TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025114215
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2024008768
出願日2024-01-24
発明の名称リチウム化合物の回収方法
出願人artience株式会社
代理人
主分類H01M 10/54 20060101AFI20250729BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本発明の目的は、効率的にリチウム化合物を回収する方法の提供を目的とする。
【解決手段】
正極材粉末および正極材粉末前駆体が除去された使用済み正極反応容器を粉砕した粒子を水中で攪拌し、次いで粒子と水溶液を分離し、得られた水溶液に凝集剤を加えて攪拌し、さらに凝集物とリチウム化合物を含む水溶液を分離する、リチウム化合物の回収方法。なお、前記凝集剤は、硫酸第一鉄、ポリ硫酸第二鉄、塩化第二鉄、カルシウム系金属塩、バリウム系金属塩およびカチオン系高分子からなる群より選択される1種以上であることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
正極材粉末および正極材粉末前駆体が除去された使用済み正極反応容器を粉砕した粒子を水中で攪拌し、次いで粒子と水溶液を分離し、得られた水溶液に凝集剤を加えて攪拌し、さらに凝集物とリチウム化合物を含む水溶液を分離する、リチウム化合物の回収方法であって、
前記凝集剤が、硫酸第一鉄、ポリ硫酸第二鉄、塩化第二鉄、カルシウム系金属塩、バリウム系金属塩およびカチオン系高分子からなる群より選択される1種以上である、リチウム化合物の回収方法。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記凝集剤が、ポリ硫酸第二鉄、塩化第二鉄、水酸化カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、塩化バリウムおよび酢酸バリウムからなる群より選択される1種以上である、請求項1記載のリチウム化合物の回収方法。
【請求項3】
前記粉砕した粒子が、目開き0.5mmメッシュを通過する粒子である、請求項1記載のリチウム化合物の回収方法。
【請求項4】
請求項1~3いずれか1項に記載の回収方法で得たリチウム化合物と塩酸を反応させ、次いで炭酸ナトリウムとを反応させて炭酸リチウムを得る、炭酸リチウムの回収方法。
【請求項5】
請求項1~3いずれか1項に記載の回収方法で得たリチウム化合物と塩酸を反応させ、次いで二酸化炭素を反応させて炭酸リチウムを得る、炭酸リチウムの回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム二次電池の使用済み正極反応容器からリチウム化合物を回収する方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
リチウム二次電池は、正極材の製造を反応容器(反応ルツボともいう)で行っている。正極材の原料の水酸化リチウム(LiOH・H

O)は、リチウム二次電池の高容量性能向上のために前駆体と混合および焼成時に過剰に使用されており、これにより正極材製造後、水洗過程を経て過剰のリチウム成分を除去しなければならない。
さらに、高温で進行する正極材製造過程で過剰に使用した水酸化リチウムの腐食反応により、正極材製造時に使用される反応容器が腐食されるため約30日周期で交換が必要になる。
従来、使用済反応容器は廃棄されていたが、反応容器には水酸化リチウムが高濃度に含侵しているため、リチウム化合物を回収し、正極材に再利用できると資源を有効活用できる。
【0003】
そこで、特許文献1には使用済み反応容器からのニッケル、コバルト、マンガンおよびリチウム化合物の回収方法が開示されている。
【0004】
韓国公開番号第102408888号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の回収方法は、腐食性が高い塩酸を使用するため特別な装置が必要であった。また、使用済み反応容器から塩酸などの酸でリチウム化合物を抽出すると、リチウム以外の金属の回収量が増加(特にアルミニウムの回収量が増加)するため、後の精製工程でリチウム化合物の収率が低下する問題があった。
membrane capacitive deionization(MCDI)のような収着媒体と電場の組み合わせを使用する電気収着法によりリチウムを選択的に回収する方法はあるが、電極に引き寄せられるリチウムイオンしか処理できないため、リチウムの回収量が少ない問題があった。
【0006】
本発明の目的は、効率的にリチウム化合物を回収する方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
