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公開番号2025095293
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023211211
出願日2023-12-14
発明の名称充放電制御方法及び充放電制御装置
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H02J 3/32 20060101AFI20250619BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】充放電制御に対する参加の期待が大きい自動車の参加を誘引する。
【解決手段】ビルの将来の電力需給予測に基づいて算出されるバッテリに要求される将来の放電電力に対して、バッテリからビルに将来供給される電力の予測値が不足する期間の手前の期間で、EV群制御部30が、第1の制御及び第2の制御のうち少なくとも一方の制御を行う。第1の制御では、バッテリの供給電力の期待値が相対的に低い電動車に対する充電電力の指令値を、供給電力の予測値が不足する期間の手前の期間に、当初の値よりも増加させる。第2の制御では、バッテリの供給電力の期待値が相対的に高い電動車に対する充電電力の指令値を、供給電力の予測値が不足する期間の手前の期間に、当初の値よりも減少させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
施設の充放電設備による自動車のバッテリの充放電を制御する充放電制御方法であって、
前記施設の将来の電力需給を予測し、
前記施設に存在する全ての前記充放電設備による前記バッテリの将来の放電により前記バッテリから前記施設に将来供給される電力を予測し、
前記施設の将来の電力需給に基づいて算出される前記バッテリに要求される将来の放電電力に対して、前記バッテリから前記施設に将来供給される電力が不足する期間が存在する場合に、第1の制御及び第2の制御のうち少なくとも一方の制御を行い、
前記第1の制御を、前記不足する期間に前記バッテリが放電して前記施設に供給すると予測した電力量である期待値が相対的に低いと判定された前記自動車に対する制御とし、
前記第1の制御において、前記不足する期間よりも時系列上の手前の期間について前記充放電設備に指示する前記バッテリの充電電力の指令値を、前記期待値が相対的に低いと判定された前記自動車の、前記手前の期間について予測した前記充放電設備による前記バッテリの充電電力に対応する当初の前記指令値よりも増加させ、
前記第2の制御を、前記不足する期間の前記期待値が相対的に高いと判定された前記自動車に対する制御とし、
前記第2の制御において、前記手前の期間についての前記指令値を、前記期待値が相対的に高いと判定された前記自動車の前記当初の前記指令値よりも減少させる、
充放電制御方法。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記自動車が前記不足する期間において前記施設に滞在する確率である滞在確率を前記自動車毎に予測し、前記自動車の前記不足する期間を含む前記施設への滞在中に前記バッテリが放電可能な電力量である供給力を前記自動車毎に算出し、前記自動車毎に予測した前記滞在確率及び前記自動車毎に算出した前記供給力に基づいて、前記少なくとも一方の制御の対象とする前記自動車を、前記自動車毎に決定する請求項1に記載の充放電制御方法。
【請求項3】
前記自動車が前記不足する期間において前記充放電設備に接続される確率である接続確率を前記自動車毎に求め、求めた前記自動車毎の前記接続確率に基づいて、前記少なくとも一方の制御を実行した場合の前記不足する期間における前記期待値を前記自動車毎に予測し、前記自動車毎に予測した、前記少なくとも一方の制御を実行した場合の前記不足する期間における前記期待値に基づいて、前記少なくとも一方の制御による前記不足する期間の解消の可否を判定する請求項1に記載の充放電制御方法。
【請求項4】
前記不足する期間における前記バッテリの充電状態を前記自動車毎に予測し、前記自動車毎の前記充電状態と前記接続確率とを関連付けたデータを用いて、前記自動車毎に予測した前記充電状態に対応する前記接続確率を求める請求項3に記載の充放電制御方法。
【請求項5】
前記不足する期間が存在するか否かを第1の期間毎に判定し、前記少なくとも一方の制御を、前記不足する期間における、前記第1の期間よりも短い第2の期間毎に行う請求項1に記載の充放電制御方法。
【請求項6】
前記手前の期間における、前記少なくとも一方の制御による増加又は減少後の前記指令値が、前記少なくとも一方の制御を行う対象の前記自動車について予め定められた前記バッテリの充電状態の範囲内である場合に限って、前記少なくとも一方の制御を行う請求項1に記載の充放電制御方法。
【請求項7】
前記範囲の終端にマージンを設け、前記手前の期間における、前記少なくとも一方の制御による増加又は減少後の前記指令値を、前記範囲から前記マージンを除いた部分に設定する請求項6に記載の充放電制御方法。
【請求項8】
前記自動車が前記不足する期間において前記充放電設備に接続される確率である接続確率を前記自動車毎に求め、求めた前記自動車毎の前記接続確率に基づいて、前記少なくとも一方の制御を実行した場合の前記不足する期間における前記期待値を前記自動車毎に予測し、前記自動車毎に予測した、前記少なくとも一方の制御を実行した場合の前記不足する期間における前記期待値に基づいて、前記少なくとも一方の制御による前記不足する期間の解消の可否を判定し、前記少なくとも一方の制御による前記不足する期間の解消を否と判定した場合に、前記マージンを減らして、前記少なくとも一方の制御による増加又は減少後の前記指令値を再設定して、前記少なくとも一方の制御による前記不足する期間の解消の可否を再判定する請求項7に記載の充放電制御方法。
【請求項9】
施設の充放電設備による自動車のバッテリの充放電を制御する充放電制御装置であって、
前記施設の将来の電力需給を予測する第1予測部と、
前記施設に存在する全ての前記充放電設備による前記バッテリの将来の放電により前記バッテリから前記施設に将来供給される電力を予測する第2予測部と、
前記第1予測部の予測に基づいて算出される前記バッテリに要求される将来の放電電力に対して、前記第2予測部が予測した前記バッテリから前記施設に将来供給される電力が不足する期間が存在する場合に、第1の制御及び第2の制御のうち少なくとも一方の充電制御を行う充電制御部とを備え、
前記第1の制御を、前記不足する期間に前記バッテリが放電して前記施設に供給すると予測した電力量である期待値が相対的に低いと判定された前記自動車に対する制御とし、
