TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024044943
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022162791
出願日2022-09-20
発明の名称堆肥化装置及びその使用方法
出願人龍野コルク工業株式会社
代理人
主分類C05F 9/02 20060101AFI20240326BHJP(肥料;肥料の製造)
要約【課題】 本発明は、低炭素社会の実現に不可欠な、電気も燃料も使用しない好気性微生物の力で生ごみを分解する、屋外設置方式の家庭用堆肥化装置及びその使用用法である。
【解決手段】 本願発明の堆肥化装置は、ビーズ法発泡プラスチック製の堆肥化容器であって、該容器の背面下部に好気性微生物に酸素を供給するための吸気口が設けられ、前記容器の背面上部に生ごみに含まれる水分が水蒸気として排出される排気口が設けられ、前記容器の上面に太陽光の輻射熱を取り込む透明窓を設けた左右にスライドし着脱可能な蓋部が設けられ、前記容器内部には、通気性及び排水性が良い団粒構造を有する培地の空間容積を調節する直方体が着脱自在に設けられている堆肥化装置と、その使用方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ビーズ法発泡プラスチック製の堆肥化容器であって、該容器の背面下部に好気性微生物に酸素を供給するための吸気口が設けられ、前記容器の背面上部に生ごみに含まれる水分が水蒸気として排出される排気口が設けられ、前記容器の上面に太陽光の輻射熱を取り込む透明窓を設けた左右にスライドし着脱可能な蓋部が設けられ、前記容器内部には、通気性及び排水性が良い団粒構造を有する培地の空間容積を調節する直方体が着脱自在に設けられている、ことを特徴とする堆肥化装置。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記容器の内部壁面と前記直方体の外周側面の間には隙間が設けられており、該隙間に前記団粒構造を有する培地又は発泡粒が配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の堆肥化装置。
【請求項3】
前記団粒構造を有する培地又は発泡粒が、吸気口から侵入し排気口から排出される外気流に対する吸気抵抗の抵抗体となっている、ことを特徴とする請求項2に記載の堆肥化装置。
【請求項4】
前記発泡粒が、ビーズ法発泡プラスチック製の中実体又は中空体である、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の堆肥化装置。
【請求項5】
堆肥化装置において、該堆肥化装置の内部壁面と、該堆肥化装置内部に配置された直方体の外部側面の間に設けられた隙間に、団粒構造を有する培地又は発泡粒を投入する工程と、前記直方体の上部に形成された空間容積を2分割する空間の1方に団粒構造を有する培地を投入したあと前記培地に生ごみを投入して掻き混ぜる工程と、前記空間の他方に団粒構造を有する培地を投入したあと前記培地に生ごみを投入して掻き混ぜる工程とを、一定期間毎に繰り返す工程により、生ごみを堆肥化する、ことを特徴とする堆肥化装置の使用方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は低炭素社会の実現に不可欠な、電気も燃料も使用せず、好気性微生物の力で生ごみを分解する、屋外設置方式の家庭用堆肥化装置及びその使用方法である。特に、簡便に一年を通して生ごみを分解処理できる家庭用の堆肥化装置及びその使用方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
低炭素社会の実現に向けた取り組みは、次世代に少しでも良い環境を引き渡すために実施すべき喫緊の課題である。現在、使用されている家庭用の生ごみ処理装置としては、屋内用では電気加熱式の生ごみ乾燥装置が開示されている。また、ごみ回収日までの数日間、生ごみの臭いが屋内に拡散しないようにする、生ごみ冷凍保管装置が開示されている。しかしながら、いずれも低炭素社会の実現という価値観で見た場合、使用時間や期間に比例して電気を消費するため、その商品価値は低いと言わざるを得ない。
【0003】
屋外用の堆肥化装置では、EM菌を活用した堆肥化装置があるが、嫌気性微生物を活用したものであるため、生ごみを分解してできる液状体の消化液やメタンガスは、悪臭を放ち、ハエなどの害虫を引き寄せるため、集合住宅や狭小住宅が多い都市部には不向きであり、一般家庭に広く普及しているとは言い難いのが現状である。
