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公開番号
2025122629
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-21
出願番号
2025011798
出願日
2025-01-28
発明の名称
ネオジム鉄ホウ素磁石及びその製造方法
出願人
福建省金龍稀土股分有限公司
代理人
個人
,
個人
主分類
H01F
1/057 20060101AFI20250814BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】優れた残留磁束密度、保磁力及び角型比を有し、組成と性能の調整の面での柔軟性が高く、かつ、粒界拡散の効果を効果的に高め、重希土類の利用率を高めるネオジム鉄ホウ素磁石I、ネオジム鉄ホウ素磁石II及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ネオジム鉄ホウ素磁石Iは、主相結晶粒、三角粒界領域及び二粒子粒界領域を含み、いずれにもMB
2
粒子が含まれ、MはNb、Zr及びTiから選ばれる1つ又は複数であり、各部分におけるMB
2
粒子の数がネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMB
2
粒子の数に占める比率は、三角粒界領域において90%未満であり、二粒子粒界領域と主相結晶粒において10%を超えており、二粒子粒界領域において5%を超えており、Mの含有量は0.1wt%~1.5wt%である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ネオジム鉄ホウ素磁石Iであって、
前記ネオジム鉄ホウ素磁石Iは、主相結晶粒、三角粒界領域及び二粒子粒界領域を含み、前記主相結晶粒、前記三角粒界領域及び前記二粒子粒界領域のいずれにもMB
2
粒子が含まれ、MはNb、Zr及びTiから選ばれる1つ又は複数であり、
前記三角粒界領域におけるMB
2
粒子の数が前記ネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMB
2
粒子の数に占める比率は90%未満であり、前記二粒子粒界領域と前記主相結晶粒におけるMB
2
粒子の数が前記ネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMB
2
粒子の数に占める比率は10%を超えており、前記二粒子粒界領域におけるMB
2
粒子の数が前記ネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMB
2
粒子の数に占める比率は5%を超えており、
前記ネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMの含有量は0.1wt%~1.5wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味する、
ことを特徴とするネオジム鉄ホウ素磁石I。
続きを表示(約 6,100 文字)
【請求項2】
前記三角粒界領域におけるMB
2
粒子の数が前記ネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMB
2
粒子の数に占める比率は、50%~80%であり、例えば68%、74%、又は78%であり、及び/又は、
前記二粒子粒界領域と前記主相結晶粒におけるMB
2
粒子の数が前記ネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMB
2
粒子の数に占める比率は、20%~50%であり、例えば22%、26%又は32%であり、及び/又は、
前記Mの含有量は、好ましくは0.1wt%~1wt%であり、例えば0.4wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味し、及び/又は、
前記Zrの含有量は、好ましくは0~1wt%であり、例えば0.4wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味し、及び/又は、
前記Nbの含有量は、好ましくは0~1wt%であり、例えば0.4wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味し、及び/又は、
前記Tiの含有量は、好ましくは0~1wt%であり、例えば0.4wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味し、及び/又は、
前記MB
2
粒子の形状は、例えば、球状、針状、棒状及びシート状の1つ又は複数であり、好ましくは棒状及び/又はシート状であり、及び/又は、
前記MB
2
粒子の形状が球状又はシート状である場合、前記MB
2
粒子の粒径は、好ましくは500nm未満であり、より好ましくは200nm未満であり、及び/又は、
前記ネオジム鉄ホウ素磁石Iは、下記の成分を含み、
RL:24wt%~33wt%、RLは、軽希土類元素であり、かつ、前記RLは、Nd、0.7wt%~1.2wt%のB、0.1wt%~1wt%のMを含み、残部は、Feであり、
ここで、ネオジム鉄ホウ素磁石Iは、好ましくはTを含み、Tは、Cu、Al及びGaから選ばれる1つ又は複数であり、