前記第1の制御において、前記不足する期間よりも時系列上の手前の期間について前記充放電設備に指示する前記バッテリの充電電力の指令値を、前記期待値が相対的に低いと判定された前記自動車の、前記手前の期間について予測した前記充放電設備による前記バッテリの充電電力に対応する当初の前記指令値よりも増加させ、
前記第2の制御を、前記不足する期間の前記期待値が相対的に高いと判定された前記自動車に対する制御とし、
前記第2の制御において、前記手前の期間についての前記指令値を、前記期待値が相対的に高いと判定された前記自動車の前記当初の前記指令値よりも減少させる、
充放電制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、充放電制御方法及び充放電制御装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1では、駐車施設の電動自動車に対する充放電処理を行う充電ステーションへ電動自動車を勧誘する自動車勧誘装置が提案されている。この提案では、電動自動車に対する充放電処理における電力の需給バランスに応じて決定した、充電ステーションへ電動自動車を勧誘する要求が大きい電動自動車に、勧誘に応じることで得られるインセンティブが大きい勧誘情報を通知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5948674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の自動車勧誘装置では、電動自動車が先着順で充電ステーションに駐車できる。この自動車勧誘装置では、インセンティブが大きい勧誘情報を受け取った電動自動車が、勧誘に応じて充電ステーションに向かっても、先着した他の電動自動車によって充電ステーションが占有されている可能性がある。
【0005】
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、充放電制御に対する参加の期待が大きい自動車の参加を誘引することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一つの態様に係る充放電制御方法では、施設の充放電設備による自動車のバッテリの充放電を制御する。この充放電制御方法では、施設の将来の電力需給を予測し、施設に存在する全ての充放電設備によるバッテリの将来の放電によりバッテリから施設に将来供給される電力を予測する。施設の将来の電力需給に基づいて算出されるバッテリに要求される将来の放電電力に対して、バッテリから施設に将来供給される電力が不足する期間が存在する場合に、第1の制御及び第2の制御のうち少なくとも一方の制御を行う。第1の制御は、バッテリから施設に将来供給される電力が不足する期間の期待値が相対的に低いと判定された自動車に対する制御とする。期待値とは、バッテリから施設に将来供給される電力が不足する期間にバッテリが放電して施設に供給すると予測した電力量である。第1の制御では、バッテリから施設に将来供給される電力が不足する期間よりも時系列上の手前の期間について充放電設備に指示するバッテリの充電電力の指令値を、当初の指令値よりも増加させる。当初の指令値とは、期待値が相対的に低いと判定された自動車の、バッテリから施設に将来供給される電力が不足する期間よりも時系列上の手前の期間について予測した、充放電設備によるバッテリの充放電電力に対応する指令値である。第2の制御は、バッテリから施設に将来供給される電力が不足する期間の期待値が相対的に高いと判定された自動車に対する制御とする。第2の制御では、バッテリから施設に将来供給される電力が不足する期間よりも時系列上の手前の期間について充放電設備に指示するバッテリの充電電力の指令値を、期待値が相対的に高いと判定された自動車の当初の指令値よりも減少させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、充放電制御に対する参加の期待が大きい自動車の参加を誘引することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明の実施形態に係る充電制御方法が適用されるビル電力管理装置の全体構成例を示す図である。
図2は、図1のビル電力管理装置の詳細な構成例を示す図である。
図3は、図2の行動予測部が予測する電動車の充放電設備への接続確率とバッテリの充電状態との相関関係の一例を示すグラフである。
図4は、図1のEV群制御部が充電制御に介入しない場合の、予測対象日の前日と翌日のバッテリの充電状態の一例を示すグラフである。
図5は、図1のEV群制御部が充電制御に介入する場合の、予測対象日の前日と翌日のバッテリの充電状態の一例を示すグラフである。
図6は、本発明の実施形態に係る充放電制御方法の手順の一例を示すフローチャートである。
図7は、本発明の実施形態に係る充放電制御方法の手順の一例を示すフローチャートである。
図8は、図2の調整部が行う判定内容を模式的に示すグラフである。
図9は、図1のEV群制御部が策定するリスク時計画の一部を示す図である。
図10は、図2の行動予測部が予測する予測対象日における電動車の充放電設備に対する接続確率の変化を示すグラフである。
図11は、図7の手順によって予測、算出された内容を模式的に示す図である。
図12は、図1のEV群制御部が3台の電動車について算出した電力供給の期待値の例を示す図である。
図13は、図2の調整部が行う判定内容を模式的に示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態及びその変形例を説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0010】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る充放電制御方法が適用される電力管理装置の全体構成例を説明する。電力管理装置は、図示しない施設の全体の電力需給を管理する。電力管理装置は、例えば施設の電力に関する課金等を管理する装置である。電力管理装置の管理対象は、施設に限らず一つの需要箇所であってもよい。電力管理装置は、複数の需要箇所をそれぞれ管理する複数の装置を仮想的に接続して構成してもよい。施設は、例えば、ビル、工場、地域、住宅とすることができる。以下に示す実施形態では、駐車施設を有する不図示のビルの電力需給を管理するビル電力管理装置の例について説明する。図1に示すように、ビル電力管理装置1は、統括制御部10、第1予測部としての施設制御部20、第2予測部としてのEV群制御部30を有する。EV群制御部30は、後述する第1の制御及び第2の制御のうち少なくとも一方を行う充電制御部として機能することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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