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公開番号2025047900
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-03
出願番号2023156667
出願日2023-09-22
発明の名称紡績機
出願人村田機械株式会社
代理人個人
主分類D01H 1/115 20060101AFI20250327BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】糸端からの繊維の飛散量を低減可能な空気紡績機を提供する。
【解決手段】空気紡績機は、ドラフト装置と、空気紡績装置と、巻取装置と、を備える。ドラフト装置は、繊維束をドラフトする。空気紡績装置は、ドラフト装置がドラフトした繊維束に旋回空気流を作用させて糸を生成する紡績動作を行う。巻取装置は、糸を巻き取ってパッケージを形成する。ドラフト装置は、繊維走行方向の下流から上流の順に配置される、第1ドラフトローラと第2ドラフトローラを備える。繊維束又は糸を切断する際において、第2ドラフトローラの回転が停止する。第2ドラフトローラの回転の停止に伴って第1ドラフトローラと第2ドラフトローラの間に生成された繊維束の端部が空気紡績装置を通過するまで、空気紡績装置が糸の生成を継続する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
繊維束をドラフトするドラフト装置と、
前記ドラフト装置がドラフトした前記繊維束に旋回空気流を作用させて糸を生成する紡績動作を行う空気紡績装置と、
前記糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取装置と、
を備え、
前記ドラフト装置は、繊維走行方向の下流から上流の順に配置される、第1ドラフトローラと第2ドラフトローラを備え、
前記繊維束又は前記糸を切断する際において、
前記第2ドラフトローラの回転が停止し、
前記第2ドラフトローラの回転の停止に伴って前記第1ドラフトローラと前記第2ドラフトローラの間に生成された前記繊維束の端部が前記空気紡績装置を通過するまで、前記空気紡績装置が前記糸の生成を継続することを特徴とする空気紡績機。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の空気紡績機であって、
前記空気紡績装置は、
前記繊維束を案内して当該繊維束を通過させる繊維案内部材と、
前記繊維案内部材を通過した前記繊維束が導かれる通路を有する中空ガイド軸体と、
を備え、
前記空気紡績装置は、前記繊維案内部材と前記中空ガイド軸体が近接して前記糸の生成が可能な近接状態と、前記繊維案内部材と前記中空ガイド軸体が離間して前記糸が生成されない離間状態と、を切替可能であり、
前記繊維束又は前記糸を切断する際において、前記繊維束の前記端部が前記空気紡績装置を通過した後に、前記空気紡績装置が前記近接状態から前記離間状態に切り替わることを特徴とする空気紡績機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の空気紡績機であって、
前記繊維束又は前記糸を切断する際において、
前記第2ドラフトローラの回転の停止後に前記第1ドラフトローラの回転が停止するか、又は、前記第2ドラフトローラの回転の停止後に前記第1ドラフトローラの回転を速度が低下した状態で続けることを特徴とする空気紡績機。
【請求項4】
請求項1から3までの何れか一項に記載の空気紡績機であって、
前記ドラフト装置は、
前記繊維走行方向において前記第2ドラフトローラの上流に配置される第3ドラフトローラと、
前記繊維走行方向において前記第3ドラフトローラの上流に配置される第4ドラフトローラと、
を備え、
前記繊維束又は前記糸を切断する際において、前記第2ドラフトローラの回転が停止すると同時に、前記第3ドラフトローラの回転と前記第4ドラフトローラの回転が停止することを特徴とする空気紡績機。
【請求項5】
請求項1から4までの何れか一項に記載の空気紡績機であって、
前記ドラフト装置で発生する繊維屑を吸引する吸引装置を備え、
前記紡績動作が停止している間に、前記第2ドラフトローラの回転が再開することにより、繊維屑が送出されて前記吸引装置に吸引されることを特徴とする空気紡績機。
【請求項6】
請求項1から5までの何れか一項に記載の空気紡績機であって、
前記空気紡績装置と前記巻取装置の間で前記糸の分断が生じた場合に、前記空気紡績装置側の前記糸を捕捉する第1捕捉装置と、
前記空気紡績装置と前記巻取装置の間で前記糸の分断が生じた場合に、前記パッケージ側の前記糸を、当該糸が前記パッケージに巻き取られる前に捕捉する第2捕捉装置と、
