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公開番号2024041729
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2023146946
出願日2023-09-11
発明の名称生体対象物を選別するための磁気装置
出願人アプライド セルズ インク,Applied Cells Inc
代理人弁理士法人新大阪国際特許事務所
主分類B03C 1/28 20060101AFI20240319BHJP(液体による,または,風力テーブルまたはジグによる固体物質の分離;固体物質または流体から固体物質の磁気または静電気による分離,高圧電界による分離)
要約【課題】流体中の磁性の又は磁気標識された生体対象物を選別するための磁気装置を提供する。
【解決手段】下端部156及び先細状先端部158を有する軟磁性中心磁極154と、軟磁性中心磁極の両側に配置され、第一及び第二の下端部164及び166をそれぞれ有する第一及び第二の軟磁性側面磁極160及び162であって、軟磁性中心磁極に向かって内側に屈曲する第一及び第二の上端部168及び170をそれぞれ有し、第一の上端部の第一の外方側172及び第二の上端部の第二の外方側174が実質的に同一平面上にある、第一及び第二の軟磁性側面磁極と、軟磁性中心磁極並びに第一及び第二の軟磁性側面磁極において磁束182を発生させる磁束源と、内部に埋め込まれたチャネル178と第一及び第二の外方側と接触又は近接するように動作可能な第一の平坦面180とを有するチャネルプレート176と、を含む、生体対象物を処理するための磁気装置150。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
下端部および先細状先端部を有する軟磁性中心磁極と、
軟磁性中心磁極の両側に配置され、第一および第二の下端部をそれぞれ有する第一および第二の軟磁性側面磁極であって、軟磁性中心磁極に向かって内側に屈曲する第一および第二の上端部をそれぞれ有し、第一の上端部の第一の外方側および第二の上端部の第二の外方側が実質的に同一平面上にある、第一および第二の軟磁性側面磁極と、
軟磁性中心磁極ならびに第一および第二の軟磁性側面磁極において磁束を発生させる磁束源と、
内部に埋め込まれたチャネルと第一および第二の外方側と接触または近接するように動作可能な第一の平坦面とを有するチャネルプレートと、
を含む、磁気装置。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
先細状先端部ならびに第一および第二の外方側が、実質的に同一平面上にある、請求項1に記載の磁気装置。
【請求項3】
チャネルプレートに取り付けられた1つまたは複数の圧電変換器をさらに含む、請求項1に記載の磁気装置。
【請求項4】
磁束が、軟磁性中心磁極と第一の軟磁性側面磁極との間に第一の磁束閉鎖部を形成し、軟磁性中心磁極と第二の軟磁性側面磁極との間に第二の磁束閉鎖部を形成する、請求項1に記載の磁気装置。
【請求項5】
磁束源が、軟磁性下部シールドと、軟磁性下部シールドと軟磁性中心磁極の下端部との間に配置された永久磁石と、を含み、第一および第二の下端部が、軟磁性シールドの上方に配置される、請求項1に記載の磁気装置。
【請求項6】
磁束源が、軟磁性下部シールドと、第一の下端部と軟磁性下部シールドとの間に配置された第一の永久磁石と、第二の下端部と軟磁性下部シールドとの間に配置された第二の永久磁石と、軟磁性中心磁極の下端部と軟磁性下部シールドとの間に配置された第三の永久磁石と、を含み、第三の永久磁石の磁化方向が、第一および第二の永久磁石の磁化方向と反対である、請求項1に記載の磁気装置。
【請求項7】
磁束源が、第一の下端部の下に配置された第一の永久磁石と、第二の下端部の下に配置された第二の永久磁石と、軟磁性中心磁極の下端部の下に配置された第三の永久磁石と、を含み、第三の永久磁石の磁化方向が、第一および第二の永久磁石の磁化方向と反対である、請求項1に記載の磁気装置。
【請求項8】
磁束源が、第一の軟磁性側面磁極と軟磁性中心磁極との間に配置された第一の永久磁石と、第二の軟磁性側面磁極と軟磁性中心磁極との間に配置された第二の永久磁石と、を含み、第一および第二の永久磁石が、反対の磁化方向を有する、請求項1に記載の磁気装置。
【請求項9】
