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公開番号2025100880
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2025071567,2023086141
出願日2025-04-23,2019-06-07
発明の名称電極体、電極体を備える電解コンデンサ、及び電極体の製造方法
出願人日本ケミコン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01G 9/055 20060101AFI20250626BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】良好な陰極側容量を発現させる電極体、この電極体を備える電解コンデンサを提供する。
【解決手段】電解コンデンサの陰極に用いられる電極体は、陰極箔とカーボン層とを有する。陰極箔は、弁作用金属により成り、表面に拡面層が形成される。カーボン層は、拡面層に形成される。拡面層とカーボン層の界面は、凹凸形状を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電解コンデンサの陰極に用いられる電極体であって、
弁作用金属により成り、表面に拡面層が形成された陰極箔と、
前記拡面層に形成されたカーボン層と、
を備え、
前記拡面層と前記カーボン層の界面は、凹凸形状を有すること、
を特徴とする電極体。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記凹凸形状の凹凸深さは、0.5μm以上を有すること、
を特徴とする請求項1記載の電極体。
【請求項3】
前記拡面層は、複数のエッチングピットが掘り込まれて成り、
前記エッチングピットの径は、表層付近で0.12μm以上0.43μm以下であり、
前記エッチングピットの深さは、1.5μm以上5.0μm以下であり、
前記凹凸形状は、凸領域を高さ方向に沿って切断した断面の両端間距離が、1.5μm以上8.0μm以下であり、
前記凹凸形状は、凸領域の高さが0.15μm以上0.80μm以下であること、
を特徴とする請求項1又は2記載の電極体。
【請求項4】
前記拡面層は、複数のエッチングピットが掘り込まれて成り、
前記カーボン層は、前記凹凸形状の界面から更に前記エッチングピット内に入り込んでいること、
を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電極体。
【請求項5】
前記凹領域から更に前記エッチングピット内に入り込んだ前記カーボン層は、当該凹領域に隣接する凸領域の頂点から深さ方向に平均0.5μm以上沈み込んだ位置まで入り込むこと、
を特徴とする請求項4記載の電極体。
【請求項6】
前記凹領域から更に前記エッチングピット内に入り込んだ前記カーボン層は、当該凹領域に隣接する凸領域の頂点から深さ方向に平均0.7μm以上沈み込んだ位置まで入り込むこと、
を特徴とする請求項4記載の電極体。
【請求項7】
前記拡面層は、複数のエッチングピットが掘り込まれて成り、
界面長さYと範囲長Xの割合(Y/X×100)は110%以上であること、
を特徴とする請求項1記載の電極体。
界面長さY:任意の始点から任意の終点までの、前記拡面層と前記カーボン層との界面に沿った長さであり、前記エッチングピットに入り込んだ前記カーボン層を含む長さ
範囲長X:前記界面長さYを測定した前記始点と前記終点とを一直線に結んだベクトルのうち、前記凹凸形状の高さ方向と直交する方向成分の長さ
【請求項8】
前記凹凸形状は、押圧により圧縮変形していること、
を特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の電極体。
【請求項9】
前記カーボン層は、鱗片状炭素材と球状炭素材とを含むこと、
を特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の電極体。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れかに記載の電極体を陰極に備えること、
を特徴とする電解コンデンサ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電極体、電極体を備える電解コンデンサ、及び電極体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
電解コンデンサは、タンタルあるいはアルミニウム等のような弁作用金属を陽極箔及び陰極箔として備えている。陽極箔は、弁作用金属を焼結体あるいはエッチング箔等の形状にすることで拡面化され、拡面化された表面に誘電体酸化皮膜層を有する。陽極箔と陰極箔の間には電解液が介在する。電解液は、陽極箔の凹凸面に密接し、真の陰極として機能する。この電解コンデンサは、誘電体酸化皮膜層の誘電分極作用により陽極側容量を得ている。
【0003】
電解コンデンサは陽極側と陰極側に容量が発現する直列コンデンサと見做すことができる。従って、陽極側容量を効率良く活用するには陰極側容量が非常に重要である。そこで、陰極箔も例えばエッチング処理により表面積を増大させているが、陰極箔の厚みの観点から陰極箔の拡面化にも限界がある。
【0004】
そこで、窒化チタン等の金属窒化物の皮膜を陰極箔に形成した電解コンデンサが提案されている(特許文献1参照)。窒素ガス環境下で、イオンプレーディング法の一種である真空アーク蒸着法によってチタンを蒸発させ、陰極箔の表面に窒化チタンを堆積させる。金属窒化物は不活性であり、自然酸化皮膜が形成され難い。また蒸着皮膜は微細な凹凸が形成されて陰極の表面積が拡大する。
【0005】
活性炭を含む多孔質のカーボン層を陰極箔に形成した電解コンデンサも知られている(特許文献2参照)。この電解コンデンサの陰極側容量は、分極性電極と電解質との境界面に形成される電気二重層の蓄電作用により発現する。電解質のカチオンが多孔質カーボン層との界面に整列し、多孔質カーボン層内の電子と極めて短い距離を隔てて対を成し、陰極に電位障壁が形成される。この多孔質カーボン層が形成された陰極箔は、多孔質カーボンを分散させた水溶性バインダー溶液を混練してペースト状にし、当該ペーストを陰極箔の表面に塗布し、高温下に晒すことで乾燥させることで作製される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平4-61109号公報
特開2006-80111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
金属窒化物の蒸着プロセスは複雑であり、工業的に導入するのは困難であり、電解コンデンサのコスト高及び歩留まりの悪化を招く。活性炭を含む多孔質カーボン層をペーストの塗布により陰極箔に形成した電解コンデンサは、金属窒化物を陰極箔に蒸着させた電解コンデンサと比べて、静電容量が常温環境下及び高温環境下において低い。そのため、多孔質カーボン層をペーストの塗布により陰極箔に形成した電解コンデンサにおいて、満足する静電容量は未だに得られていない。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、良好な容量を発現させる電極体、この電極体を備える電解コンデンサ、及び電極体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく、本発明に係る電極体は、電解コンデンサの陰極に用いられる電極体であって、弁作用金属により成り、表面に拡面層が形成された陰極箔と、前記拡面層に形成されたカーボン層と、を備え、前記拡面層と前記カーボン層の界面は、凹凸形状を有すること、を特徴とする。
【0010】
前記凹凸形状の凹凸深さは、0.5μm以上を有するようにしてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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