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公開番号2025022994
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2024205591,2023520493
出願日2024-11-26,2021-10-08
発明の名称収縮率が向上した高強度ポリエチレン原糸およびその製造方法
出願人コーロン インダストリーズ インク
代理人個人
主分類D01F 6/04 20060101AFI20250206BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】収縮率が向上した高強度ポリエチレン原糸およびその製造方法を提供する。
【解決手段】小角X線散乱(SAXS)の散乱ベクトル0~0.04Å-1にて発生するピーク強度(Intensity Peak)の最高点Aと、散乱ベクトル0.05~0.08Å-1にて発生するピーク強度(Intensity Peak)の最高点Bとの比(A/B)が、16以上であり、収縮率が2.5%以上であり、結晶化度が65~85%であり、重量平均分子量(Mw)が300,000g/molを超え600,000g/mol以下であり、分子量分布が5超過9未満である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
小角X線散乱(SAXS)の散乱ベクトル0~0.04Å
-1
にて発生するピーク強度
(Intensity Peak)の最高点Aと、散乱ベクトル0.05~0.08Å
-1
にて発生する
ピーク強度(Intensity Peak)の最高点Bとの比(A/B)が、16以上であり、収縮率
が2.5%以上である、ポリエチレン原糸。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記原糸は、190℃、2.16kgで測定された溶融指数(MI)が0.3~6g/
10minである、請求項1に記載のポリエチレン原糸。
【請求項3】
前記原糸は、分子量分布が5超過9未満である、請求項1に記載のポリエチレン原糸。
【請求項4】
前記原糸は、結晶化度が65~85%である、請求項1に記載のポリエチレン原糸。
【請求項5】
前記原糸は、溶融温度が130~140℃である、請求項1に記載のポリエチレン原糸

【請求項6】
前記原糸は、密度が0.93~0.97g/cm

である、請求項1に記載のポリエチ
レン原糸。
【請求項7】
190℃、2.16kgで測定された溶融指数(MI)が0.3~6g/10minで
あり、分子量分布が5超過9未満であるポリエチレンチップを溶融させてポリエチレン溶
融物を得るステップと、
複数のノズルホールを有する口金を通じて前記ポリエチレン溶融物を紡糸するステップ
と、
前記ポリエチレン溶融物が前記ノズルホールから吐出される際に形成される複数のフィ
ラメントを冷却させるステップと、
冷却された前記複数のフィラメントを集束させてマルチフィラメント糸を形成させるス
テップと、
前記マルチフィラメント糸について5倍~20倍の総延伸比での延伸および熱固定を行
うステップと、
延伸および熱固定がされた前記マルチフィラメント糸を巻き取るステップと、
を含み、小角X線散乱(SAXS)の散乱ベクトル0~0.04Å
-1
にて発生するピ
ーク強度(Intensity Peak)の最高点Aと、散乱ベクトル0.05~0.08Å
-1
にて
発生するピーク強度(Intensity Peak)の最高点Bとの比(A/B)が、16以上であり
、収縮率が2.5%以上である、ポリエチレン原糸の製造方法。
【請求項8】
前記ポリエチレン溶融物の紡糸温度は220~300℃である、請求項7に記載のポリ
エチレン原糸の製造方法。
【請求項9】
前記延伸の際、最大延伸温度は100~150℃である、請求項7に記載のポリエチレ
ン原糸の製造方法。
【請求項10】
前記延伸ステップは、多段延伸で行われる、請求項7に記載のポリエチレン原糸の製造
方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、収縮率が向上した高強度ポリエチレン原糸およびその製造方法に関する。よ
り具体的に、特定の微細構造を有し、収縮率が向上し、高密度の原反を製造することがで
きる高強度ポリエチレン原糸およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
警察および軍人のようにセキュリティ(security)分野に携わる人々はもちろんのこと
、他の多様な産業分野における、鋭い切断ツールを取り扱う人々も、負傷の危険に常にさ
らされる。負傷の危険を最小化するためには、手袋または衣服といった保護用製品が提供
されなければならない。
【0003】
前記保護用製品は、刃物といった凶器または鋭い切断ツールから、人体を適切に保護す
るために、耐切断性を有することが求められる。
【0004】
保護用製品に高い耐切断性を提供するために、高強度ポリエチレン原糸が前記保護用製
品の製造に用いられている。例えば、高強度ポリエチレン原糸を単独で原反の製造に用い
るか、または高強度ポリエチレン原糸と、他の種類の原糸とが共に合撚糸を形成した後、
前記合撚糸が原反の製造に用いられうる。
【0005】
高強度ポリエチレン原糸の一種類として、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を
用いたゲル紡糸方式における有機溶媒の使用による環境問題を解決するために、それより
も重量平均分子量の低い高密度ポリエチレンを用いた溶融紡糸方式の原糸が開発されてい
る。
【0006】
高密度ポリエチレン高分子は、他の高分子とは異なり、非常に少ない数の、短いか長い
分岐を有する分子鎖を持つ。このような分岐鎖の影響により、高密度ポリエチレンを用い
た溶融紡糸方式の高強度ポリエチレン原糸は、大部分が、高い結晶化度および低い収縮率
を有する。収縮率が低い場合、原糸を用いて完成品を製造する製織および編成の工程にお
いてのみ、製品の製織および編成の密度を決定できるという短所がある。また、製織およ
び編成の密度において決められる密度に比べて、より密度が高い高密度の原反の製造が不
可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来技術の問題を解決するための本発明の一課題は、収縮率が向上した高強度ポリエチ
レン原糸およびその製造方法を提供しようとする。
【0008】
また、高い耐切断性を有しながらも優れた着用感を提供できる原反の製造を可能にする
ポリエチレン原糸およびその製造方法を提供しようとする。
【0009】
また、既存の製織および編成の過程で調節可能な面密度に比べて、より高密度の面密度
を有する原反を提供できる高強度ポリエチレン原糸およびその製造方法を提供しようとす
る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の発明者らは、上記の目的を達成するために研究した結果、特定の微細構造を有
するポリエチレン原糸を製造することで、原糸の収縮率が向上するとともに、高強度の物
性を発現できることを見出し、本発明を完成した。
(【0011】以降は省略されています)

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