【0004】
屋外用の堆肥化装置において、電気も燃料も使用せずに、好気性微生物を用いた堆肥化装置が開示されている(特許文献1および2参照。)。この装置は、熱伝導を考慮した素材を用いて、内部を5~8室に仕切る構成であり、製造コストが高くなっている。また、生ごみの投入空間を日替わりで変更する必要があり、利用者が投入空間を誤るという問題があった。
【0005】
また、装置内に新たに投入する生ごみと好気性微生物を宿す培地を、装置内部で混ぜ合わせることが出来ない構造であるため、装置内の培地を一旦装置外に取り出して、新たに投入する生ごみを撹拌し、その後、装置内部に収納する必要があった。したがって撹拌する場所を新たに確保しなければならず、さらに、撹拌をバラつきなく均質に行うために、たらい等の開口部が広く浅い容器を準備する必要があり、使用者にとって手間の掛かる堆肥化装置であった。
【0006】
一方、機能面においては、装置の内部に納められた5~8個の小格納部と、装置内壁面との間に空隙が生じている。そのため、強風下では低温の外気が吸気口から空隙を通り、好気性微生物の好熱菌が生ごみを分解するのに必要な量以上に吹き込み、装置内部に投入した培地の温度が低下する。これにより、好気性微生物の活動が低下し、装置の堆肥化速度が鈍化する。このため、堆肥化速度の鈍化を避ける手段として、吸気口の開口面積を調節できる機能を付加する必要があり、製造コストが高くなる要因となっていた。
【先行技術文献】
【0007】
【特許文献】
【0008】
特開2003-192478号公報
特開2005-022911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1および2に開示された堆肥化装置の生ごみ投入方法は、あらかじめ装置本体に格納された5~8個の小格納部の1つを本体装置より取り出し、該小格納部に納められた好気性微生物を宿した培地を、たらい等の開口部が広い容器に取り出して、生ごみと撹拌混合したのち、再び小格納部に戻し、該小格納部を装置本体に戻すものである。この場合、培地と生ごみの撹拌に用いた前記容器にハエなどの害虫が群がることを防止するために、水道水などを用いて洗浄することが必要となる。このような作業を行うと、例えば、
TIFF
2024044943000002.tif
8
160
消費されるので、環境負荷ゼロとは言えず、この側面からも改良の余地を残していると言わざるを得ない。
【0010】
このような現状において、毎日発生する生ごみの処理を、近年、需給バランスの不安定が懸念されている水道水や電気を使わず簡便に処理でき、かつ、悪臭を放つこともなく、さらに、外気温度が、好気性微生物の好熱菌の活動が活性する30℃から40℃よりも低い外気温下においても、調節弁などを用いた吸気量の調節を行うことなく、生ごみを安定的に堆肥化できる装置の開発が切望されていた。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

三光株式会社
肥料の製造方法
1か月前
有限会社バイオ肥料
堆肥製造方法
2か月前
株式会社土と野菜
固形肥料生成方法
5日前
龍野コルク工業株式会社
堆肥化装置及びその使用方法
2か月前
株式会社リュウクス
堆肥製造方法および堆肥
3か月前
三菱電機株式会社
堆肥の製造方法
16日前
株式会社ハイポネックスジャパン
肥料組成物
1か月前
株式会社アクト
堆肥化監視装置及び堆肥化管理システム
4日前
三洋化成工業株式会社
徐溶性農業用薬剤用被覆材組成物及び徐溶性農業用薬剤
18日前
株式会社吉良商店
ぼかし肥料及び酵素培養液の製造方法
1か月前
中部エコテック株式会社
発酵乾燥装置および発酵乾燥方法
2か月前
片倉コープアグリ株式会社
尿素含有液状肥料、その製造方法及び尿素針状結晶成長の抑制方法
1か月前
株式会社バイオマスレジンホールディングス
徐溶性肥料用被覆材組成物および徐溶性肥料
18日前
ティッセンクルップ インダストリアル ソリューションズ アクツィエンゲゼルシャフト
尿素生成におけるビウレット生成の低減
3か月前
リニューロン・リミテッド
幹細胞微粒子
1か月前
ノバルティス アーゲー
4-(7-ヒドロキシ-2-イソプロピル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル)-ベンゾニトリルの製剤
3か月前