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公開番号2024156877
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2024127874,2021521820
出願日2024-08-02,2019-10-24
発明の名称反応器内の選択された化合物濃度を制御することができる電気化学的廃水処理システム
出願人アクシン ウォーター テクノロジーズ インコーポレイテッド,Axine Water Technologies Inc.
代理人弁理士法人北青山インターナショナル
主分類C02F 1/461 20230101AFI20241029BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】反応器の性能向上と高品質の流出物を実現する、電気化学的な廃水処理システムを提供する。
【解決手段】反応器タンク402、電気化学反応器414および分離デバイス404を備え、分離デバイスが、反応器タンクからの流出ストリーム427を濾過して、処理済み廃水ストリーム422と、リジェクトストリーム424とを生成し、リジェクトストリームが、少なくとも部分的に電気化学反応器または反応器タンクに供給され、反応器内の選択された可溶性および不溶性化合物の濃度が高められる。リジェクトストリームの一部または反応器タンク内の廃水の一部は、ブローダウンストリームとして排出する。化合物の濃度を制御するために、リジェクトストリームの量とブローダウンストリームの量を調整するための流量制御手段が設けられている。このため、反応器内の可溶性および不溶性の化合物の濃度は、反応器流出ストリーム中の化合物の濃度から切り離される。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
電気化学的廃水処理システムであって、
-処理すべき廃水のストリームを受け入れる反応器タンクと、
-電気化学反応器と、
-前記反応器タンクからの流出廃水ストリームを受け入れて、システムから排出される処理済み廃水ストリームと、リジェクトストリームとを生成する分離デバイスであって、前記リジェクトストリームの少なくとも一部が、再循環廃水ストリームとして、前記電気化学反応器に供給されるか、または前記反応器タンクに戻される、分離デバイスとを備え、
前記電気化学反応器が、前記分離デバイスから供給された前記再循環廃水ストリーム、または前記再循環廃水ストリームを含む前記反応器タンクから供給された廃水を処理して、前記反応器タンクに送り返す反応器流出ストリームを生成することを特徴とする電気化学的廃水処理システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の廃水処理システムにおいて、
前記電気化学反応器内の化合物の濃度を制御するために、前記リジェクトストリームの量および前記再循環廃水ストリームの量を調整する制御手段をさらに備えることを特徴とする廃水処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の廃水処理システムにおいて、
前記リジェクトストリームの一部をシステムから排出するブローダウンストリームと、前記ブローダウンストリームの量を調整するための制御手段とをさらに備えることを特徴とする廃水処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の廃水処理システムにおいて、
前記反応器タンクに含まれる廃水の一部をシステムから排出するブローダウンストリームと、前記ブローダウンストリームの量を調整する制御手段とをさらに含むことを特徴とする廃水処理システム。
【請求項5】
請求項3または4に記載の廃水処理システムにおいて、
前記ブローダウンストリームと前記処理済み廃水ストリームが、システムから排出される前に処理水ストリームに結合されることを特徴とする廃水処理システム。
【請求項6】
請求項2に記載の廃水処理システムにおいて、
前記リジェクトストリームの量および/または前記再循環廃水ストリームの量を調整する制御手段が、前記反応器タンクから前記分離デバイスに前記流出廃水ストリームを送るためのポンプ、および/または前記リジェクトストリームの流れを調整するバルブ、および/または前記再循環廃水ストリームの流れを調整する少なくともバルブを含むことを特徴とする廃水処理システム。
【請求項7】
請求項3または4に記載の廃水処理システムにおいて、
前記ブローダウンストリームの量を調整する制御手段が、前記ブローダウンストリームの流れを調整する少なくとも1のバルブを含むことを特徴とする廃水処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の廃水処理システムにおいて、
前記分離デバイスが、逆浸透膜、ナノ濾過膜または限外濾過膜を含むか、または廃水中の化合物を濾過するために別の分離プロセスを使用することを特徴とする廃水処理システム。
【請求項9】
請求項8に記載の廃水処理システムにおいて、
前記分離デバイスのタイプと特性が、前記リジェクトストリーム中の化合物の濃度を制御するように選択されていることを特徴とする廃水処理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の廃水処理システムにおいて、
