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公開番号2024128139
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2024113669,2020129450
出願日2024-07-16,2020-07-30
発明の名称制御装置
出願人日立Astemo株式会社
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類F02D 41/40 20060101AFI20240912BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】閉弁変曲点を確実に検出することができる。
【解決手段】ソレノイドにおいて発生する逆起電圧の微分値の時系列データを時系列とは逆方向に遡って増加から減少に変化したときの極大点を検出する極大検出部と、前記極大検出部で検出された前記極大点から前記時系列データを前記逆方向に遡り前記極大点からの前記微分値の減少量が所定の閾値を超えるか否かを走査する判定処理を実行し、前記減少量が前記所定の閾値を超える事象が存在する場合には、当該極大点の時間である極大時間を前記燃料噴射弁の閉弁時間として検出する閉弁時間検出部と、を備える電磁弁駆動装置である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ソレノイドコイルに通電されることで発生する磁力に応じて弁体が弁座から離間して開弁され、前記ソレノイドコイルへの通電が停止されることで弁体付勢バネの弾発力に応じて前記弁体が前記弁座に当接して閉弁される燃料噴射弁の通電を制御する制御装置であって、
前記ソレノイドコイルへの通電が開始される時刻又は前記ソレノイドコイルへの通電が停止される時刻に設定される第1の時刻から前記燃料噴射弁が閉弁するまでの既知の時間よりも十分に長い時間として設定されている所定時間ΔTの期間が経過した第2の時刻へと至るまでの前記所定時間ΔTの期間を当該所定時間ΔTの期間よりも短い周期であるサンプリング時間によって刻み、前記ソレノイドコイルにおいて発生する逆起電圧を前記サンプリング時間が刻まれる毎に検出する電圧検出部と、
前記電圧検出部で検出された逆起電圧を時間で2階微分した2階微分値を算出する微分値算出部と、
前記2階微分値に、その算出元データになっている逆起電圧が前記電圧検出部にて検出された順、すなわち時間が経過する順にインクリメントされている番号n(nは正の整数)が付番された様式にて表される前記2階微分値の時系列データとして格納する格納部と、
前記2階微分値の時系列データを前記番号nが最大値となる前記第2の時刻の側から前記番号nが最小値となる前記第1の時刻側へと向かう方向に順次走査して、前記2階微分値が増加から減少に変化したときの極値に該当する前記2階微分値を極大点として検出する極大検出部と、
前記2階微分値の時系列データを前記極大点から前記第1の時刻へと向かう方向に順次走査して前記2階微分値の時系列データより対象2階微分値を順次選択し、前記極大点と前記対象2階微分値との差である2階微分値減少量が所定の閾値を超えているか否かを判定する判定処理を実行し、前記2階微分値減少量が前記所定の閾値を超えていると判定される場合には、前記第1の時刻から前記極大点へと至るまでの前記サンプリング時間の積算時間である極大時間を演算し、この極大時間に基づいて前記燃料噴射弁の閉弁時間を求める閉弁時間検出部とを備え、
前記閉弁時間検出部は、前記極大検出部によって複数の前記極大点が検出された場合には、前記判定処理を複数の極大点ごとに実行し、前記判定処理の結果、前記極大点からの前記2階微分値減少量が前記所定の閾値を超えると判定される場合には、前記第1の時刻から前記極大点に至るまでの期間の前記サンプリング時間の積算時間である極大時間候補が演算され、この極大時間候補が複数個演算されている場合には、複数個の極大時間候補のうち、前記第1の時刻からの時間が最も短い極大時間候補の値に基づいて前記極大時間および前記閉弁時間を求める制御装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
ソレノイドコイルに通電されることで発生する磁力に応じて弁体が弁座から離間して開弁され、前記ソレノイドコイルへの通電が停止されることで弁体付勢バネの弾発力に応じて前記弁体が前記弁座に当接して閉弁される燃料噴射弁の通電を制御する制御装置であって、
前記ソレノイドコイルへの通電が開始される時刻又は前記ソレノイドコイルへの通電が停止される時刻に設定される第1の時刻から前記燃料噴射弁が閉弁するまでの既知の時間よりも十分に長い時間として設定されている所定時間ΔTの期間が経過した第2の時刻へと至るまでの前記所定時間ΔTの期間を当該所定時間ΔTの期間よりも短い周期であるサンプリング時間によって刻み、前記ソレノイドコイルにおいて発生する逆起電圧を前記サンプリング時間が刻まれる毎に検出する電圧検出部と、
前記電圧検出部で検出された逆起電圧を時間で2階微分した2階微分値を算出する微分値算出部と、
前記2階微分値に、その算出元データになっている逆起電圧が前記電圧検出部にて検出された順、すなわち時間が経過する順にインクリメントされている番号n(nは正の整数)が付番された様式にて表される前記2階微分値の時系列データ として格納する格納部と、
前記2階微分値の時系列データを前記番号nが最大値となる前記第2の時刻の側から前記番号nが最小値となる前記第1の時刻側へと向かう方向に順次走査して、前記2階微分値が増加から減少に変化したときの極値に該当する前記2階微分値を極大点として検出する極大検出部と、