ここで、前記Tの含有量は、好ましくは0~2.1wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記Cuの含有量は、好ましくは0~0.7wt%であり、例えば0.2wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記Alの含有量は、好ましくは0~0.7wt%であり、例えば0.08wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記Gaの含有量は、好ましくは0~0.7wt%であり、例えば0.19wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記ネオジム鉄ホウ素磁石Iは、好ましくは、Coをさらに含み、
ここで、前記Coの含有量は、好ましくは0~2wt%であり、例えば1wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記ネオジム鉄ホウ素磁石Iは、Dy及び/又はTbをさらに含むことが好ましく、
ここで、前記Dyの含有量は、好ましくは0~1.5wt%であり、より好ましくは0.1wt%~0.15wt%であり、例えば0.12wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記Tbの含有量は、好ましくは0~1.5wt%であり、より好ましくは0.1wt%~0.15wt%であり、例えば0.12wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記RLは、好ましくは、La、Ce、Pr、Sm、Gd、Ho、及びYのうちの1つ又は複数を含み、
ここで、前記RLの含有量は、好ましくは29wt%~32wt%であり、例えば30.14wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記Bの含有量は、好ましくは0.8wt%~1.1wt%であり、例えば0.96wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味する、
ことを特徴とする請求項1に記載のネオジム鉄ホウ素磁石I。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のネオジム鉄ホウ素磁石Iの製造方法であって、以下のステップを含み、
原料に対して溶解製錬、鋳造、水素破砕処理、ジェットミル処理、プレス成形、焼結処理及び時効処理を行った後に得ており、前記水素破砕処理は、水素吸収、脱水素、冷却処理のステップを順に含み、
前記原料におけるMの含有量は0.1wt%~1.5wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、MはNb、Zr及びTiから選ばれる1つ又は複数である、
ことを特徴とするネオジム鉄ホウ素磁石Iの製造方法。
【請求項4】
前記Mの含有量は、0.1wt%~1wt%であり、例えば0.4wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、及び/又は、
前記Zrの含有量は、0~1wt%であり、例えば0.4wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、及び/又は、
前記Nbの含有量は、0~1wt%であり、例えば0.4wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、及び/又は、
前記Tiの含有量は、0~1wt%であり、例えば0.4wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、及び/又は、
前記溶解製錬の温度は、1500~1560℃であり、より好ましくは1500~1540℃であり、及び/又は、
前記溶解製錬の真空度は、例えば5×10
-2
Paであり、及び/又は、
前記溶解製錬の装置は、高周波真空誘導溶解炉であり、及び/又は、
前記鋳造の温度は、1350~1560℃であり、好ましくは1420~1460℃であり、及び/又は、
前記鋳造の方法は、ストリップ鋳造方法であり、及び/又は、
前記鋳造後に得られる合金鋳片の厚さは、0.2~0.4mmであり、例えば0.35mmであり、及び/又は、
前記水素吸収の圧力は、0.085MPaであり、及び/又は、
前記脱水素の温度は、450~550℃であり、及び/又は、
前記脱水素は、真空引きしながら昇温する条件下で脱水素を行うステップを含み、及び/又は、
前記ジェットミル処理後に得られる粉体の粒径は1~8μmであり、及び/又は、
前記ジェットミル処理は、酸化ガス含有量が20~50ppmである雰囲気下で行われ、ここで、前記酸化ガスは、酸素及び/又は水蒸気を指し、及び/又は、
前記ジェットミル処理の圧力は、0.4~1MPaであり、例えば0.68MPaであり、及び/又は、
前記プレス成形の磁場強度は、0.7~2.5Tであり、例えば1.8Tであり、及び/又は、
前記プレス成形は、不活性雰囲気下、例えば窒素雰囲気下で行われ、及び/又は、
前記焼結処理の温度は、900~1200℃であり、例えば1085℃であり、及び/又は、
前記焼結処理の時間は、3~24hであり、例えば6hであり、及び/又は、
前記時効処理は、1段目時効処理及び2段目時効処理を順に含み、ここで、前記1段目時効処理の温度は、好ましくは600~980℃であり、例えば、900℃であり、ここで、前記2段目時効処理の温度は、好ましくは400~600℃であり、例えば、520℃であり、及び/又は、
前記原料は、下記の成分を含み、