<1>本発明のリチウム化合物の回収方法は、正極材粉末および正極材粉末前駆体が除去された使用済み正極反応容器を粉砕した粒子を水中で攪拌し、次いで粒子と水溶液を分離し、得られた水溶液に凝集剤を加えて攪拌し、さらに凝集物とリチウム化合物を含む水溶液を分離する、リチウム化合物の回収方法であって、
前記凝集剤が、硫酸第一鉄、ポリ硫酸第二鉄、塩化第二鉄、カルシウム系金属塩、バリウム系金属塩およびカチオン系高分子からなる群より選択される1種以上である。
<2>前記凝集剤が、ポリ硫酸第二鉄、塩化第二鉄、水酸化カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、塩化バリウムおよび酢酸バリウムからなる群より選択される1種以上である<1>のリチウム化合物の回収方法。
<3>前記粉砕した粒子が、目開き0.5mmメッシュを通過する粒子である、<1>または<2>のリチウム化合物の回収方法。
<4><1>~<3>いずれかの回収方法で得たリチウム化合物と炭酸ナトリウムとを反応させて炭酸リチウムを得る、炭酸リチウムの回収方法。
<5><1>~<3>いずれかの回収方法で得たリチウム化合物と二酸化炭素とを反応させて炭酸リチウムを得る、炭酸リチウムの回収方法。
【発明の効果】
【0008】
上記の本発明により、効率的にリチウム化合物を回収する方法を提供できる。また、本発明により、リチウム化合物から炭酸リチウムを回収する方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のリチウム化合物の回収方法は、正極材粉末および正極材粉末前駆体が除去された使用済み正極反応容器を粉砕した粒子を水中で攪拌し、次いで粒子と水溶液を分離し、得られた水溶液に凝集剤を加えて攪拌し、再度、凝集物とリチウム化合物を含む水溶液の分離を行い、水溶液に含まれるリチウム化合物を回収する方法である。前記凝集剤は、硫酸第一鉄、ポリ硫酸第二鉄、塩化第二鉄、カルシウム系金属塩、バリウム系金属塩およびカチオン系高分子からなる群より選択される1種以上である。
【0010】
本発明のリチウム化合物の回収方法は、正極材粉末および正極材粉末前駆体が除去された使用済み正極反応容器を粉砕した粒子を水中で攪拌し、次いで粒子と水溶液を分離し、水溶液を得る。得られた水溶液には、リチウム化合物の他に正極反応容器由来のケイ素化合物やアルミニウム化合物が含まれる。得られた水溶液に硫酸第一鉄、ポリ硫酸第二鉄、塩化第二鉄、カルシウム系金属塩、バリウム系金属塩およびカチオン系高分子からなる群より選択される1種以上の凝集剤を加えて攪拌混合すると、水溶液中のマイナス電荷を有する微細な粒子とプラス電荷を有する上記凝集剤が相互作用し、凝集物が生成する。次いで凝集物と水溶液の分離を行い、リチウム化合物を含む水溶液が得られる。ケイ素化合物やアルミニウム化合物の粒子は、マイナス電荷を有する場合が多く凝集剤との相互作用で凝集物を生成するため、凝集物と水溶液を分離することで除去できる。前記分離によりリチウム以外の金属化合物の大部分を除去できるため効率的にリチウム化合物を回収できる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
雄端子
3日前
個人
後付地震遮断機
7日前
個人
超精密位置決め機構
8日前
愛知電機株式会社
電力機器
今日
東レ株式会社
積層多孔質膜
11日前
株式会社潤工社
同軸ケーブル
1か月前
株式会社ExH
電流開閉装置
1か月前
ヒロセ電機株式会社
端子
今日
CKD株式会社
巻回装置
10日前
個人
鉄心用材料とその製造方法
1か月前
個人
マルチバンドコイルアンテナ
23日前
エイブリック株式会社
半導体装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
住友電装株式会社
端子
2日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
14日前
矢崎総業株式会社
電線
18日前
株式会社大阪ソーダ
複合固体電解質
17日前
株式会社GSユアサ
蓄電素子
17日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
オムロン株式会社
電磁継電器
1か月前
ダイハツ工業株式会社
固定治具
17日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
10日前
日本化薬株式会社
電流遮断装置
8日前
住友電装株式会社
端子台
1か月前
日星電気株式会社
ケーブルアセンブリ
1か月前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
15日前
トヨタ自動車株式会社
電源装置
1か月前
オムロン株式会社
スイッチ装置
1か月前
株式会社ダイヘン
変圧器
29日前
個人
“hi-light surf.”
16日前
中国電力株式会社
断路器操作構造
1か月前
続きを見る