先細状先端部が、第一および第二の上端部よりも実質的に高い磁束密度を有する、請求項1に記載の磁気装置
【請求項10】
チャネルプレートが、非磁性材料で作製される、請求項1に記載の磁気装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)本願は、2022年9月14日に出願された仮出願第63/406,437号明細書に基づく優先権を主張するものであり、2018年3月3日に出願された出願第15/911,115号明細書の一部継続出願である2019年12月29日に出願された出願第16/729,398号明細書の一部継続出願である。これらの出願は全て、それらの明細書を含め、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
背景
続きを表示(約 3,500 文字)【0002】
本発明は、生体対象物を選別するための装置に関し、より詳細には、流体中の磁性のまたは磁気標識された生体対象物を選別するための磁気装置の実施形態に関する。
【0003】
生物学的対象または細胞の分離および選別は、診断および治療などの様々な生物医学的用途にとって重要である。生物学的細胞は、それらのそれぞれの物理的特性、例えばサイズおよび密度、ならびに生化学的特性、例えば表面抗原発現などに基づいて選別され得る。
【0004】
磁力に基づく分離では、典型的には磁性がない細胞が、抗体に複合化された磁気ビーズをそれに付着させることによって、磁気的選別の目的のために磁化され得るが、この工程は磁気標識としても知られる。図1Aは、その細胞表面上に複数の表面マーカーまたは抗原52を含む細胞50および流体中で懸濁された複数の抗体複合化磁気ビーズ54を示す。抗体複合化磁気ビーズ54のそれぞれは、表面マーカー52に対応するペプチドおよびアプタマーなどの1つもしくは複数の抗体または他のリガンド58と複合化された磁気粒子56を含む。インキュベーション時間の後、直接標識として知られる工程において、抗原-抗体相互作用を介して磁気ビーズ54を細胞50に直接付着させて、図1Bで示されるような磁気標識細胞を形成させ得る。
【0005】
あるいは、間接標識工程を通じて磁気ビーズを細胞に付着させ得る。図2Aは、その細胞表面上に複数の表面マーカーまたは抗原52を含む細胞50と、複数の中間連結部60と、流体中で懸濁された複数の抗体複合化磁気ビーズ62と、を示す。中間連結部60のそれぞれは、細胞50の表面マーカー52に対応する一次抗体66に複合化されたビオチンまたはフィコエリスリン(PE)などの1つまたは複数の連結分子64を含む。磁気ビーズ62のそれぞれは、連結分子64を標的とするストレプトアビジンなどの1つもしくは複数の二次抗体またはリガンド68と複合化された磁気粒子56を含む。インキュベーション時間の後、中間連結部60は、抗原-抗体相互作用を介して細胞50に付着し得、磁気ビーズ62は、PE-抗体、ビオチン-ストレプトアビジンまたは他のタイプの相互作用を介して中間連結部60にさらに付着し得、それにより、図2Bで示されるような磁気標識された細胞が形成される。
【0006】
試料流体中の細胞を磁気標識した後、それらは、磁気分離装置によって試料流体中の他の非標識細胞または生体対象物から選別または分離され得る。図3Aは、磁気標識された細胞76を含有する試料流体74を保持するための格納容器72と、格納容器72の壁に近接して配置された永久磁石78と、を含む従来の磁気分離装置70を示す。永久磁石78は、永久磁石78に向かう磁場勾配で格納容器72において磁場を発生させる。十分な時間の後、磁気標識された細胞76は、図3Bで示されるように、容器壁に向かって磁場により生じた力によって徐々に引っ張られ、容器壁で凝集体を形成する。永久磁石78からの距離が長くなるにつれて磁場強度が急速に低下するため、容器72のサイズおよび試料流体体積は不利に制限される。
【0007】