RL:24wt%~33wt%、RLは、軽希土類元素であり、かつ、前記RLは、Nd、0.7wt%~1.2wt%のB、0.1wt%~1wt%のMを含み、残部は、Feであり、
ここで、前記原料は、好ましくはTを含み、Tは、Cu、Al及びGaから選ばれる1つ又は複数であり、
ここで、前記Tの含有量は、好ましくは0~2.1wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記Cuの含有量は、好ましくは0~0.7wt%であり、例えば0.2wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記Alの含有量は、好ましくは0~0.7wt%であり、例えば0.08wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記Gaの含有量は、好ましくは0~0.7wt%であり、例えば0.19wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記原料は、好ましくは、Coをさらに含み、ここで、前記Coの含有量は、好ましくは0~2wt%であり、例えば1wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記原料は、Dy及び/又はTbをさらに含むことが好ましく、
ここで、前記Dyの含有量は、好ましくは0~1.5wt%であり、より好ましくは0.1wt%~0.15wt%であり、例えば0.12wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、ここで、前記Tbの含有量は、好ましくは0~1.5wt%であり、より好ましくは0.1wt%~0.15wt%であり、例えば0.12wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記RLは、好ましくは、La、Ce、Pr、Sm、Gd、Ho、及びYのうちの1つ又は複数を含み、
ここで、前記RLの含有量は、好ましくは29wt%~32wt%であり、例えば30.14wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味し、
ここで、前記Bの含有量は、好ましくは0.8wt%~1.1wt%であり、例えば0.96wt%であり、前記含有量は、元素が原料に占める質量百分率であることを意味する、
ことを特徴とする請求項3に記載のネオジム鉄ホウ素磁石Iの製造方法。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のネオジム鉄ホウ素磁石Iの製造方法によって製造された、
ことを特徴とするネオジム鉄ホウ素磁石I。
【請求項6】
ネオジム鉄ホウ素磁石IIであって、
前記ネオジム鉄ホウ素磁石IIは、主相結晶粒、三角粒界領域及び二粒子粒界領域を含み、前記主相結晶粒の表面は、重希土類シェル層を含み、前記主相結晶粒、前記三角粒界領域、前記二粒子粒界領域及び前記重希土類シェル層のいずれにもMB
2
粒子が含まれ、MはNb、Zr及びTiから選ばれる1つ又は複数であり、前記ネオジム鉄ホウ素磁石IIにおけるMの含有量は0.1wt%~1.5wt%であり、
N
Cell
≧5%であり、N
Cell
は前記主相結晶粒と前記重希土類シェル層におけるMB
2
粒子の数の和であり、
ここで、C
shell
/C
core
≧1.05であり、C
shell
は前記重希土類シェル層における重希土類の濃度であり、C
core
は前記主相結晶粒中心の重希土類の濃度である、
ことを特徴とするネオジム鉄ホウ素磁石II。
【請求項7】
N
Cell
≧10%であり、好ましくは、N
Cell
は14%、15%、20%又は30%であり、及び/又は、
C
shell
/C
core
は1.5~1.6であり、例えば1.52、1.53、1.54、又は1.58であり、及び/又は、
前記重希土類シェル層の厚さは、1μm未満であり、及び/又は、
前記ネオジム鉄ホウ素磁石IIは、下記の成分を含み、
RL:24wt%~33wt%、RLは、軽希土類元素であり、かつ、前記RLは、Nd、0.7wt%~1.2wt%のB、0.1wt%~1wt%のM及び0.1wt%~5wt%のRHを含み、RHは重希土類元素であり、残部は、Feであり、
ここで、前記RHは、Dy及び/又はTbであり、
ここで、前記Dyの含有量は、好ましくは0.1wt%~3wt%であり、
ここで、前記Tbの含有量は、好ましくは0.1wt%~3wt%である、
ことを特徴とする請求項6に記載のネオジム鉄ホウ素磁石II。
【請求項8】
請求項6又は7に記載のネオジム鉄ホウ素磁石IIの製造方法であって、
請求項1、2及び5のいずれか1項に記載のネオジム鉄ホウ素磁石Iに対して粒界拡散処理を行うことで得る、
ことを特徴とするネオジム鉄ホウ素磁石IIの製造方法。
【請求項9】
粒界拡散処理の温度は、800~1100℃であり、好ましくは800~1000℃であり、例えば900℃であり、及び/又は、
粒界拡散処理の時間は、6~36hであり、好ましくは12~36hであり、例えば10hであり、及び/又は、
前記粒界拡散処理の後に、保温処理のステップをさらに含み、前記保温処理の温度は、好ましくは400~700℃であり、より好ましくは400~600℃であり、例えば460℃であり、前記保温処理の時間は、好ましくは1~6h、より好ましくは2~4hであり、及び/又は、
前記粒界拡散処理の拡散源は、Dy及び/又はTbを含む拡散源であり、ここで、前記拡散源の重量増加は、0.1~1%であり、例えば0.6%である、
