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公開番号2025059946
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023170373
出願日2023-09-29
発明の名称アップライトピアノのアクション
出願人株式会社河合楽器製作所
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G10C 3/161 20190101AFI20250403BHJP(楽器;音響)
要約【課題】浅い押鍵位置での連打性を向上させるアップライトピアノのアクションを提供する。
【解決手段】アクション1において、鍵4の押鍵に連動して上方に回動するウィッペン6に設けられ、ハンマー突上げ部7bがハンマー3に係合する係合位置とハンマーから離脱する離脱位置に回動するジャック7、ジャック用の復帰ばね15、押鍵時、ジャックを離脱位置側に回動させるレギュレティングボタン16及びレギュレティングレール18に取り付けられたクッション22を備える。クッションは、ハンマー突上げ部がハンマーから離脱する直前のタイミングで、ハンマー突上げ部がクッションに当接するとともに、鍵を所定の押鍵量以下で押鍵する浅い打鍵時に、ハンマー突上げ部がハンマーから離脱するのを阻止する一方、鍵を、最大限押鍵する通常打鍵時に、ハンマー突上げ部がハンマーから離脱するのを許容するような圧縮性を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
鍵の押鍵に伴って作動し、ハンマーを回動させ、打弦を行わせるアップライトピアノのアクションであって、
押鍵に連動して上方に回動するウィッペンと、
基部及び上下方向に延びるハンマー突上げ部を有し、前記ウィッペンに回動自在に設けられ、前記ハンマー突上げ部が前記ハンマーに係合する係合位置と、前記ハンマー突上げ部が前記ハンマーから離脱している離脱位置に回動するジャックと、
押鍵時に前記ジャックが前記離脱位置側に回動したときに前記ハンマー突上げ部が接近する側に設けられ、前記ハンマー突上げ部に対向する支持部材と、
前記ウィッペンと前記ジャックの前記基部との間に設けられ、前記ジャックを前記係合位置側に復帰させるための復帰ばねと、
押鍵時に、前記ジャックの前記基部が当接することにより、前記ジャックを前記離脱位置側に回動させ、前記ハンマーから離脱させるレギュレティングボタンと、
前記支持部材の前記ジャックの前記ハンマー突上げ部に対向する側に取り付けられたクッションと、を備え、
前記クッションは、前記ハンマー突上げ部が前記ハンマーから離脱する直前のタイミングで、前記ハンマー突上げ部が当該クッションに当接するように配置されるとともに、前記鍵を所定の押鍵量以下で押鍵する浅い打鍵時には、当該クッションに当接した前記ハンマー突上げ部が前記ハンマーから離脱するのを阻止する一方、前記鍵を最大限、押鍵する通常打鍵時には、当該クッションに当接した前記ハンマー突上げ部が前記ハンマーから離脱するのを許容するような圧縮性を有することを特徴とするアップライトピアノのアクション。
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
前記クッションは、ウレタンフォームで構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のアップライトピアノのアクション。
【請求項3】
前記アクションは、少なくとも一部が前記鍵の下方に配置され、前記ウィッペンが押鍵された前記鍵で引き上げられ、上方に回動することによって作動するドロップアクションであることを特徴とする、請求項1に記載のアップライトピアノのアクション。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鍵の押鍵に伴って作動し、ハンマーを回動させ、打弦を行わせるアップライトピアノのアクションに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来のアップライトピアノのアクションとして、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このアクションは、鍵盤の後端部の上方に設けられており、各鍵の後端部に載置されたウィッペンと、ウィッペンに回動自在に取り付けられたジャックと、ウィッペンとジャックの間に設けられたジャックスプリングと、レギュレティングレールに固定されたレギュレティングボタンなどを備えている。ジャックは、基部と、基部の後端部からほぼ直角に上方に延びるハンマー突上げ部からL字状に形成され、離鍵状態では、ハンマー突上げ部の先端がハンマーのバットに当接するとともに、基部がレギュレティングボタンに下方から対向している。また、ジャックのハンマー突上げ部の前面にはスプリング部が一体に設けられ、離鍵状態では、スプリング部がレギュレティングレールに後方から対向している。
【0003】