廃水の導電性を高めるための溶液、廃水のpHを制御するための溶液、および/または膜のスケール除去溶液を貯蔵し、前記反応器タンクに送出する装置をさらに含むことを特徴とする廃水処理システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、反応器内の可溶性化合物と不溶性化合物の濃度を、反応器を出る流出物中の可溶性化合物と不溶性化合物の濃度から切り離して、反応器の性能向上と高品質の流出物を実現する、電気化学的な廃水処理システムに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
廃水処理規制の強化により、産業設備は難分解性の水質汚染物質を排出前に除去することが要求され、また、きれいな水の現在の世界的な不足を受けて、廃水処理システムに対する需要が高まっている。このため、化学物質の添加を最小限に抑え、二次汚染を発生させず、かつ運転および保守の要件を最小限に抑えた、費用対効果の高い持続可能な廃水処理システムの需要が高まっている。
【0003】
難分解性廃水を処理するための好ましいアプローチは、電気化学的酸化によるものであり、これは持続可能で安全かつ高効率な処理ソリューションであり、残留性有機汚染物質、ダイオキシン、窒素種(例えば、アンモニア)、医薬品、病原体、微生物などの多種多様な汚染物質を除去することができる。廃水処理の一つのアプローチは、有機および/または無機の汚染物質の直接的な電気化学的酸化によるものであり、そのような汚染物質はアノード表面で直接酸化される。別の方法は、化学的酸化種(ヒドロキシル、塩素、酸素、過塩素酸ラジカル、または次亜塩素酸塩、オゾン、過酸化水素などの化合物)をその場で生成することによる、有機および/または無機汚染物質の間接的な電気化学的酸化である。それらの化学的酸化種は、アノード表面で直接生成され、その後、廃水溶液内の汚染物質を酸化する。
【0004】
電気化学的酸化を利用する廃水処理システムでは、通常は、廃水が反応器タンクに供給された後、ポンプにより反応器に移送され、そこで汚染物質を除去するために処理される。反応器がフロースルー反応器または常時攪拌槽型反応器(CSTR)である場合、流出物の汚染物質濃度は一般に反応器内の汚染物質濃度と同じである。これは、反応器内の汚染物質濃度が高いと処理効率が高くなる一方で、流出物の汚染物質濃度は低いことが望まれるため、好ましくない。また、反応器タンク内の特定の化合物(例えば、硬度成分)は反応器を素早く通過して低濃度に留まり、他の化合物(例えば、電解質)は反応器内に保持されて、それら化合物の高い濃度が反応器内で徐々に蓄積されることが望ましい。さらに、特定の化合物(すなわち、API(医薬品有効成分)などの高分子量化合物)のみを処理し、廃水中の他の化合物を通過させることが望ましい場合もある。
【0005】
また、従来は、より高い効率で廃水を処理するために、常時撹拌槽型反応器の代わりにバッチ式反応器が使用されてきた。バッチ式反応器は、廃水を低い汚染物質レベルまで処理することができるが、この低い汚染物質レベルを達成するためにより長い時間を必要とし、その結果、より多くのエネルギーを消費する。
【0006】
このため、既存の反応器のより効率的な運転を実現するために、廃水の処理に電気化学的酸化を使用するシステムの設計および運転方法をさらに改善する必要がある。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、電気化学的廃水処理システムであって、
-処理すべき廃水のストリームを受け入れる反応器タンクと、
-電気化学反応器と、
-反応器タンクからの流出廃水ストリーム(effluent wastewater stream)を受け入れて、システムから排出される処理済み廃水ストリーム(treated wastewater stream)と、リジェクトストリーム(reject stream)とを生成する分離デバイスとを備え、リジェクトストリームの少なくとも一部が、再循環廃水ストリーム(recirculated wastewater stream)として、電気化学反応器に供給されるか、または反応器タンクに戻される、電気化学的廃水処理システムを説明する。
【0008】
いくつかの実施形態では、再循環廃水ストリームが電気化学反応器に直接供給され、他の実施形態では、再循環廃水ストリームが反応器タンクに供給され、そこで、反応器タンクの廃水と混合され、混合された廃水が電気化学反応器に供給される。電気化学反応器は、分離デバイスから供給された再循環廃水ストリーム、または代替的に、反応器タンク内の廃水と混合された再循環廃水を処理して、反応器タンクに送り返される反応器流出ストリーム(reactor effluent stream)を生成する。
【0009】
システムは、電気化学反応器内の化合物の濃度を制御するために、リジェクトストリームの量および再循環廃水ストリームの量を調整する制御手段をさらに備えることができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、リジェクトストリームの一部が、ブローダウンストリーム(blowdown stream)としてシステムから排出することができ、そのような実施形態では、廃水処理システムが、ブローダウンストリームの量を調整するための制御手段を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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