ことを特徴とする請求項8に記載のネオジム鉄ホウ素磁石IIの製造方法。
【請求項10】
請求項8又は9に記載のネオジム鉄ホウ素磁石IIの製造方法によって製造された、
ことを特徴とするネオジム鉄ホウ素磁石II。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネオジム鉄ホウ素磁石及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
ネオジム鉄ホウ素永久磁石材料は現在最も優れた永久磁石材料の1つであり、新エネルギー自動車の主駆動用モータ、工業用モータ及び各種の家電製品などで広く応用されている。モータの小型化と軽量化の発展につれて、ネオジム鉄ホウ素永久磁石材料の磁気性能に対してより高い要求が提出された。そのため、高性能を持つネオジム鉄ホウ素永久磁石材料を製造するための新しい方法と技術を絶えずに探し、その磁気性能と温度特性を高めることは、非常に重要な意義を持っている。
【0003】
重希土類の粒界拡散は磁石の保磁力を効果的に高めることができ、現在、永久磁石モータに必要な高作動温度磁石を製造するための主な方法である。重希土類の拡散過程は複数の拡散メカニズムがあり、重希土類は磁石の表面に大量に集まって、磁石の表面の付近にある主相結晶粒の表層に厚すぎるシェル層が形成され、価値の高い重希土類拡散源の深刻な浪費をもたらし、同時に、磁石の残留磁束密度を明らかに低下させてしまい、保磁力の向上が不十分になり、磁石の総合的な磁気性能に悪影響を与えてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
粒界拡散技術における上述の問題を解決するために、本発明には、ネオジム鉄ホウ素磁石及びその製造方法が提供され、ネオジム鉄ホウ素磁石Iとネオジム鉄ホウ素磁石IIはいずれも優れた残留磁束密度、保磁力及び角型比を有し、組成と性能の調整の面での柔軟性が高く、かつネオジム鉄ホウ素磁石Iは粒界拡散の効果を効果的に高め、重希土類の利用率を高めることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明には、ネオジム鉄ホウ素磁石Iが開示され、前記ネオジム鉄ホウ素磁石Iは、主相結晶粒、三角粒界領域及び二粒子粒界領域を含み、前記主相結晶粒、前記三角粒界領域及び前記二粒子粒界領域のいずれにもMB
2
粒子が含まれ、MはNb、Zr及びTiから選ばれる1つ又は複数であり、
前記三角粒界領域におけるMB
2
粒子の数が前記ネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMB
2
粒子の数に占める比率は90%未満であり、前記二粒子粒界領域と前記主相結晶粒におけるMB
2
粒子の数が前記ネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMB
2
粒子の数に占める比率は10%を超えており、前記二粒子粒界領域におけるMB
2
粒子の数が前記ネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMB
2
粒子の数に占める比率は5%を超えており、
前記ネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMの含有量は0.1wt%~1.5wt%であり、前記含有量は、元素がネオジム鉄ホウ素磁石Iに占める質量百分率であることを意味する。
【0006】
本発明における主相結晶粒、三角粒界領域及び二粒子粒界領域はいずれも本分野で通常定義されたものである。二粒子粒界領域は、互いに隣接する2つの主相結晶粒間に形成される領域であり、三角粒界領域は3つ又は3つ以上の主相結晶粒間に形成される領域である。
【0007】
発明者らは、複数回の研究により、三角粒界領域におけるMB
2
粒子及び二粒子粒界領域におけるMB
2
粒子の数を調整することにより、ネオジム鉄ホウ素磁石の残留磁束密度、保磁力及び角型比を顕著に高めることができることを発見した。同時に、本発明のネオジム鉄ホウ素磁石Iを用いて粒界拡散の効果を高めることができ、これは、粒界領域におけるMB
2
粒子が粒界拡散のチャンネルを拡大し、重希土類の拡散速度を高めることができると同時に、主相結晶粒のエッジにおけるMB
2
粒子が主相結晶粒の表面に形成される重希土類シェル層の厚さを抑制でき、重希土類利用率を高めることができるからである。
【0008】
本発明において、前記三角粒界領域におけるMB
2
粒子の数が前記ネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMB
2
粒子の数に占める比率は、好ましくは50%~80%であり、例えば68%、74%、又は78%である。
【0009】
本発明において、前記二粒子粒界領域と前記主相結晶粒におけるMB
2
粒子の数が前記ネオジム鉄ホウ素磁石IにおけるMB
2
粒子の数に占める比率は、好ましくは20%~50%であり、例えば22%、26%又は32%である。
【0010】
本発明のいくつかの具体的な実施案では、前記ネオジム鉄ホウ素磁石Iは、下記の成分を含み、
RL:24wt%~33wt%、RLは、軽希土類元素であり、かつ、
前記RLは、Nd、0.7wt%~1.2wt%のB、0.1wt%~1wt%のMを含み、
残部は、Feである。
(【0011】以降は省略されています)
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