この構成では、鍵が押鍵されると、ウィッペンは、鍵の後端部で突き上げられ、ジャックと一緒に上方に回動する。それにより、ハンマーは、ジャックで突き上げられ、鉛直に張られた後方の弦に向かって回動する。そして、ジャックは、その基部がレギュレティングボタンに係合することにより、ジャックスプリングのばね力に抗し、ウィッペンに対して回動することによって、ハンマーから外れる。その後、ハンマーは自由状態で回動し、弦を打弦する。一方、ジャックは、ハンマーから外れたときに、スプリング部がレギュレティングレールに後方から当接するようになり、レギュレティングレールからの反力によって、ジャックにスプリング部によるばね力が作用する。そして、その後の離鍵時において、ウィッペン及びジャックが押鍵時と逆方向に回動するのに伴い、ジャックは、ジャックスプリングとスプリング部のばね力により、ウィッペンに対してもとの位置に迅速に復帰し、ハンマーに係合するようになる。それにより、再度、押鍵されたときに、ウィッペンによるハンマーの突き上げが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-91516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した従来のアクションには、以下のような問題がある。すなわち、トリルを行うときのように同じ鍵を浅い押鍵範囲で繰り返し打鍵する場合(以下、このような場合を「浅い押鍵位置での連打」という)を想定すると、ハンマーに打弦を行わせるためには、鍵を再度、押鍵するタイミングで、ジャックがハンマーのバットとの係合位置にすでに復帰していることが必要である。しかし、従来のアクションでは、ジャックのスプリング部は、ジャックがバットから外れた後にレギュレティングレールに当接し、ジャックを復帰させるように作用する。このため、ジャックがバットとの係合位置に復帰するのに時間がかかり、バットが先に戻るのに対し、ジャックの先端がバットとの係合位置に戻り切れないため、その状態で押鍵しても、バットを突き上げることができず、打鍵できない状態になる。
【0006】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、浅い押鍵位置での連打性を向上させることができるアップライトピアノのアクションを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、鍵の押鍵に伴って作動し、ハンマーを回動させ、打弦を行わせるアップライトピアノのアクションであって、押鍵に連動して上方に回動するウィッペンと、基部及び上下方向に延びるハンマー突上げ部を有し、ウィッペンに回動自在に設けられ、ハンマー突上げ部がハンマーに係合している係合位置と、ハンマー突上げ部がハンマーから離脱している離脱位置に回動するジャックと、押鍵時にジャックが離脱位置側に回動するときにハンマー突上げ部が接近する側に設けられ、ハンマー突上げ部に対向する支持部材と、ウィッペンとジャックの基部との間に設けられ、ジャックを係合位置側に復帰させるための復帰ばねと、押鍵時に、ジャックの基部が当接することにより、ジャックを離脱位置側に回動させ、ハンマーから離脱させるレギュレティングボタンと、支持部材のジャックのハンマー突上げ部に対向する側に取り付けられたクッションと、を備え、クッションは、ハンマー突上げ部がハンマーから離脱する直前のタイミングで、ハンマー突上げ部がクッションに当接するように配置されるとともに、鍵を所定の押鍵量以下で押鍵する浅い打鍵時には、クッションに当接したハンマー突上げ部がハンマーから離脱するのを阻止する一方、鍵を最大限、押鍵する通常打鍵時には、クッションに当接したハンマー突上げ部がハンマーから離脱するのを許容するような圧縮性を有することを特徴とする。
【0008】
このアップライトピアノのアクションによれば、離鍵状態では、ジャックは係合位置に位置し、ハンマー突上げ部がハンマーに係合している。この状態から、鍵が押鍵されると、ウィッペンが鍵と連動し、ウィッペンに回動自在に設けられたジャックと一緒に上方に回動する。それにより、ハンマーは、ジャックのハンマー突上げ部で突き上げられ、回動する。このウィッペン及びジャックの上方への回動中、ジャックの基部がレギュレティングボタンに当接することによって、ジャックは離脱位置側に回動する。
【0009】
このジャックの離脱位置側への回動中、ハンマー突上げ部がハンマーから離脱する直前のタイミングで、ハンマー突上げ部が、支持部材に取り付けられたクッションに当接する。この場合、クッションは、上述した圧縮性を有することにより、鍵を所定の押鍵量以下で押鍵する浅い打鍵時には、当接したハンマー突上げ部がハンマーから離脱するのを阻止する。それにより、ハンマーとのジャックの係合状態が維持される。このため、この状態から鍵が再度、押鍵されたとき(浅い押鍵位置からの連打時)に、ジャックのハンマー突上げ部でハンマーを即座に突き上げ、回動・打弦を行わせることができ、したがって、浅い押鍵位置での連打性を向上させることができる。
【0010】
一方、鍵を通常の打鍵高さから最大限(フルに)押鍵する通常打鍵時には、クッションは、上述した圧縮性により、当接したハンマー突上げ部がハンマーから離脱するのを許容する。それにより、通常の打鍵の場合と同様、ジャックがハンマーから離脱することによって、ハンマーは自由状態で回動し、打弦を行う。
(【0011】以降は省略されています)

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