前記空気紡績装置側の前記糸と前記パッケージ側の前記糸とを糸継ぎする糸継装置と、
を備えることを特徴とする空気紡績機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、ドラフト装置及び空気紡績装置を備える空気紡績機に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1及び2は、ドラフト装置及び空気紡績装置を備える空気紡績機を開示する。特許文献1には、糸が切断されたり何らかの理由で糸が切れたりした時に紡績動作を中断すること、及び紡績動作の中断時にはドラフト装置のドラフト動作を中断することが記載されている。特許文献2には、ドラフト装置のドラフト動作が停止した場合に、空気紡績装置の空気噴射が停止すると糸の糸端に適切に撚りが加えられず、糸端に繊維束部が形成されることが記載されている。
【0003】
特許文献3は、ドラフト装置及び仮撚装置を備える紡績機を開示する。ドラフト装置は、上流側から順に、バックローラ対と、セカンドローラ対と、フロントローラ対と、を備える。特許文献3には、クラッチを用いて、バックローラ対とセカンドローラ対を同時に停止させることが記載されている。これにより、繊維束は回転し続けているフロントローラ対とセカンドローラ対の間で引きちぎられる。また、フロントローラ対とセカンドローラ対との間は高ドラフト比であるため、引きちぎられた繊維束は先細になるとともに先端位置が揃わない。特許文献3の仮撚装置では、このような繊維束を処理できないので、繊維束の先端が先細にならずかつ先端位置を揃えるための処理が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-7115号公報
特開2015-224397号公報
特開平9-111546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2では、糸端に繊維束部を形成するための処理が開示されている。しかし、糸端に繊維束部が形成される場合、繊維束部から繊維が飛散し易い。周囲に飛散した繊維は清掃等により除去する必要があるため、繊維束部を形成する必要がない場合は、糸端からの繊維の飛散を低減することが望まれる。この点、特許文献1から3には、糸端からの繊維の飛散量を低減する処理について記載されていない。
【0006】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、糸端からの繊維の飛散量を低減可能な空気紡績機を提供することにある。
【発明の概要】
課題を解決するための手段及び効果
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0008】
本発明の観点によれば、以下の構成の空気紡績機が提供される。即ち、空気紡績機は、ドラフト装置と、空気紡績装置と、巻取装置と、を備える。前記ドラフト装置は、繊維束をドラフトする。前記空気紡績装置は、前記ドラフト装置がドラフトした前記繊維束に旋回空気流を作用させて糸を生成する紡績動作を行う。前記巻取装置は、前記糸を巻き取ってパッケージを形成する。前記ドラフト装置は、繊維走行方向の下流から上流の順に配置される、第1ドラフトローラと第2ドラフトローラを備える。前記繊維束又は前記糸を切断する際において、前記第2ドラフトローラの回転が停止する。前記第2ドラフトローラの回転の停止に伴って前記第1ドラフトローラと前記第2ドラフトローラの間に生成された前記繊維束の端部が前記空気紡績装置を通過するまで、前記空気紡績装置が前記糸の生成を継続する。
【0009】
これにより、繊維束が端部まで紡績されて糸になる。そのため、糸端に繊維束部が形成されにくくなるため、糸端からの繊維の飛散量を低減できる。
【0010】
前記の空気紡績機においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記空気紡績装置は、繊維案内部材と、中空ガイド軸体と、を備える。前記繊維案内部材は、前記繊維束を案内して当該繊維束を通過させる。前記中空ガイド軸体は、前記繊維案内部材を通過した前記繊維束が導かれる通路を有する。前記空気紡績装置は、前記繊維案内部材と前記中空ガイド軸体が近接して前記糸の生成が可能な近接状態と、前記繊維案内部材と前記中空ガイド軸体が離間して前記糸が生成されない離間状態と、を切替可能である。前記繊維束又は前記糸を切断する際において、前記繊維束の前記端部が前記空気紡績装置を通過した後に、前記空気紡績装置が前記近接状態から前記離間状態に切り替わる。
(【0011】以降は省略されています)

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