間の広さが極めて狭いために基板を省略し、マイクロコイルを磁性ワイヤに直接取り付けることが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5747294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
半導体プロセスで形成したマイクロコイルの基板を省略するためには、マイクロコイルを直接絶縁被覆付きの磁性ワイヤの表面にマイクロコイルを形成する必要がある。半導体プロセスは、平面基板にマイクロ配線パターンを焼き付ける技術であるが、その技術を使って3次元の磁性ワイヤ表面にマイクロコイルを焼き付ける新技術を開発することが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記の技術課題を鋭意検討した結果、磁性ワイヤを横方向に送りながら回転露光すれば、マイクロコイルが形成できるという本発明の技術的思想に至った。
その考え方は、まず、絶縁被膜付きの磁性ワイヤ表面に導電性薄膜を積層し、その上にレジストを塗布し、それをワイヤ送りながら回転露光を行い、その後エッチング処理をした後、コイルに保護被膜を取り付けてマイクロコイルを形成するというものである。
【0008】
マイクロコイル付き磁性ワイヤは、
磁性ワイヤを磁心として、導電性コイルと外部絶縁被膜とからなり、
磁性ワイヤは、絶縁被覆付きで直径5μm~1mmで、導電性コイルは、コイルピッチ2μm~200μmのCu,Al、Auなど導電性に優れた導電性材料よりなり、
外部絶縁被膜は、コイルを外部との間の電気絶縁し、さらに環境ダメージから膜を保護するもので、膜厚100μm以下である。
【0009】
ホトリソグラフィ技術で大きな曲率凹凸のある磁性ワイヤ表面にマイクロコイル配線をパターニングする場合、ワイヤの頂点以外は曲率によりマスクとワイヤレジスト被膜との間には間隔が生じて、露光時露光不足となるので、ワイヤを回転することで、露光幅が一定となるように露光時間と回転の送り速度を調整する。例えば、送りピッチ5μmの場合、1回転の回転速度と送り量5μmを同期させ、送り時間を露光時間と一致させることで実現できることを見出した。
【0010】
ワイヤ表面へ金属皮膜の蒸着は、真空チャンバーの中で、表面にむらなく蒸着するために回転装置により回転しながら行った。次いで、金属被膜の上にレジスト塗布、露光後現像を行う。絶縁被膜の上の回転露光マスクにコイル単体の巻き数に対応したスリットを設け、このマスクを使って回転露光し、つぎに露光箇所以外のレジストをエッチングで取り除き、レジストが取り除かれた部位の金属を化学エッチングで除去することで実現できることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)
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