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公開番号2024168296
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023084844
出願日2023-05-23
発明の名称フライヤー
出願人株式会社パロマ
代理人個人,個人
主分類A47J 37/12 20060101AFI20241128BHJP(家具;家庭用品または家庭用設備;コーヒーひき;香辛料ひき;真空掃除機一般)
要約【課題】こし器にパンチングメタル等の多孔板を使用しても、作業者の手や衣服に引っかかることをなくして使い勝手に優れたものとする。
【解決手段】フィルタリングタンク20は、タンク本体30とこし器32とを備えている。こし器32は、有底箱状で、右壁部54に、上開口部63が形成されていると共に、上開口部63を内側から塞ぐ横側パンチングメタル64が取り付けられている。右壁部54の上端には、全長に亘ってヘミング加工による内側への折り曲げ部60が形成されて、折り曲げ部60の下端は、上開口部63の上端よりも上方に位置しており、横側パンチングメタル64の上端は、折り曲げ部60の下端に下方から当接している。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
調理油を収容可能な油槽と、
前記油槽に設けられ、調理油を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段を制御する制御手段と、
前記油槽の下方に配置され、前記油槽から排出される調理油を濾過可能なフィルタリングタンクと、を含み、
前記フィルタリングタンクは、2次フィルタを有するタンク本体と、1次フィルタを有して前記タンク本体の内側に収容され、前記油槽から排出される調理油を受けるこし器とを備えているフライヤーであって、
前記こし器は、平面視矩形状の底板部と、前記底板部の各辺から立設される複数の壁部とを有して上面が開口する有底箱状で、少なくとも1の前記壁部に、開口部が形成されていると共に、前記開口部を内側から塞ぐ前記1次フィルタである多孔板が取り付けられて、
前記1の壁部の上端には、全長に亘ってヘミング加工による内側への折り曲げ部が形成されて、前記折り曲げ部の下端は、前記開口部の上端よりも上方に位置しており、
前記多孔板の上端は、前記折り曲げ部の下端に下方から当接していることを特徴とするフライヤー。
続きを表示(約 98 文字)【請求項2】
前記1の壁部の上端は、他の前記壁部の上端よりも低くなって、前記こし器内に調理油が貯留した際のオーバーフロー部となっていることを特徴とする請求項1に記載のフライヤー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、調理油を油槽内で加熱し、当該油槽に被調理物を投入して加熱調理する業務用のフライヤーに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
フライヤーは、油槽に収容した調理油をバーナやパルス燃焼器等の加熱手段によって所定の調理温度まで加熱することで、油槽に投入されたポテト等の被調理物を加熱調理する。
油槽内の調理油は、加熱調理の回数が増加すると、揚げカス等の異物が残り、調理油の劣化に繋がる。そこで、油槽の下方には、油槽から排出される調理油を濾過するフィルタリングタンクを設けて、このフィルタリングタンクで濾過した調理油をポンプを含む循環路によって油槽に戻すようにしたフライヤーが知られている。このフィルタリングタンクとして、例えば特許文献1には、底面に網体を備えたタンク内の上側に、一回り小さい籠状の漉し網(こし器)を吊り下げ係止して、漉し網と網体との間にろ剤及び濾紙を介在させたものが開示されている。ここでは油槽から排出される調理油を、漉し網に通過させて大きい揚げカス等を除去した後、ろ剤及び濾紙によって細かい揚げカス等を除去して再生し、油槽に戻すようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-13588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記フライヤーにおいて、フィルタリングタンクに設けられるこし器は、高温の調理油から揚げカスを除去する必要があることから、壁部の一部又は全部がパンチングメタルで形成される場合がある。しかし、パンチングメタルの製造時に切断される端部が孔の位置に重なると、孔の部分で尖り部分が生じるため、当該端部がこし器の壁部の上端に位置すると、こし器をフィルタリングタンクに出し入れしたりする際に作業者の手や衣服に引っかかるおそれがある。
【0005】
そこで、本開示は、こし器にパンチングメタル等の多孔板を使用しても、作業者の手や衣服に引っかかることがなく、使い勝手に優れるフライヤーを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示は、調理油を収容可能な油槽と、