前記2階微分値の時系列データを前記極大点から前記第1の時刻へと向かう方向に順次走査して前記2階微分値の時系列データより対象2階微分値を順次選択し、前記極大点と前記対象2階微分値との差である2階微分値減少量Δdthが所定の閾値を超えているか否かを判定する判定処理を実行し、前記2階微分値減少量Δdthが前記所定の閾値を超えていると判定される場合には、前記第1の時刻から前記極大点へと至るまでの前記サンプリング時間の積算時間である極大時間を演算し、この極大時間に基づいて前記燃料噴射弁の閉弁時間を求める閉弁時間検出部とを備え、
前記閉弁時間検出部は、前記極大検出部によって複数の前記極大点が検出された場合には、前記判定処理を複数の極大点ごとに実行し、前記判定処理の結果、前記極大点からの前記2階微分値減少量が前記所定の閾値を超えると判定される場合には、当該判定に該当する前記極大点を閉弁候補点に設定し、
前記閉弁候補点が複数設定されている場合には、複数の前記閉弁候補点のうち、前記2階微分値減少量が最も大きい前記閉弁候補点から前記第1の時刻に至るまでの期間の前記サンプリング時間の積算時間である極大時間が演算され、前記閉弁時間検出部は前記極大時間に基づいて前記燃料噴射弁の閉弁時間を求める制御装置。
【請求項3】
閉弁時間目標値を演算し、前記閉弁時間検出部にて演算される前記閉弁時間が前記閉弁時間目標値になるように前記ソレノイドコイルへの通電時間を補正する補正部を備えている、
請求項1または2に記載の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
燃料噴射弁への通電を制御することで燃料噴射弁を駆動する電磁弁駆動装置が知られている(特許文献1参照)。この電磁弁駆動装置は、燃料噴射弁の閉弁から開弁までの期間を一定になるように燃料噴射弁への通電を制御することで、燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量の変動を抑制している。具体的には、電磁弁駆動装置は、燃料噴射弁の閉弁を検知し、この閉弁の時間(以下、「閉弁時間」という。)が目標値になるように燃料噴射弁への通電を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-180345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明者らは、燃料噴射弁に発生する逆起電圧の微分波形において、時系列で最初に現れる変曲点(以下、「閉弁変曲点」という。)を検出することで閉弁を検知することができるという知見を得た。そこで、発明者らは、閉弁変曲点を検出する手法として、逆起電圧の微分値を時系列で走査していき、微分値の極大値からの減少量が所定の閾値を超えたときには、その極大値を閉弁変曲点として検出する手法を考案した。
【0005】
しかしながら、時系列での微分値では、閉弁変曲点からの減少量が所定の閾値を超えずに、二つ目の変曲点が現れることが起こりえる。そのため、上記手法では、一つ目の変曲点、すなわち閉弁変曲点を検出できない場合がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、閉弁変曲点を確実に検出することができる制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の一態様は、ソレノイドコイルを有する燃料噴射弁の駆動を制御する制御装置であって、前記ソレノイドコイルにおいて発生する逆起電圧を時系列順に検出する電圧検出部と、前記電圧検出部で検出された逆起電圧を時間で微分した微分値の微分値算出部と、前記微分値の時系列データを格納する格納部と、前記時系列データを時系列とは逆方向に遡って微分値が増加から減少に変化したときの極大点を検出する極大検出部と、前記極大検出部で検出された前記極大点から前記時系列データを前記逆方向に遡り前記極大点からの前記微分値の減少量が所定の閾値を超えるか否かを走査する判定処理を実行し、前記減少量が前記所定の閾値を超える事象が存在する場合には、当該極大点の時間である極大時間を前記燃料噴射弁の閉弁時間として検出する閉弁時間検出部と、を備える制御装置である。
【0008】
(2)上記(1)の制御装置であって、前記閉弁時間検出部は、前記極大検出部が複数の極大点を検出した場合には前記判定処理を前記極大点ごとに実行し、前記判定処理の結果、前記減少量が前記所定の閾値を超える事象が存在すると判定されたときの前記極大点である閉弁候補点が複数存在する場合には、前記閉弁候補点の極大時間のうち、最も短い前記極大時間を前記閉弁時間として検出してもよい。
【0009】
(3)上記(1)の制御装置であって、前記閉弁時間検出部は、前記極大検出部が複数の極大点を検出した場合には前記判定処理を前記極大点ごとに実行し、前記判定処理の結果、前記減少量が前記所定の閾値を超える事象が存在すると判定されたときの前記極大点である閉弁候補点が複数存在する場合には、前記閉弁候補点のうち、前記減少量が最も大きい閉弁候補点の極大時間を、前記閉弁時間として検出してもよい。
【0010】
(4)上記(1)から上記(3)のいずれかの制御装置であって、前記燃料噴射弁は、弁座と、前記弁座に対して離間又は当接して燃料通路を開閉する弁体と、先端に前記弁体が固定されてニードルと、ニードル5と同軸に設けられている可動コアと、を有し、前記弁体は、前記ソレノイドコイルに通電されることで発生する磁力によって引き上がるように構成されてもよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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