図4は、1つまたは複数のウェル82に含有される静止流体試料中の磁気標識された細胞を分離する別の従来の磁気分離装置80を示す。磁気装置80は、それぞれが台形の先端を有する複数の強磁性磁極84を使用して、それに取り付けられた複数の永久磁石86によって生じた磁束を集中させて、それらの先端付近の磁場強度および勾配を増大させる。磁場線88によって描かれるような対応する磁場分布は、磁場線88間の小さな間隔によって示されるように、隣接する台形先端部の側面間で磁場が最も強いことを示す。対照的に、磁場勾配は、磁力線88間の大きな間隔によって示されるように、磁極の先端部の上方ではるかに弱い。したがって、各ウェル82の底部は、磁場が強い磁極先端部の側面の間に配置される必要がある。円錐形のウェル82中の磁気標識された細胞は、強磁性磁極84の台形先端部の側面に隣接するウェル82の底部またはその近くに集められるかまたは凝集させられる。永久磁石78のみを利用する磁気分離装置70と比較して、磁気分離装置80は、強磁性磁極84を使用することにより、磁束を集中させることによって磁場および勾配を改善し得る。しかし、装置80および90の両者とも、静止した試料流体を処理するように設計されており、したがってスループットが制限され得る。
【0008】
図5Aは、試料流体が装置90を通って流れるときに磁気標識細胞76を分離する従来の磁気分離装置90を示す。装置90は、カラム92を横切る磁場96を生じさせる一対の永久磁石94の間に配置された導管またはカラム92を含む。カラム92は、磁場96によって磁化され、粒子または球体98の間の小さな間隙において比較的強い局所的な磁場および磁場勾配を生じさせる強磁性またはフェリ磁性粒子または球体98の多孔質凝集体で満たされ、それによって磁気標識された細胞76を粒子または球体98の表面に引き付ける。磁気標識された細胞76に付着した磁気ビーズと比較して、強磁性またはフェリ磁性の粒子または球体98ははるかに大きく、永久磁石94がカラム92から除去された後に残留磁気を生じさせ得る。残留磁気は、分離工程後の粒子または球体98の表面からの磁気標識された細胞76の脱離を阻止するかまたは妨げる。磁気分離装置90は、連続流方式で動作し得、したがって、静的な方式で動作する磁気分離器70および80よりも高いスループットを有し得る一方で、特定の用途(例えば、磁気標識された細胞が標的細胞である正の選択工程)における磁気標識された細胞の回収は、カラム92を激しくフラッシュして磁気標識された細胞76を粒子または球体98の表面から取り除かなければ、より低くなり得る。
【0009】
カラム92中の軟磁性粒子または球体98の多孔質凝集体は、図5Bで示されるように、強磁性またはフェリ磁性材料で作製された1つまたは複数のメッシュ102により置き換えられ得る。磁気分離装置100は、メッシュ102中のワイヤが強磁性またはフェリ磁性の粒子または球体98よりも寸法が小さいため、装置90で遭遇する残留磁気を減少させ得る。しかしながら、メッシュ102中の隣接するワイヤ間の開口がより大きいことによってまた、局所的な磁場が弱くなり、それによって装置スループットが低下し得る。カラム92中の強磁性またはフェリ磁性材料を通って試料流体が流れるので、カラムベースの装置90および100の両方とも、試料流体に望ましくない汚染物質を導入し得る。
【0010】
図6は、強磁性またはフェリ磁性材料の多孔質凝集体を含有するカラムを使用せずに連続流方式で動作し、それによって潜在的な汚染および回収の問題を回避する、別の磁気分離装置104を示す。カラムがない装置104は、複数の永久磁石110および112からの磁束を導く強磁性磁極108の放射状配列によって囲まれた導管106を含む。試料流体は、図に垂直な方向に沿って導管106を通って流れる。磁気分離装置104は、本質的に、静的磁気分離装置80の強磁性磁極84の直線的な並びを再編成して、半径方向に配置された強磁性磁極108ならびに永久磁石110および112の中心に周期磁場を生じさせる。図4で示される静的装置80と同様に、強磁性磁極108の台形先端部間の磁力線114によって描かれるような、装置104によって生じた対応する磁場分布は、磁力線114間の小さな間隔によって示されるように、隣接する台形先端部の側面間で磁場が最も強く、磁力線114間の大きな間隔によって示されるように、磁極先端部の上方(即ち導管106内)で磁場がはるかに弱いことを示す。しかしながら、隣接する2つの台形先端部の側面間の領域へと延在するウェル82とは異なり、磁気分離装置104の導管106はそのような領域へと延在せず、それによって導管106における磁場がかなり弱くなる。これは、試料流体が導管106を通って流れるときに磁場に曝露される時間が限られていることによってさらに悪化する。
(【0011】以降は省略されています)

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