油槽に設けられ、調理油を加熱する加熱手段と、
加熱手段を制御する制御手段と、
油槽の下方に配置され、油槽から排出される調理油を濾過可能なフィルタリングタンクと、を含み、
フィルタリングタンクは、2次フィルタを有するタンク本体と、1次フィルタを有してタンク本体の内側に収容され、油槽から排出される調理油を受けるこし器とを備えているフライヤーであって、
こし器は、平面視矩形状の底板部と、底板部の各辺から立設される複数の壁部とを有して上面が開口する有底箱状で、少なくとも1の壁部に、開口部が形成されていると共に、開口部を内側から塞ぐ1次フィルタである多孔板が取り付けられて、
1の壁部の上端には、全長に亘ってヘミング加工による内側への折り曲げ部が形成されて、折り曲げ部の下端は、開口部の上端よりも上方に位置しており、
多孔板の上端は、折り曲げ部の下端に下方から当接していることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、1の壁部の上端は、他の壁部の上端よりも低くなって、こし器内に調理油が貯留した際のオーバーフロー部となっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、1の壁部の上端には、全長に亘ってヘミング加工による内側への折り曲げ部が形成されて、折り曲げ部の下端が開口部の上端よりも上方へ位置し、且つ多孔板の上端が折り曲げ部の下端に下方から当接しているので、こし器にパンチングメタル等の多孔板を使用しても、多孔板の上端が外部に露出することがない。よって、多孔板の上端が作業者の手や衣服に引っかかることがなく、使い勝手に優れたものとなる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、1の壁部の上端は、他の壁部の上端よりも低くなって、こし器内に調理油が貯留した際のオーバーフロー部となっているので、こし器内に入った調理油が貯留してもオーバーフロー部からタンク本体内へ落下させることができ、調理油が開口から逆流することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
フライヤーの正面図である。
フライヤーの側面図である。
図2のA-A線断面図である。
フィルタリングタンクの分解斜視図である。
フィルタリングタンクの平面図である。
図5のB-B線拡大断面図である。
図5のC-C線拡大断面図である。
こし器の横断面を拡大して示す斜視図である。
(A)~(C)は、タンク本体にこし器を上方から収容する状態を示す説明図である。
各油槽から排出される調理油がこし器に入る状態を示す説明図で、(A)は左側の油槽から、(B)が中央の油槽から、(C)が右側の油槽からそれぞれ調理油が入る状態を示している。
(A)~(D)は、タンク本体に変更例のこし器を上方から収容する状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、フライヤーの一例を示す正面図、図2は、フライヤーの側面図、図3は、図2のA-A線断面図である。
フライヤー1は、器体2内の上部に、左右方向に並ぶ3つの油槽3,3・・を備えた油槽並設型となっている。なお、3つの油槽3を区別する場合は、図1左端の油槽3から順に「3A」「3B」「3C」と表記する。器体2には、器体2の骨組みを形成して各油槽3をそれぞれ支持する枠部材2a,2a・・が設けられている。
各油槽3内の底部には、左右一対のパルス燃焼器4,4が設けられている。各パルス燃焼器4は、油槽3の前側の内壁に設けられる燃焼室5と、燃焼室5に接続されて油槽3内を蛇行状に引き回されるテールパイプ6とを有している。パルス燃焼器4は、本開示の加熱手段の一例である。
各油槽3には、ポテト等の被調理物を収納したバスケットが投入可能となっている。パルス燃焼器4,4の上側には、バスケットを受ける網7が設けられている。
各油槽3には、図示しない油面温度センサが設けられている。各油槽3内の後壁には、調理用温度センサ8が設けられている。
【0010】
各油槽3の正面側外部には、エアチャンバ9が設けられている。各エアチャンバ9内には、各燃焼室5と連通する図示しない混合室が設けられている。各混合室には、ガス電磁弁11を備えたガス導管10がそれぞれ接続されて、各混合室に燃料ガスが供給可能となっている。また、各混合室には、給気管12が接続されている。各給気管12は、器体2の下部に設けられた図示しないファンに接続されて、混合室に燃焼用空気が供給可能となっている。
各パルス燃焼器4,4のテールパイプ6,6は、油槽3の下部で蛇行状に配設された後、エアチャンバ9から引き出される排気管13,13に接続されている。排気管13,13は、器体2の後部に配設された後、上向きに配設されて、燃焼排気を排出可能となっている。
(【0011】以降は省略されています)

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